釣行日:平成13年7月20日(金) 大潮 天候/くもりのち晴れ 

<釣り物> ハナダイ
<釣 果> ハナダイ1枚、アジ21尾
<船 宿> 九十九里片貝新港 第五文栄丸
<釣り場> 外房 九十九里沖
<タックル> 竿/RYOBI プロセクション関東シャクリ 50-240、リール/Daiwa SEABORG300(道糸:PE5号)、仕掛け/ヤマシタ イサキフカセ釣(チヌ2号・ハリス2号・幹2号・枝20cm・全長3m・ウイリー仕掛け)、テンビン/ヤマシタ 船テンビンK型(太さ2.0mm・アーム長40cm)、オモリ/サニービシFL60号、クッションゴム/ヤマシタ クッションSS(太さ2mm・長さ50cm)
<エ サ> アミコマセ
<釣り座> 左舷胴の間
<同行者> 師匠、中村氏
<どう食ったか> 刺身、塩焼き

<日 記> 皆さん、こんにちは。先週のキス釣りで自分の内側にある一部分が崩壊した管理人です…。もう釣りの難しさをイヤっていうほど思い知らされ、PTSDになりそうでした(ウソです)。
 しかし、いつまでも過去のことを引きずってはいけません、それを克服するにはその問題から逃げずに立ち向かわなくてはいつまで経っても私の心の36ピースのジグソーパズルは(って少ないな、おい…)壊れたままです。

 「こうなりゃ、釣り場を変えて外房の荒波にでも揉まれて気合を入れ直してみっか!!イチからの出直しぢゃッ!!」と一念発起。
 ってわけで行ってきました、房総半島は九十九里まで。
 釣り物は最近上向き加減のハナダイ。乗せてもらったのは片貝にある第五文栄丸さん。

 しかし、こっちは初心者、外房での釣りなんて生まれて初めて。右も左も分かりません。
 そこで登場するのが私のオフィシャル・アドバイザーの師匠。船宿の予約もそこまでの道順もすべて彼任せ。

 「千葉の方は出船が早いんですよ」と、師匠。
 「えっ、何時ですか?」とトラウマ気味な私。
 「宿に訊いたら朝の3時半集合だそうですよ」
 「あ〜、分かりましたぁ。って、あれ?今何時って言いました?
 「明け方っていうか、深夜の3時半に現地に集合です!!(キッパリ)」

 午前3時半に九十九里にいなければならない…。これは大問題です。
 これはつまり、普通の人たちが「そろそろ寝るか…」と思いはじめる時間までにしっかりと寝ていて、目覚めなければならないってことです。難儀です…。

 
そこで前日の私は会社を午後3時で早退し、速攻で帰宅して、道具の準備を整え、同僚が仕事している時間にお風呂入って、家内に早めに作れとお願いしてあった食事を部下が仕事している時間にとり、お酒の力を借りて夜の9時には寝てしまう作戦をとりました(悪事は良事を駆逐する)。

 当日の午前1時。
 近所まで私と同じように会社を早退した中村が愛車で迎えに来てくれ、合流したあと今度は師匠の自宅へ。
 予定よりも30分くらい早く着いてしまい、迷惑と知りつつも自宅に直接電話をし、ギリギリまで寝ていた彼を叩き起こす(ご家族の方、ごめんなさい)。
 大井の入り口から高速に乗り、東金有料道路、片貝県道を経由して、約1時間少々で無事、片貝新港に到着。

 港内はほとんど明かりがなく、真っ暗闇。
 しかし、岸壁の周りには数台の自動車が止められているのが分かる。そして次々にその台数が増えていく。
 「いるんですね、こんな時間から釣りをするモノ好きって」と「オマエはなにしに来たんだ?」って言われそうな勢いの発言をしながらオニギリを食べる私。

 そして3時半過ぎ、荷物を持って大型船に乗り、座る場所を確保する。
 予定よりも40分遅れの午前4時半過ぎ、ようやくもやいが解かれる。

待ってろよ、妻と子供たち…。

 港を出た船はどんどん沖へと進む。
 私たちの目の前の水平線から徐々に顔を出す太陽。
 その曙光に目を細めている私の肌に感じる朝の海の風。涼しく、凛々しく、きもちいい。

 私の持っている漁師の本能が(いつ持った?)自然と燃え上がるのが自分でも分かる。

 「釣らなくては…。待っていろ、横浜に住む愛する家族よ。俺は旦那であり、父親であるがその前に一人の釣り人なのだ。その意地とプライドにかけて魚を手に入れるのだ。今日こそは『あれ、魚はどこ?』などと言わせないのだ」(のだのだうすさいのだ…)

