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Oranje 徒然草
つれづれなるままに、日ぐらしPCにむかひて、こころにうつりゆくよしなしごとを、 そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。 
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2005年6月24日(金)
【第70段】 Deja-vu

毎度毎度でワールドユースの事ばかりになりますが・・・ホスト国・オランダはあれよあれよとクォーターファイナルまで勝ちあがってきました。そしてセミファイナル進出を争う相手はアフリカ屈指の実力国・ナイジェリア!ベスト16で「ナイジェリア-ウクライナ」の勝者とベスト8で激突するトーナメントを見るにつれ「ウクライナ、ナイジェリア、どっちが来てもドリームマッチだ!」とニヤニヤ、しかし「ウクライナ、ナイジェリア・・・これらのチームとこの段階で対戦してつぶし合うのも実に惜しい」と”ウラハラ”な気持ちもありました。

まあ相手はウクライナを退けたナイジェリアに決まって(いつか「オランダ-ウクライナ」というもう1つのドリームカードも見てみたいものですが!)・・・いつになく「アフリカナイズ」された今大会のユースチームが、アフリカの”本家”ナイジェリアにどこまで通用するかも注目です。ここから後はボーナスステージ、選手は勝敗を気にして小さくまとまらずにのびのびとプレーしてもらいたいものです。それがユースの存在意義だと思いますしね!ポジティヴに考えればベスト16のチリ戦ではバベル、クインシー、そしてC.ヨンとFW勢が「ゴール揃い踏み」でしたし!さらにポジティヴに突き進めば・・・セミファイナルは、ブラールズやアフェレイでオランダも「お世話」になったモロッコに「恩返し」したいところ!それでファイナルは欧州の”大横綱”スペインにビッグチャレンジ!?と勝手にシナリオ化してしまいそうです(汗)


前々回(4年前)になりますが、ワールドユース2001年アルゼンチン大会でオランダはこのクォーターファイナル(準々決勝)まで進出しました。ベスト8の原動力は当時18歳のラファエル・ファン・デル・ファールト!ユースレベルでは世界に歯が立たなかったオランダを大舞台に引き上げたのは見事でした。しかし彼を擁してもベスト8の壁は破れず・・・ベスト16ではアンゴラ(現在ナイジェリアを抑えてワールドカップ・アフリカ予選グループ4の首位!)に勝ったものの、ベスト8でエジプトに1-2と逆転負けしてしまいました。今回もアフリカ勢との因縁か、グループリーグでアフリカ勢のベナンに勝って・・・そしてクォーターファイナルで再びアフリカ勢のナイジェリアと激突します。またアフリカ勢を前に念願のセミファイナル進出を止められてしまうのだろうか・・・とここに「Deja-vu(デジャヴ)」(既視感)を感じてしまうのです。

「どんな相手でも勝てるがな!!」・・・オランダは自らのフットボール観をプレイヤー、そしてファンも根拠無く過信してしまうが故に、今回のナイジェリア戦でもそれが出ないように祈ります。そう言いつつも相手となるナイジェリアの「アフリカの底力」も見てみたい・・・。オランダのベスト4を期待すると同時に、ナイジェリアとのドリームカードをめいっぱい楽しみたいと壮絶な打ち合いを求めてしまうのもいかがなものでしょうか(爆)


「デジャヴ」と言えばワールドカップ出場を賭けて戦うA代表もあてはまる事がありますが、それはまぎれもなくチェコ代表との試合(アウェイ戦)です。この対戦はもはや”因縁”という言葉も使い古されるほど・・・欧州では年に1度の「恒例」!?な行事になってしまった感もあるほど。まあ監督がアドフォカートからファン・バステンに代わってオランダ代表も「変わった」と言われますが、チェコ戦(A)を前にそう断言してしまうのも早計でしょう。なぜなら、アドフォカートもファンバステンもビッグトーナメントの予選で・・・秋にアウェイでチェコと戦うのが同じで・・・そこに向けての両監督の足跡も「変化」というより、同じ道を辿っている「同類項」のようにも見えるからです。ゴールを決めたメンバーに明らかな違いは見られますが、両監督が残した結果はそう変わりはないという事です。

ディック・アドフォカート監督 2001年11月〜2004年7月 (第2期・・・第1期はアメリカW杯時)

・14試合10勝4分(7連勝を含む) 得点25/失点7
・就任から15試合目、チェコ戦(A)に至るまでの勝率:.714

  試合 開催日 対戦相手 H/A 勝敗 スコア ゴールスコアラー
1 親善試合 2002.02.13 イングランド H 1-1 クライフェルト
2 親善試合 2002.03.27 スペイン H 1-0 F.デ・ブール
3 親善試合 2002.05.19 アメリカ A 2-0 マカーイ、ファン・デル・メイデ
4 親善試合 2002.08.21 ノルウェー A 1-0 ダーヴィッツ
5 EURO2004予選 2002.09.07 ベラルーシ H 3-0 ダーヴィッツ、クライフェルト、ハッセルバインク
6 EURO2004予選 2002.10.16 オーストリア A 3-0 セードルフ、コクー、マカーイ
7 親善試合 2002.11.20 ドイツ A 3-1 クライフェルト、ハッセルバインク、ファン・ニステルローイ
8 親善試合 2003.02.12 アルゼンチン H 1-0 ファン・ブロンクホルスト
9 EURO2004予選 2003.03.29 チェコ H 1-1 ファン・ニステルローイ
10 EURO2004予選 2003.04.02 モルドヴァ A 2-1 ファン・ニステルローイ、ファン・ボメル
11 親善試合 2003.04.30 ポルトガル H 1-1 クライフェルト
12 EURO2004予選 2003.06.07 ベラルーシ A 2-0 オーフェルマルス、クライフェルト
13 親善試合 2003.08.20 ベルギー A 1-1 マカーイ
14 EURO2004予選 2003.09.06 オーストリア H 3-1 ファン・デル・ファールト、クライフェルト、コクー
 
