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Oranje 徒然草
つれづれなるままに、日ぐらしPCにむかひて、こころにうつりゆくよしなしごとを、 そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。 
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2005年5月22日(日)
【第62段】 もしもEUROが2005年だったら 〜アロエロア〜

「アロエロアロアロ・アロエロア アロエロアロアロ・アロエロア♪」・・・森永アロエヨーグルトにしてやられました!完璧なCMなり(謎)

もしもEUROが今年開催であったなら・・・昨年を上回るパフォーマンスが出来ていたのでは?と思います。前の段でも述べましたが「伝説の2日間」、クラブレベルで今年ほどエールディヴィジ勢、オランダのクラブが欧州カップ戦で活躍した年はここ数年ありませんでした。それに監督が周知の通りアドフォカートからファン・バステンに変わって若手選手の台頭が著しく(というか、いかに前監督が若手選手の登用を渋っていたか、ベテラン選手の重用が度を過ぎていたか・・・とも言い換えられますが)、去年のEURO2004を控えたこの時期は海外組中心だったオランダ代表、最終調整を兼ねた親善試合でベルギー、アイルランドに連敗、というかゴールも決められない惨敗ぶり。今年とは違って国内リーグの選手をないがしろにしていたために欧州各国リーグの過密日程の影響をモロに受けてしまう最悪のコンディションを迎えることとなりました。しかし今年は違います。前述のエールディヴィジ旋風、若手の台頭・・・この勢いを代表でも・・・と期待せずにはいられなくなります。ゆえに”もしもシリーズ”「もしもEUROが今年開催であったなら」・・・このコンディションでのEUROが見たかったなぁ(爆)


まあEUROが無くてもオランダ代表は6月始めにW杯予選、ルーマニア戦(H)、フィンランド戦(A)という連戦を控えています。ファン・バステン監督はこの試合に向けて代表候補選手30名を発表して選手の絞込みを行っているところでしょう。PSVからコクー、ルシウス、ボウマ、(まだPSVの)ファン・ボメルら7人、AZからは故障中のマタイセン、クロムカンプ、メールディンクを欠くもののランザート、オプダム、リンデンベルフら5人・・・アヤックスがハイティンハ、デ・ヨング、ファン・デル・ファールト、スネイデル、マドゥロ、そしてバベルとAZを上回る6人になっているのはいささか申し訳ないですが・・・エールディヴィジの最終順位がそのまま所属クラブ別の召集人数に反映されているようです。今回発表された30人のうち、候補の段階にも関わらず海外組はファン・ニステルローイ、ロッベンらわずか7人というのが前述した”代表の変化”を如実に示す数字となっています。

かつては代表を牛耳っていたクライフェルト、ダーヴィッツ、セードルフといった”古株”には目を向けなかったファン・バステン。彼のこの決断が吉と出るか凶と出るか・・・これも気になりますがこの問題は6月始めのルーマニア戦(H)とフィンランド戦(A)の動向だけでは結論を出せないと思います。今は予選の段階でベテラン選手を外して「チャレンジ」する事も出来ますが、10月のチェコ戦(A)や(行ければ)来年の2006年W杯本大会など、いずれ代表が岐路を迎えるであろう時に・・・彼らに向き合わざるを得ない時が来るはずです。その時までに両者の関係が悪化してしまうと、いざクライフェルト、ダーヴィッツ、セードルフの力が必要になった時に・・・気性の激しい彼らが力を貸すことを拒否する場合も考えられます。なぜ彼らが今の段階で代表を外れているか・・・ファン・バステン監督は今回呼んだ30人以外にも・・・リスト外に漏れた他の有力選手たちにも理解を求めて、関係が悪化しないよう気持ちのケアをする必要があると思います。言い方は悪いですが若い芽を育たせると同時に根を張った大木を腐らせない・・・ベンチ外での監督の仕事、ことオランダ代表の監督に関しては仕事が山積みのことと察します。お疲れ様です。

