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2002年8月18日 耐久テスト結果を追加。

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〜ガラスコーティングのすべて〜

きれいにしているつもりでも、

意外とおろそかになっているのがガラスウィンドウのお手入れ。

夜間の雨天走行など、視界が悪くて困ったことはありませんか?

今回は、意外と簡単な解決法である、

ガラスコーティングについて紹介していきます。


1.ガラスウィンドウの汚れとコーティング

ボディやタイヤ、ホイールはピカピカに磨いていても、意外と見落としがちなのがガラスウィンドウについた汚れではないでしょうか。ガラスはボディと違い、汚れも目立たないので、ついついおろそかにしがち。しかしガラスには意外と頑固な汚れが付着しすいのです。
こまめに洗車しているはずなのに、雨が降ったときワイパーを振ってもきれいに拭き取れず、視界が悪い・・・。これは油汚れ(油膜)とガラス特有の汚れであるシリカが原因しています。

はじめに油膜とは、路上に散乱しているオイルや燃料、アスファルトに含まれている油分、それに大気中に散った煤煙などがガラスに付着している油汚れです。これらの油汚れはガラスに非常によく付着します。理由は、ガラスと油の表面張力の違い。表面張力の強いガラスに表面張力の弱い油が接触すると、弱いほうは強いほうに引かれて表面に広がっていきます。水たまりに油が浮いているのを見たことがあるでしょうか?これが油膜の原因です。表面張力の関係で強くガラス表面に付着しているので、ちょっと洗剤で洗ったくらいでは簡単には落ちません。

次にシリカとは、「SiO2」で表わされるシリコン(珪素)の酸化物です。地球上の金属資源の約60%を珪素が占めており、半導体や界面活性剤などさまざまな用途に使用されていますが、とにもかくにも生活の中で一番身近なものと言えば「ガラス」です。ガラスはシリカにさまざまな金属化合物を不純物として混ぜて作られています。
このシリカが大気中に漂い、それが雨と一緒に降ってきてガラスに付着し、放っておくとこびりついて取れなくなり、いつの間にか「水玉模様」や「うろこ状」、「水が流れたような跡」になってしまうのです。
こびりついた汚れはガラスと固着してしまうため、そう簡単には落ちません。しかもこの汚れは「ガラス」そのものであるので、一般的な洗剤も通用しません。

そこで今回は、そうならないための予防策として、ガラスコーティング剤について実験を行ないました。


2.実験に用いた製品

今回は、一般的な製品とちょっとこだわりの製品の2種類について実験を行ないました。
いずれの製品も、基本的にガラスに撥水性を持たせるための製品です。ぬりぬりガラコ(ソフト99)は手軽にガラスコーティングを施し撥水性を持たせるもの、プロ・ガラスコートセット(カーメイト)は、コーティング剤の定着性をさらに上げるために、油膜取りのためのコンパウンドを同梱した製品です。

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写真1.ぬりぬりガラコ(ソフト99)
     言わずとも知れたベストセラー。
写真2.プロ・ガラスコートセット(カーメイト)
     コンパウンドとコーティング剤がセットになった
     本格的な製品。

3.実験結果

3.1 ぬりぬりガラコ(ソフト99)

ぬりぬりガラコ(写真1)は、誰もが良く知っている、ガラスコーティング剤のベストセラー商品です。カー用品店ばかりではなく、ホームセンターでも簡単に入手することができます。オレンジ色のボトルが目を引きます。
ボトルは靴墨のような方式になっていて、キャップを外すとフェルトがついています。ボトルを握ると中心の穴からコーティング剤が飛び出し、その周囲に取り付けられたフェルトで塗り伸ばしていくようにできています。これは予想以上に便利です。ボトルの胴体も握って使うのに適した大きさになっています。ただし、色といい、形といい、見方によってはちょっと危険かも・・・。そっち方面の人に声をかけられないようにしてください。