15 EURO2004予選 2003.09.10 チェコ A × 1-3 ファン・デル・ファールト

マルコ・ファン・バステン監督 2004年8月〜現在 (初監督)
・11試合8勝3分(現在4連勝中) 得点25/失点5
就任から11試合目までの勝率:.727

  試合 開催日 対戦相手 H/A 勝敗 スコア ゴールスコアラー
1 親善試合 2004.08.18 スウェーデン A 2-2 スネイデル、ファン・ボメル
2 親善試合 2004.09.03 リヒテンシュタイン H 3-0 ファン・ボメル、オーイエル、ランザート
3 2006年W杯予選 2004.09.08 チェコ A 2-0 ファン・ホーイドンク(2)
4 2006年W杯予選 2004.10.09 マケドニア A 2-2 ボウマ、カイト
5 2006年W杯予選 2004.10.13 フィンランド H 3-1 スネイデル、ファン・ニステルローイ(2)
6 2006年W杯予選 2004.11.17 アンドラ A 3-0 コクー、ロッベン、スネイデル
7 親善試合 2005.02.09 イングランド A 0-0  
8 2006年W杯予選 2005.03.26 ルーマニア A 2-0 コクー、バベル
9 2006年W杯予選 2005.03.30 アルメニア H 2-0 カステレン、ファン・ニステルローイ
10 2006年W杯予選 2005.06.04 ルーマニア H 2-0 ロッベン、カイト
11 2006年W杯予選 2005.06.08 フィンランド A 4-0 ファン・ニステルローイ、コクー、
カイト、ファン・ペルシー
12 親善試合 2005.08.17 ドイツ H - -  
13 2006年W杯予選 2005.09.03 アルメニア A - -  
14 2006年W杯予選 2005.09.07 アンドラ H - -  
 
15 2006年W杯予選 2005.10.08 チェコ A - -  

親善試合を含めた勝率は両者でそう代わりはありません。あえて言うならホームでのチェコとの直接対決でファン・バステンは勝利を収めたという事でしょうか。第41段に書きましたがEURO2004で批判の矢面に立たされて監督の座を退いたアドフォカート監督でしたが、彼であっても就任当時は現在のファン・バステン監督のように無敗記録を更新し、「オランダ復活の旗手」としてもてはやされた時期もあるのです。だから結果だけ見てオランダ代表を語るなかれ・・・(爆)

ともに結果は残しているとはいえ、試合内容としてもオランダ独特の高い位置での「ポゼッション保持」というベストな試合展開を、アドフォカートはベテラン主体からの「マンネリ化」から、またファン・バステンは若手登用からの「未完成度」からなかなか実現することが出来ません。チームの成り立ちは違いがあるものの、なかなか思い描くようなフットボールが体現出来ないという点においては両監督とも似た・・・成績や数字には表れない”悩み”を持っていることと思います。

こんな状態で「小路を通す」パスのエキスパート・チェコ代表と対戦すればオランダがまたしても「蛇ににらまれたカエル」になるのも至極当然のことでしょう。チェコの名将ブリュックナー監督は第13段に書いたようにEURO2004予選・無敗記録を継続していたアドフォカート監督率いるオランダ代表を粉砕しました。アドフォカートからファン・バステンに代わって陣容が変わったとしても、今回のチェコ戦(A)でもブリュックナーは「ファン・バステン・Oranje攻略法」を編み出す事でしょう。誰をオランダ代表の「アキレス腱」と見るのか・・・EURO2004本大会で左サイドを切り裂かれたロッベンを封じ込めるのか!?はたまた、いまやオランダの「マスターピース」となったコクーを翻弄するのか・・・ファン・バステン監督も無敗記録という好成績にあぐらをかいて不用意にチェコ戦(A)に臨むと、2年前の写真のダーヴィッツのように「致命傷」を負うことになるでしょう。あまり思い出したくない記憶ですが、ダーヴィッツの開始間もないレッドカード退場・・・ああいうシーンをまた見るのは後味が悪いものです。

もしファン・バステンの今回のワールドカップ予選がアドフォカートの来た道をなぞる「デジャヴ」であるのなら、「さすがに今回はチェコとの試合に勝てるだろう」という根拠のない楽観をまず捨てるべきだと思います。感情を表に出さないファン・バステンの事、ブリュックナーの先を行く「一手」を既にこの時点で用意しているならば・・・”新人監督離れ”したその度胸に驚嘆せざるを得ませんけど。

そういった意味でも、ユースレベルとはいえオランダユース代表がナイジェリアユース代表に対する「デジャヴ」を打ち破ってくれる事を一つの「拠り所」としたい気持ちもあるのです。くれぐれもカードには気をつけてね(笑)

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