今回の候補30人を聞いてあえて欲を言えば・・・フルアムの”オランダのヨン様”コリンス・ヨンを呼んで欲しかったのですが・・・先のチェルシー戦のDFリカルド・カルバーリョ、そしてGKツェフというポルトガル代表、チェコ代表の守備の要を切り裂いてゴールを決めたあのシーンが強烈でいまでも頭に焼き付いてます。彼のそのプレイにオランダ代表がいずれポルトガル代表、そしてチェコ代表の背中を掴んでそして追い抜いていく「きっかけ」を見たような気がしたのですが。いずれ彼も代表に復帰するでしょう。あとファン・バステン監督に代わってより白人選手の割合が増えたかなぁ・・・こと主力選手に関しては最近の試合、スタメンはほとんど白人の選手が務めているような気がします。でもこれがオランダのお家芸、内紛の火種にならなければいいのですが・・・その意味も込めてクライフェルトやダーヴィッツ、セードルフといったところの選手との付き合いも気をつけねばと思うのですが・・・考えすぎかな?


オランダはセミファイナルが良く似合う・・・前の段で述べた「伝説の2日間」もそう、過去をさかのぼってもEURO2004、そして98年W杯、地元開催のEURO2000もそうでした。オランダのフットボールの性質上どうしてもあと1分が守れない、安定した結果を残すようなフットボールとは一線を画するためにこの段階で力尽きてしまうのも致し方ないと思います。しかし一方でポルトガルはファイナルがよく似合う・・・モウリーニョ監督率いるFCポルトがUEFAカップ、そしてCLを連覇!そして今年もスポルティング・リスボンがUEFAカップで決勝進出。またEURO2004でも決勝に・・・最後の山を越えられないオランダと最後の山を飛び越えることが出来るポルトガル・・・今年もUEFAカップの「AZ-スポルティング・リスボン」で両者の差が出ました。「もしもEUROが今年開催であったなら」・・・それでもオランダは今年もセミファイナルでポルトガルに負けてしまうのかもしれません。まだまだ彼らの背中を掴むのは早いのでしょう。EURO2008、次のEUROまでには背中を掴んで追い越して欲しい・・・同じ種類のフットボールを披露する代表チームとしてポルトガルやそして宿敵(と呼ぶのも恐れ多いですが)チェコのような「目標」があるのも今のオランダ代表としては恵まれていると思います。追う者には余計なプレッシャーが発生せず、追われる者の背中を掴むのみです。

そう言ってるそばから足元をすくわれやすいのもまたオランダ代表なのですが・・・W杯予選は長丁場、1年以上も戦えば調子を維持するだけでも大変です。現在はたまたま欧州予選グループ1の首位に立っているオランダですが、6月始めの連戦で一気に混戦に持ち込まれる可能性もあります。ルーマニアは背水の陣でオランダにリベンジを期す事でしょうし、またフィンランドはオランダ、チェコ、ルーマニアという上位3チームとのホーム戦をすべて残しており、まだまだ自力での巻き返しも十分可能なチームです。しかも前の試合のチェコとの試合ではアウェイ戦ながら3ゴールを挙げてチェコを土俵際まで追い詰める!といった潜在能力の高さを示しています。3月のルーマニア戦(A)に勝利してかなり前進したと思われたオランダ代表ですがまだまだ予断は許されない・・・まずはルーマニア戦(H)です。勝敗も気になりますがそれ以上に「好カード」として見どころも多そうなこの試合、大事なゲームを迎えるのに緊張しますが、その反面楽しみなゲームでもあります。

1.アドリアン・ムトゥの復帰
フットボール界でも屈指のR&B、HIP-HOP好き、写真のように時間を見つけてはヘッドホンでお気に入りのチューンを聴いている・・・チェルシー時代にはチームメイトから「Puff Daddy」の愛称をもらうほどのこのムトゥの復帰はやはり見逃せません。ルーマニア代表はこの切り札にオランダ代表へのホーム敗戦のリヴェンジへ・・・チームの命運を賭けるでしょう。素行はよろしくなく、しかもドーピングで長期出場停止を食らってしまったムトゥ・・・彼自身もオランダ代表と戦う6/4(土)の試合に賭ける思いは強いと思います。かつてオランダ代表もドーピング疑惑でスタム、ダーヴィッツを欠いて調子を崩した前回2002年W杯予選がありますから主力選手のドーピングによる出場停止のダメージは身に沁みて分かっているはずです。ルーマニアもチーム浮沈のカギを握る選手が復帰するタイミングとしてはこの上ない事でしょう。ホームながらオランダ代表がこの試合を楽観視出来ない要因がこれでまず1つ挙げられます。

