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1965年式VWビートルTYPE1錆取り日記



2000年5月6日 スポットカッターを購入,そして。。。
 
連休に帰省した折,義理の兄からツールカンパニー・ストレートの店鋪が仙台に出来た旨を聞いた。年始に購入したサイドシルを組み付ける前にばらしてしっかり防錆しておく為,「スポットカッター」なるスポット溶接の溶接部分だけをうまい具合に揉み取れるドリル刃を探していたので(随分探したんだけど,仙台や岩手のホームセンターじゃ売って無いんだよね),電話で確認してみると在庫しているとの事なので早速購入してみる。一本1800円くらいとドリルの刃にしちゃあ結構いい値段だったけど,噂だと作業性は抜群,と言う話なので,6mmと8mmの奴を一本ずつ買った。#ちなみにこの商品,ストレートのカタログには載っていないようだけど,各店舗には在庫がある様だ。また同社のWebショップでも購入できるようで,サイト上で「ドリル」かなんかで検索かけると見つかる。画像でも分かると思うけど,通常のドリルと違い,外周が盛り上がった形状になっていて,中央の突起をガイドにして,うまい具合にスポットの部分だけが削れてくれる様になっている。

。。。で,家に帰り早速年始に輸入したサイドシルをバラスのに使ってみると,噂通りなかなかの作業性。イイ感じに溶接されている部分だけを揉み取ってくれる。所要時間は大体ひとつのスポットを揉み取るのに10秒くらい。これもなかなか速い。耐久性もまずまずのようで,50箇所くらいに使っただけでは刃先がなまる様な事はなかった。うむ,これはいいぞ。
 実際の作業は,ただ単純に揉み取りたいスポット溶接の部位に電動ドリルにセットした刃先をあてがい,ぐりぐりとやってやるだけ。大体スポットされた所は凹んでいるので,ガイドの為にポンチを打つ必要も無いようだ。で,二枚重ねの上側の鉄板だけ削れたらオッケイ。薄いたがねでも差し込んで,コツンと叩いてやれば溶接部はパックリ分かれてくれる。ちょっと難しい,と言うか気を付けなきゃならないのは,上側の鉄板だけ削ればいいのに,勢い余って穴を貫通させてしまう事があるという事。ボクは2〜3箇所やっちまいました。切除している部分をしっかり見ていると刃先が上下の鉄板の境目に達した時は何らかの兆候があるので,それを見逃さないようにしなければなりません。

 2時間程の作業で上の画像のように分解する事が出来た。・・・が,内部はやはり見事なまでの無処理。むむ,でたなアメリカンジョブ(^^;;; どうせアイツら,「ワオ!」とか「イエー」とか言いながら気楽に作ってやがるんだろう,ちくしょうめ。こちとら生真面目なニホンジンのクルマ馬鹿,POR15でばっちり防錆処理して組み付けてやるのだ。見てやがれ,ヤンキー共。


