釣行日:平成13年10月20日(土) 中潮 天候/晴れ 

<釣り物> アオリイカ
<釣 果> アオリイカ1杯、スミイカ5杯
<船 宿> 鶴見弁天町 近藤釣船店富士丸
<釣り場> 東京湾 竹岡沖〜猿島沖
<タックル> 竿/サクラ アオリイカ専用竿、リール/Daiwa 105i早技SUPERDYNAMIC-Z(道糸:PE1.5号)、餌木/YO-ZURI アオリーQ(3.5号〜4号)、オモリ/中オモリ8〜10号、ハリス/フロロカーボン5号5m
<エ サ> 
<釣り座> 左舷トモ3番目
<同行者> 師匠、加藤氏
<どう食ったか> 刺身、天ぷら、たこ焼きの具(ゲソのみ)

<日 記> 先日のスミイカ釣行がボツになったのは非常に残念だった。しかしどうしてもイカ釣りをしたかった私はそれを忘れることが出来ない。その気持ちは付き合い始めた彼女とまだキスもしてないのにいきなり知らない男に横取りされて「早めにナニかしておくんだった…」と悔やむ気持ちに似ている(ような気がする)。

 私のそんな気持ちを察したのか師匠からメールが入った。
 
「鶴見の富士丸、今週末からアオリイカ(※1)始まります。行きませんか!?」と。

 アオリイカ…、とうとうアオリを釣る季節になりました。
 短竿に中オモリを付け、ハリスの先端には餌木(※2)を結んでタナを一定の間隔でシャクるだけのいたってシンプルな釣り。そしてシンプルだからこそ奥が深い。
 しかも、イカが乗ったときに竿が止まるグッとした感じ。その濡れ雑巾を釣り上げたような感触がこの釣りの真骨頂です。

 もちろん私は即オッケーの返事を出しました。

 アオリイカ釣りの醍醐味はやっぱり餌木の選択。
 通常、関東周辺ではピンクかオレンジ色が標準とされています。もちろん私も持っています。
 しかし、釣り具屋さんに行ってアオリイカのコーナーを見てみましょう。ズラッとならんだ餌木の種類に呆然とするはずです。ピンクやオレンジの餌木だって重さや柄、カタチなども微妙に違って千差万別。
 それを見ていると次第に、
「俺の持ってる餌木、あれだけで大丈夫なんだろか…」言い様のない不安感が増してきます。そして、「いや、大丈夫じゃない!!餌木はたくさんあった方が間違いない!!」と思い始めるのです。

 ところが、それが昂じると今度は船上でも同じような不安感に苛まれます。
 「今、俺が使っている餌木の色、ハズレなんじゃないかな…」と。

 そして頻繁に餌木を外してはまた付けるといった行動を繰り返すのです。
 これがいわゆる餌木地獄。それに陥ると釣りどころではなくなり、餌木のカラーだけに気が向いてしまい本末転倒となるのです。非常に恐ろしい話です…。

 私は釣行日の数日前から五反田や渋谷の釣り具屋さんをこまめに回って今回使う餌木の選択をしてました。
 渋谷サンスイ船釣り館の店員さんのアドバイスで、スミイカも乗りやすいからと「
ピンクオレンジのコンビ」に夜光処理をされている餌木を1本。
 五反田では色のバリエーションを増やすために「グリーン」と「
ブルーオレンジイエローの3色コンビ夜光仕立て」の2本を購入。
 そしてシツコクも渋谷の上州屋で見付けた「オレンジラメ入り」の餌木もその派手さが気に入って購入。
 嗚呼、これこそまさに餌木地獄!!

 そんなとき、私の携帯が鳴り、出てみたところ師匠から。
 仕事の話しをしてひと区切りつき、
 「今、どちらですか?」と師匠。
 「渋谷の上州屋で餌木選んでます」と私。
 「私も近くにいますからお茶でも飲みましょう」と師匠。

 その後、喫茶店で上記の「オレンジラメ入りの餌木」を見せたところ、「うわー、エライ派手ですね!!またこのラメがイヤラシイ!!まるで大人のおもちゃじゃないですかぁ!!」と酷評する(ふふふ、今回この大人のおもちゃ系餌木が大活躍をすることを彼はまだ知らない…)。

 さて本日、師匠と午前5時半に待ち合わせをして6時前には船宿の富士丸さんに到着。
 しかし、アオリイカの初日だけあって皆さん考えることは同じらしく、いい席を取ろうと既に6人ものお客さんが開店前の店先に並んでいる。
 しばらくして船長がシャッターを開け、各自順番に座席表へ好きな席に○をしていく。
 もちろん両舷のオオドモとミヨシは先客あり。そこで師匠は左舷オオドモ2番目から4番目までをキープ。

 船に乗り込み、釣りの準備をする私たち。
 師匠のチョイスした餌木カラーは無難なピンク
 私は
ピンクオレンジのコンビ。
 どちらの餌木が最初にヒットするか楽しみだ(お互いに「俺だ!!」と思っているのは明らか)。

 7時近くになって師匠の友人、加藤氏が乗り込んできた。
 大ベテランの加藤氏、実は今回アオリイカ釣りは初めてらしい。そこで師匠より釣り方を教えられ今回のアオリに臨む。