表−1 ぬりぬりガラコの成分および内容
製品名 ぬりぬりガラコ
メーカー ソフト99
名称 自動車用ガラスコーティング剤
用途 自動車用窓ガラスおよびミラー(ガラス製)の撥水用
成分 シリコーン、酸、アルコール類
内容量 75mL

次に性能ですが、「45km/hで雨をはじく」と書かれています。実際にはフロントウィンドウの傾斜角にもよりますが、45〜60km/hでノーワイパー走行が可能、ということになっているようです。
効果の持続性は1〜2ヶ月。今となっては7ヶ月とか12ヶ月とか謳っている製品もありますので、いささかの感はありますが、そのような製品は価格がかなり高く、なかには本製品の3倍以上するものもありました。ちなみに今回は某ホームセンターにて698円で入手することができました。

さて、いよいよ実作業に取りかかります。今回は撥水ガラスではなく、ごく普通のフロントガラスである四号実験車を用いて実験を行ないます。もちろん、洗車はあらかじめしてあります。
作業性は非常に良く、ボトルを握り軽く絞ると液剤が出てくるので、あとはフェルトの部分でまんべんなく塗り広げていくだけです。説明書きによれば「液が弾いているのは付け過ぎ」ということなので、よく塗り伸ばしていきます。「少し強めに擦れば油膜も取れる」らしいです。今回は初めてのコーティングなので、指示どおり少し強めにかつ2〜3回塗ってみました。作業はとても簡単で、実験の都合上、フロントガラス助手席側半分だけの作業ですが、3回塗るのにおよそ2分程度でした。「5〜10分程度乾燥させてから固く絞った濡れタオルで拭く」ことになっていますが、あっという間に乾きますし、濡れタオルでなくても乾いたタオルで簡単に拭き上げることができました。

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写真3.機能的なボトル。
     予想以上に使い勝手が良い。
写真4.作業直後。白くなった。
     塗布後は拭き取りが必要。

仕上がりについては、作業前に比べてガラス表面がツルツルになりました。ボディへワックスをかけたときとほぼ同じ感触です。特に力を入れて拭いたわけではないのに拭き残しもほとんどありません。特に下地処理などはせずに洗っただけで作業を行ないましたが、汚れも多少は落ちているようです。


3.2 プロ・ガラスコートセット(カーメイト)

プロ・ガラスコートセット(写真2)は、近頃大きなカー用品店で見かけるようになった製品です。カーアクセサリーで有名なカーメイトとクルマ磨きで有名なカービューティープロが共同開発した製品で、「プロが開発したケミカル」がキャッチコピーとなっています。
いろいろな洗車関連のホームページで、ショップに出した後のクルマが掲載されているのを見る機会がありますが、たしかにあれほど磨き上がっているのが本当ならば、一度はプロに出してみたいと思ってしまいますが、そのプロが開発した製品が自宅で使えて、かつプロ並みの仕上がりになるのだったら、これは試してみるしかないでしょう、ちょっと値段は高めですが・・・。

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写真5.セットの内容。左から、コート剤、下地処理剤(油膜取り用コンパウンド)、
     コート剤用ウエス(2枚)、下地処理剤用ウエス(1枚)。

開封して驚いたのですが、内容が非常に充実しています。コンパクトなパッケージにこんなに入っていました(写真5)。これは洗車用品マニアにはたまらないかもしれません。何らかの理由があるのでしょうか、コート剤はなんとガラス瓶に入っています。コート材用ウエスはメガネ拭き用のハイテククロスのような感じです。下地処理用ウエスは厚手でフェルトがごわごわしたような感じの材質でできています。

表−2に成分表を示しました。中でも気になったのは、ガラスコートの「シランカップリング剤」という項目。他のガラスコーティング剤には見られない成分です。
シランカップリング剤について調べてみたところ、シランカップリング剤とは無機成分(炭素を含まない材料)と結合しやすい「加水分解基」と有機成分(炭素を含む材料)と結合しやすい「有機官能基」が「シリコン原子(Si)」にくっついたものをそう呼ぶそうです。基本的には無機材料と有機材料がくっつくことがないのですが、たとえば、加水分解基をガラス(無機)にくっつけ、有機官能基をシリコーン樹脂(有機)にくっつければ、ガラスにもコーティングができることになるのです。簡単に言えば、接着剤の役目を果たすもののようです。