2001年5月26日 Nothing Rusts, But....
 先日スポットカッターでバラしたサイドシル内部を,史上最強の?防錆塗料「POR15」で防錆処理する。この塗料,「臭い」とか「作業中誤って爪とか服とかに付けると一生取れない」とか「上塗りの塗料の乗りが良く無い」等の,些細な使いにくさの話は聞くが,こと防錆の性能に関しては悪い噂と言うのを聞いた事が無い。日本に入って来てかれこれ5,6年になるのかな,もう少し経つか,まあその程度の期間に於いては,その防錆効果は「カンバンに偽り無し」なのだろう。少し値段は張るが,現時点でこれ以上の評価を得ている防錆塗料をボクは知らないので,今回の'65年式ビートルの錆取りプロジェクトには主役級の役ドコロで働いてもらう事にしている。
 「レストア」という言葉は僕が中学生の頃には日本でももう既に使われていたように記憶しているが,その言葉が昔に比べ一般的になり,こういう良い塗料や道具の類いが一般のアマチュアレストアラーに広まったのはここ数年の事のように思う。しかるに10年20年というスパンで検証されるべき「ボディの防錆」に関するノウハウは,その殆どが未だ検証の途中なのかな,とボクは思う。本当の意味での決定打はまだ分かっていないんじゃ無いかと。だから局面局面で打つ手も全てが「次善の策」というか,手探り状態で作業を進めていく事になるのだろうけど,まあ自分が取った手段の効果を長い期間をかけて検証しながら好きなクルマと一緒に歳を取っていくと言うのも悪く無い。・・・しかし,果たしてボクは20年後,自分達の子供世代とそんな話をするのだろうか。「オヤジ,POR15,悪くないねえ」とか,そんな話をしながらクルマを眺めたりするのだろうか。余りに先の事なので想像するのは難しいが,希望としては20年後もそういう話を楽しめるオヤジになりたいと思うし,そんな呑気な話を楽しめる世の中であればいいな,とは思う。・・・なんて事を考えながらの2時間弱の作業。実際一人で作業をしているとこういった取り留めの無い事が色々と頭に浮かぶ。普段忙しいと考え事する時間もなかなか無かったりするが,そういう意味でもやっぱりクルマいじりは楽しい。
 実際の作業は,まあ普通のペンキ塗り。はけで鉄板の地肌に足付けも無しで直接塗ったのだけど,塗料の伸びは良好,塗装面への塗料のノリも悪くなかった。塗った直後はハケ目が出るんだけど,乾燥するに従って表面はつるつるになり,乾燥後は普通の塗料とは違う,硬いビニールのような手触りの塗面になる。プライマー(成分不明)が吹いてある部分も少し塗ってみたのだけど,むしろそっちの部分の方が塗料のノリは悪いように感じられた。塗りたい面に別の塗料が付いている場合は出来る限り剥がしてから,もしくは粗めにアシ付けしてから塗った方がいいのかも知れない。POR塗装面に対する下地処理剤なんかも売っているようだけど,このノリ具合を見るに鉄の地肌に直接塗る分にはそんなに神経質にならなくとも良さそう,という印象だ。一度塗料が乗ると剥がすのに苦労するくらいの密着性と塗膜の固さがあるらしいから,そういう意味でもこれは期待出来そうです。20年後が楽しみ!?さあ,組み付ける部品の準備も整いつつあるから,いよいよ本格的にボディの補修に取りかかるか。。。


2001年7月7日 Don't scrap it, Weld it!!
 遂に買っちまったぜMIGウェルダー。米LINCOLN(リンカーン)社製,SP-100Tというモデル。単相100V(家庭用のコンセントの電流)で動作するガスレス半自動MIG溶接機だ。オプションのスペアのインナーシールドワイヤー一生分(国内の代理店の営業マン談)付きで12万円(定価は14万8千円。販売店の方がいい人で,随分と「勉強」してくれたみたい)。この金額が高いか安いかは各人の価値観だろうが,とにかく何がしかの溶接機が無いとこの'65年式ワーゲンの復活作戦は何も始まらないので,清水の舞台から飛び下りて,その保険金で買うことに決めたのでした。溶接機があると,この手の趣味に関して個人が出来る事は随分と広がるのだが,如何せん趣味にしか使えないものにこんな高いお金を使うのは久しぶりで,デンワで注文する時ボクのチキンなハートはワナワナと震えたものだが,手許に来てみるといいもんですな,アメリカ製の工具らしい,深紅のボディが雰囲気満点デス。嬉しくて取りあえず部屋に入れて眺めてます。
 先週子供が産まれ,嫁さん明日退院してくるんでナニカと忙しく,まだ動作はさせていないのだけど,入手するまでにコンタクトを取った,日本での販売代理店本社の担当の方,東北営業所の営業マンの方,小売りをしてくれた溶接機器販売店の方全員口を揃えて「いやあ,これは使いやすくていいっすよ,マジで」と,単なるセールストークを超えた口ぶり言ってたのでまあ良いものなんだろう。昔,雑誌「Old Timer」で100V仕様のMIG溶接機の比較テストやった時の評価はどうだったかなあ,今手許になくって確認出来ないのだけど。。。
 前述の通り,この溶接機はアメリカ製のモノなんだけど,本体のスイッチなどの表示は日本語で書かれており,マニュアルも日本語。取り扱いに関する解説ビデオや溶接面なんかも付録で付いてくるのが親切。MIG溶接機は昔ほんのちょっと使った事があるだけなので,特にビデオは有難かったすね。溶接部に塗るスポットシーラーも入手済みなので,近いうちに使用感アップしますので請う御期待。
 



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