
アイヌ民族共有財産についての再調査を北海道に求める声明です。この調査は、アイヌ民族に対する国と北海道の歴史的な収奪の実態を明らかにし、先住権の確立のために欠かすことのできない作業です。多くの皆さん・団体の賛同をお願いします。
この声明は北海道知事に提出します。
呼びかけ団体 さっぽろ自由学校「遊」 先住民族の10年市民連絡会
●集約先 さっぽろ自由学校「遊」
syu@mbp.sphere.ne.jp
締め切り 2004年6月10日午後5時
●お問い合わせ
さっぽろ自由学校「遊」:
syu@mbp.sphere.ne.jp
先住民族の10年市民連絡会
indy10-Lj@infoseek.jp
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【共同声明】
アイヌ民族共有財産とその管理実態についての再調査を求めます
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2004年6月10日
5月27日、札幌高裁においてアイヌ民族共有財産訴訟の控訴審判決が行なわれ、アイヌ民族19人の原告による控訴が棄却されました。この判決は、本来アイヌ民族に属するべき共有財産が根こそぎ奪われ、その記録されていたほんの一部でさえもずさんな管理によって中途で失われてきた歴史に目をつぶった不当なものです。
判決の最も大きな問題は、共有財産の範囲を、アイヌ文化振興法施行の時に北海道が「現に管理する財産」だけに限定したことです。原告側が、準備書面を通じて詳細に述べ、口頭でも繰り返し証言したアイヌ民族共有財産に対する歴史的な収奪と原告個々人にとってのその具体的な事実に、判決は一切踏み込もうとしませんでした。「北海道旧土人保護法」の下で、「旧土人」は土地の売買にさえ国の許可が必要とされ、共有財産もなんの協議もなく一方的に北海道庁によって「管理」され、無責任極まる放置にあってきた歴史にはまったく触れず、「共有財産」という形で浮かび出たアイヌ民族に対する国と北海道庁が行なってきた差別、収奪、人権侵害、不正義の問題を、アイヌ文化振興法制定時の付則に書かれた文言にだけ基づけて「北海道庁が現に管理する財産」の返還手続きという問題に切り縮めた判決で、原告が求めた歴史的な不正義の解明と正義の回復には一切触れない内容でした。
ただ、判決文は、滝澤正、井上勝生両氏の証人尋問で明らかにされた、公告された共有財産には洩れているものがあるという事実は認め、判決文では、「旧保護法10条3項により共有財産として指定された財産の中には、北海道知事において指定後の管理の経緯の詳細を把握しきれていないものがあることは否めない」と述べています。北海道知事は、この判決の指摘を受けて、当事者であるアイヌ民族、専門家、研究者などを含めた調査委員会をつくって共有財産に関する調査を始めなければならないはずです。
しかし高橋はるみ北海道知事は「記録をすべて精査して公告した。再調査は考えていない」と発言し(「北海道新聞」2004年5月28日)、判決における指摘を無視する態度を明らかにしました。この態度は、真実をつきつけられたのに、権力でそれを押しつぶす態度です。
私たちは、この高橋知事の発言に大きな怒りを感じます。アイヌ民族の共有財産がいかにずさんに「管理」されてきたかは、控訴審での証言だけでなく、多くの研究やアイヌ民族の証言で明らかになっています。私たちは、高橋知事が発言を撤回し、判決にあるように共有財産の管理ができていなかったという事実を認め、アイヌ民族と専門家、関心を持つ市民による調査委員会を組織し、再調査をすぐに開始することを求めます。
呼びかけ団体
さっぽろ自由学校「遊」
先住民族の10年市民連絡会