性能面では、プロ・ガラスコートは「強力なフッ素被膜を形成し、約1年間撥水が持続する」とあります。しかも「油分を寄せ付けず、油膜の付着を防止する」と書かれています。もしこれが本当ならこれは今回の実験目的に理想的な製品となるはずです。

表−2 プロガラスコートセットの成分および内容
製品名 プロ・ガラスコートセット(PS109)
メーカー

カーメイト

名称 プロ・ガラスコート プロ・ガラスコンパウンド
用途 自動車用ガラスの撥水、油膜防止 自動車用室外ガラスの洗浄
成分 シランカップリング剤、シリコン、無機酸、IPA 研磨剤、沈殿防止剤
内容量 40mL 100mL

さて、早速作業に取りかかります。まずは説明書きに従い、下地処理剤を使ってガラス表面の油膜除去から始めます。下地処理用ウエスに少量取り、フロントガラスに塗り伸ばしていきます。するとうっすらと残っていたワイパーの跡などは簡単に取れていきます。さほど力を入れる必要もありません。「液がはじかなくなるまで磨くこと」と書かれていますが、四号実験車はコーティングはしていないので、ちょっとした汚れが落ちたら即作業完了でした。
当然ながらコーティングする前にきれいに拭き取らなくてはいけませんが、濡れ雑巾で2〜3回拭くとすっかりきれいになりました。汚れもきれいに。触ってみるとツルツルしています。

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写真6.下地処理剤作業直後。研磨剤で真っ白。
     拭き取り後、ガラスはピッカピカに。

次にいよいよコート剤の塗布です。コート剤用ウエスに少量取り、ガラスに塗り広げていきます。このときコート剤は広口瓶に入っているので、ウエスを口にぴったりとつけて取らないとこぼしてしまいます。余談ですが、なぜガラス瓶(後日、塩ビ製と判明)に入っているのかの推測ですが、ポリエチレンの入れ物に入れるとシランカップリング剤が結合してしまうためだと思うのですが、もしそうだとすれば、かなりの「本物」であると言えます。
コート剤は塗った後はほとんど揮発していき、塗り跡がほとんど残りません。作業も簡単なのでどんどん塗っていき、あっという間に作業は終了です。あまりに簡単なので、とりあえずもう1回塗っておきました。

と、ここまでの作業で大体10分程度でした。下地処理をしたので時間はかかりましたが、コート剤を塗るだけの作業なら拭き取り作業が必要ないので、ぬりぬりガラコよりこちらのほうが早いかもしれません。


4.比較

今回の実験ではどちらの製品も作業性、仕上がりともに非常に優れていました。あえて言えば「ぬりぬりガラコは作業前の油膜を落とす作業が必要ない(汚れが軽微の場合)が、作業後は拭き取りが必要」というところでしょうか。しかし拭き取り作業は非常に簡単でした。それに対して「プロ・ガラスコーティングは作業前にコンパウンドを用いて油膜落としが必要だが、コーティング作業後は拭き取りの必要はなし」というところでしょう。

あとは撥水性能とその耐久性です。撥水性能に関してはすぐに水をかけて実験しようと思いましたが、あまりにももったいないので、天気予報では2〜3日後に降ると言われる雨で実験することにしました。次週をお楽しみに。

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写真7.作業終了後。
     2製品とも仕上がりは良好。
     (左:プロガラスコート、右:ぬりぬりガラコ)

4.1 初期撥水性能

3日後、確かに雨は降りましたが、降ったのは明け方で、出勤時間にはほとんどあがっていました。僅かに落ちてくる雨で初期撥水性能について観察してみると、ぬりぬりガラコは説明書きどおり、なんと45km/hで水滴が吹き飛んでいきました。
シリコン系撥水剤であるぬりぬりガラコのほうが若干有利。しかし差は僅か。1週間後の洗車時にホースで水をかけたときの状態を写真8、写真9に示します。洗車時には違いはあまり出ませんでした。