 約20分で最初のポイントに到着。風もなく海は完全なベタ凪。
 まずはビシにアミコマセを詰め、仕掛けを下ろす。海底までの深さは25〜30mと意外に浅い。
 船長の指示ダナよりも少し下くらいからスタートする。
 鋭く小さいシャクリを50cm刻みくらいずつ入れ、そのたびに5〜10秒くらいのインターバルを取る。それでアタリが来なければまた指示ダナを探っていくというセオリーどおりの釣り方をする。

 開始早々、私の横にいた“運転手・中村”の竿先がググッと曲がった。左舷最初のハナダイのヒットか!?
 ゆっくりとリールを巻いてタモ取り(※1)されたのは30cmはありそうな良型のハナダイ。毎度おなじみのイッツ・ビギナーズ・ラック!!
 しかし、その後しばらくしてまたもや中村の竿が海面近くまでヒン曲がる。なんとまた良型のハナダイが上がった。イッツ・グレート・ビギナーズ・ラック!!

 「だから素人は恐ろしいよな」などと思いながらちょっとあせる私。こいつのせいでまたペースを乱されかねない…。会社の仇を海でとるなっての!!

 まあ、だいたいの察しはついていたが約束どおり中村に3尾目のハナダイが掛かったとき、私は親切にタモ取りをしてやった。ベテラン勢ばかり10人も並んだ左舷で型を見ているのは超初心者の中村だけ。周りの釣り客の視線が痛い
 今までのところハナダイはピンクのウイリー(※2)にヒットしているらしい。今日のアタリ色なのか?

 私は思う、「タックルは中村とほとんど同じ。場所だって隣りどうし、つまりシャクリ方さえ真似すればオレにも来るな」と。そう、私は下らない自分のプライドなんか簡単に捨てることが出来るのだ。だって家では腹を空かせた家族が待ってるんだもん(どんな生活してるんだ…)。

 そして釣り開始50分を経過した時点でようやく私の竿にググッとしたアタリ。
 「中村、タモタモタモ〜ッ!!」と叫ぶ私。
 ああ、念願のハナダイがこの手に!!(あとで計ったら32cm)「これで家に帰れる」と安心する。

 しばらくしてからポイント移動。
 私と中村は上機嫌。二人だけはニコニコしているがあとの人たちはまだオデコ。はっきりと明暗が分かれる結果になった。

 「俺らだけってすごいよな!!」と私。
 「マジ楽しいッス。早起きした甲斐があったッス!!」と満面の笑顔の中村。
 「なんか他の客ってお通夜みたいな雰囲気だな…」と私。
 「ヤバイっすよ、聞こえますよ」と“運転手・中村”。
 久し振りに美味いビールを飲んだ気がする。

 しかし、それからはすっかりとハナダイのアタリがなくなり、私の右隣りにいた女性が小型のを取り込んだだけに終わった。
 それ以降は8時からの約1時間、アジの入れ食いタイムが始まった。
 慣れているアジ釣り。私は追い食いをさせてダブル、トリプルの連続ヒット。しかも平均30cmくらいのまずまずの型。この日に限ってはバラシなしで、見る見るうちにバケツがアジでテンコ盛りになっていく。

 そして午前11時、納竿。
 久し振りにクーラーが重い。久し振りに釣ったって感じを味わう。
 帰り道、まだ早い時間なので反対車線の混雑を尻目に空いている道をスイスイと進む。
 高速を降りてから畑田氏を下ろし、国道を走っていたらシートベルトの取り締まりで止められて、持ち点があと1点に減った中村はその代償にたくさんの魚をお土産にできた本当に楽しい1日でした。

今年の七夕に見事入籍。これでも一応、一家の主。
減点されても笑顔の中村>

※1【タモどり(タモ取り)】タモとは魚をすくう玉アミのこと。掛かった魚が良型だったりバレやすい魚だったら隣りの人や船長が即座にタモ取りをするのが一般的。悔しいからって「こんにゃろ」とタモで魚を突付くのはアウト。
※2【ウイリー】
今はなき横浜のバンドホテルで活躍していたウイリー・沖山氏のことではない(誰だよってか?)。グリーン・ピンクなどに着色した化学繊維を巻き付けた擬似バリを指す。正式名称はウイリーバリ。

刺身で食べたらその甘くて軟らかい身に呆然! 気付いたら釣り物がアジに変わってました…。
<嬉し涙のハナダイ> <脂のっていて旨かった!!>