2.コクーvsパンクゥ
第59段で述べたGKまでもやってのけた超マルチプレーヤーのパンクゥ、一方オランダ代表が誇るユーティリティプレーヤーのコクー・・・この2人が再び対峙する「万能選手対決」!どこのポジションも出来る、監督としては何物にも代え難い貴重な両選手の動きに注目です。しかもパンクゥは欧州予選グループ1これまでで代表3ゴールを挙げて現在チームの得点王、一方コクーも前のルーマニア戦(A)で開始1分で先制ゴールを決めたり「伝説の2日間」CLのACミラン戦(H)ではあの不屈の闘志、チーム3点目となるロスタイムのダイレクトボレーを含む2ゴール・・・今のオランダ代表の中で最も決定力のある、頼りになるプレーヤーです。この試合でもゴールが決まるとなればこの2人のどちらかではないかと予想しますが・・・もしかしてパンクゥは「背番号1」をつけてロボントを押しのけてGKでスタメン出場するかも(笑)

3.DFラインの崩壊
EURO2004終了を最後に代表を引退したスタム、彼が抜けたこのW杯予選はオランダ代表の守備陣には不安がつきまとうものと予想されていました。しかしフタを開けてみればここまで失点を許したのはマケドニア戦(A)の2失点とフィンランド戦(H)の1失点の計3失点のみ。これは代表にも台頭してきたブラールズ、そしてマタイセン、クロムカンプといったAZ勢の登場が大きく、彼らの働きによってなんとかここまでの予選の戦いぶりに安定感を残してきました。しかし今回の試合でAZ勢のマタイセン、クロムカンプがともにケガで欠場、この穴を埋められかどうかというのがオランダ代表の最大の懸案事項でしょう。

”ジオ”ファン・ブロンクホルストとブラールズはおそらくスタメンだと思いますがあとの2人に誰を起用してくるか・・・おそらくボウマ、オーイエルといったPSV勢を起用してくるものと思いますが本心としてはここにハイティンハ、デ・ヨングといったアヤックス勢を推したいところ。現実的に考えるとルーマニア戦(H)はすでに直接対決でアウェイで勝ってアドバンテージを得ているだけにホームではまず失点しない事を第1優先とすれば・・・ファン・バステンは実績もあるPSV勢をおそらく使ってくるでしょう。逆に言えばマタイセン、クロムカンプを欠いたこの6月始めの連戦を乗り越えればさらに守備陣の選手層を厚くするチャンスでもあります。でも、正直言えば負けてもいいからアヤックス繋がりのよしみでファン・バステン監督、ハイティンハとデ・ヨングをよろしくお願いしますよ・・・どっちにしろスタジアムはデ・カイプでブーイングも混ざっちゃうかもしれないけど(爆)


ルーマニア、フィンランドと曲者2チームを相手にするオランダ、ファン・バステン監督就任以来はいまだ無敗・・・なんですが、無敗記録なんて全くアテにはなりません。というのも前監督のアドフォカートでさえEURO2004予選中は無敗記録を謳歌していたのですから。その結末は2003年9月のチェコ戦(A)で玉砕、その後はチームも低迷の一途・・・という”トラウマ”すら感じさせます。

なんだか今回のW杯予選もこの秋にチェコ戦(A)という大一番を控えているだけに・・・変なデジャヴを感じずにはいられません。このまま無敗を続けてアドフォカート時代と同じように敵地チェコでバブル崩壊と繰り返す事のないように・・・ここいらでルーマニアかもしくはフィンランド相手に派手に負けておくのもいい「ガス抜き」になると思うのですが・・・意図的にそう思わなくても牙を剥くルーマニア、フィンランド相手にはただでさえ無敗で乗り切るには至難の業でしょう。ケ・セラ・セラというやつでしょうか?それともアロエロアロアロ・アロエロアでご機嫌をうかがいましょうか?

2004年と同じくまたこの初夏の季節がオランダの鬼門になるのか、はたまた乗り切っちゃってしまうのか・・・「それはまた、別の話」

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