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写真8.ホースで水をかけたときの状態。
     いずれも撥水性能は良好。
写真9.放水終了直後。
     何もしなくても水滴はほとんど残らない。

【2002年8月18日追加】
ここからは耐久テストの結果を報告します。
ぬりぬりガラコは説明書きのとおり「2ヶ月」で効果が薄れました。感覚的には効果70%ダウンでしょう。しかしかつてあった製品のように油膜にもならず、視界を悪くするようなことはありませんでした。

一方、プロ・ガラスコートのほうは、驚くべき性能を発揮しています。絶対的な撥水性能はガラコにかなわないようですが、特筆すべきはその耐久性でしょう。2ヶ月経った時点でも劣化はほとんど感じられません。ワイパーを振ろうが、ガソリンスタンドの汚れた雑巾で拭かれようが、コーティングが落ちる気配はまったくありません。そこでガラコが劣化した時点でプロ・ガラスコートの再作業を行うことにしました。

再作業は4/29に実施し、付属のガラスコンパウンドでの油膜落しから始めました。するとまた驚くべきことに、プロ・ガラスコートを施した側はコンパウンドが効かないほどコーティングされているようです。写真10に作業時の写真を示します。

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写真10.コンパウンド再作業時。
      プロ〜側はコンパウンドが効かない。

そして約4ヵ月後の写真を写真11に示します。この4ヶ月間、まったくの「野ざらし」で、洗車を2回程度、汚れればウォッシャーを使い、ガソリンスタンドでは必ず拭いてもらい、走行距離は+5000km(走り過ぎ?)でした。しかしこの耐久性です。ワイパーを振ればすっきりとした視界が得られます。これは最近、ディーラーオプションなどで用意される「撥水ウィンドウ加工」(壱号実験車施工済み)で得られる効果と同じくらいの威力を発揮しているようです。撥水ウィンドウ加工は最低6ヶ月の効果を保証していますが、壱号実験車の場合、すでに3年経過していますが、まだまだ効果が残っています。水玉の形状や耐久性からして、この製品は同等のレベルにあると言えます。ただしコンパウンドで磨いても落ちないということは、きっと2度と落とせないのかもしれません・・・。

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写真11.雨天時の水滴。
      4ヶ月間なにもメンテナンスはしていない。
      (8/18撮影)


5.まとめ

というわけで、今回は長期の耐久テストも交えて実験を行ないました。表−3に比較表を示します。
作業性ならぬりぬりガラコ、耐久性ならプロ・ガラスコートを選ぶとよいでしょう。

表−3 性能比較
製品名 ぬりぬりガラコ プロ・ガラスコート
作業性 ★★★★★ ★★★★
撥水性能 ★★★★★
(45km/h、メーター読み)
★★★★
(55km/h、メーター読み)
耐久性 1〜2ヶ月
初期性能は抜群。ワイパー動作により効果が薄れたりすることはないが、時間が経つにつれ効果が薄れてくる(雨による劣化)。
4ヶ月以上(継続中)
初期性能はほぼ互角。1ヶ月程度で多少劣化するが、その後は変化なし。雑巾で拭いてもまったく問題なし。
ワイパーとの相性
ほとんどビビらない。

まったくビビらない。
総評 入手性がよく値段も手頃で、場合によっては500円以下で入手できる場合あり。コストパフォーマンス大。塗りこみ、拭き取りも簡単。 ガラス磨きとのセットで若干価格が高め。しかしセット内容は高性能で納得。ディーラーやプロショップの撥水ウィンドウコートと同等の性能を誇る。
オススメ度 ★★★★
撥水性は抜群。
手軽に簡単に済ませたい人はこちら。
女性でもカンタン・ラクラク。
★★★★★
耐久性にこだわるならこちら。
その効果は絶大。まさにプロ仕様。フロントだけでなく全面に作業する価値あり。

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