 定刻の7時30分出船。
 目指すポイントは竹岡沖。航程約1時間の道のりだ。

 8時半過ぎ、今期初めてのアオリイカ釣りがスタートした。
 水深は15〜25mくらいと意外と浅い。
 まずは中オモリが着底したらすぐ糸フケを取り、きっちりハリス分プラス2m巻き上げる。
 鋭くシャクり、インターバルを7秒取る。そして同じようにシャクリを繰り返す。

 アタリがないまま数回のポイント移動をしたあと、右舷オオドモの常連さんがスミイカ(※3)を乗せた。
 その後も右舷側にヒットが連発する。どうやら今回は右舷が潮先(※4)らしい。

 時計の針が9時を回った頃、師匠が短時間のうちにスミイカを2杯乗せた。タナを6mと低く取ってスミを狙っていたのだ。
 そこで私は1回目の餌木チェンジ。以前もお世話になったピンクのオーソドックスなタイプに変更。
 ところがどうも左舷は旗色が悪く、ほとんどの人が型を見ていない。私だって例外じゃない…。

 沈滞ムードが続く左舷、10時になったのをきっかけに2回目の餌木チェンジ。こうなりゃ師匠から酷評されたアダルト系大人のおもちゃ風オレンジラメ入りにしてみる。
 「頼むよ、ラメちゃん!!」と餌木に向かって声援を送り、海中へ投入する。

 オモリが着底して糸フケを取ろうとした瞬間、竿先が止まった!!
 ゆっくりと巻き上げて取り込まれたのはコロッケサイズのスミイカ。よしよしさすがオレンジラメ、イカへのアピールが半端じゃないらしい。
 こうなりゃ外道でもいいからとスミイカ狙いに変更する。タナは5.5mと底ギリギリを攻める。
 それから15分後、またいきなり竿が止まった。スミイカが乗ったのだ。
 さらにその3分後、またしてもの連続ヒット!!バタバタといきなり3杯のスミイカを乗せた。

 それを見ていた師匠も早速オレンジの餌木にチェンジする(「ほれ、見たことか!!」と内心まんざらでもない私…)。
 11時近くになってまた私がスミイカを乗せる。この1時間でいきなり4杯も取り込んだ。

 でも、これで私の時合は過ぎたのだった…。
 イカからの音信が途絶え、3回目の餌木チェンジで
ブルーオレンジイエローにしても一向に乗る気配がない。

 12時半頃ようやく本命のアオリイカが乗った。餌木はピンクだった。
 その時点では今までの餌木を付けては外し、外しては付けるの繰り返しな私。だんだんと出口の見えない餌木地獄にハマりだしている…。

 時間は無情にも過ぎ、イカのランチタイムも終わったのか午後からは船中すっかりと静かになっていた。
 アオリイカ初挑戦の加藤氏はいまだにゼロ。座席に横になってフテ寝している…。

 午後3時20分、ポイントを猿島周辺に変更してから最後の最後でまた私にスミイカが乗る(アシ2本に掛かっただけ!!)。このときも餌木の色はピンク

 3時40分、納竿。
 最終釣果、師匠はアオリイカ2杯にスミイカ3杯。加藤氏は睡眠はしっかりと取れたみたいだがイカは型を見ずに終わる。今週も数では師匠を超えた私。もしかして腕を上げているのではないかと勘違いしそうで恐い…。

 今回の釣りを振り返ると…、

1) みんなが使っている餌木の色以外の方が目立ち、イカへのアピール度が高いのかも知れない(私のオレンジラメがそうだし、ブルーの餌木で何度か乗せていた人もいた)。
2) しかし、それほど色にこだわらなくてもいい気もする(ってどっちなんだ!!)。
3) アオリはタナを7m、スミは底すれすれが良かった。
4) シャクリはアオリなら50cm幅でインターバルを5秒前後、スミなら大きくシャクり、間を7秒くらいがいいように思う。


 いずれにしろ、釣り物としての歴史が浅いアオリイカ、未確定な部分が多過ぎて一概にコレってことが言えない魚ですよ、むむむむむ〜っ。

<無限のルーチンワーク>



※1【アオリイカ(障泥烏賊)】ジンドウイカ科。外套長40cmに達する比較的大型のイカで、外套全長におよぶ半月形の大きなひれが特徴。エビなどを模した餌木とよばれるルアーで、丁寧に釣り上げられる。生きたまま水揚げされることが多く、市場価格も高い。イカの刺身としてはもっとも美味という人もいる。
※2【エギ(餌木)】
ルアーの一種。エビを模したのかそれとも魚なのかよく分からない存在。しかし、釣り人はこの餌木に執拗なまでにこだわる。根掛かりでロストしたり、持っている色以外のがアタリだったりすると悔しくて無限に増えていくモノ。1本1000円以上する場合がほとんど。釣りも結構お金が掛かる…。
※3【スミイカ(墨烏賊)】
正式にはコウイカ(甲烏賊)と呼ばれる。外套の背側に石灰質の甲をもつイカ。身が厚くてやわらかく、美味なため生食される。主要生産地が西日本であるため、関東地方以北ではそれほどなじみがない。
※4【しおさき(潮先)】
魚は潮の流れに逆行して泳ぐ習性がある。潮先の人が魚をさらってしまうので今回のようなイカ釣りなどは一人勝ちになることもしばしば。いい席を取ろうとして朝早くから並んでいる人もいるが、潮先なんて風向きや潮の満ち引きで変わってしまうし、当日の潮先を決めるのなんか難しくて私にはムリ。無難なのはやっぱり胴の間か!?

アオリの刺身、旨かったぁ!
<小型の火星人じゃないぞ!!>