釣行日:平成14年3月10日(日) 中潮 天候/晴れ 

<釣り物> アジ
<釣 果> アジ29尾、カサゴ1尾
<船 宿> 伊勢町 ながつかボート店

<釣り場> 東京湾 走水沖〜観音崎沖
<タックル> 竿/Daiwa リーディングXサソイ100−150、リール/Daiwa SEABORG500e(道糸:PE6号)、仕掛け/【A】ハヤブサ 船イサキ・アジ(ハリ10号3本針・ハリス1.5号・幹糸1.5号・枝30cm・全長2m)【B】ヤマシタ 一荷専用仕掛アジビシ(金ムツ10号3本針・ハリス2号・幹糸2号・枝25cm・全長2.1m)、テンビン/貸道具、オモリ/130号アンドンビシ(貸道具)
<エ サ> 【付けエサ】イカの赤短【コマセ】イワシのミンチ
<釣り座> 左舷トモ2番目
<同行者> TAKE氏
<どう食ったか> 刺身、フライ、なめろう丼、マリネ、あじバーグ、その他なんでもあり…。

<日 記> 先週末、走水にてビシアジをやり、「コマセ釣りは人生の基本なのか!?」をテーマに壮大で深遠な考察をした。
 その反響は思っていた以上にあり、私のところへ…、

 「釣行記を読んでこんなに感銘を受けたのは初めてです」(24歳・OL)
 「生きていく自信がつきました。本当に衝撃的な内容でした」(51歳・公務員)
 「おかげで付き合っていた彼女とゴールイン出来ました!!」(33歳・土木作業員)
 「読んでから一週間でみるみる英語の成績が良くなりました」(18歳・高校生)
 「夜の主人が見違えるように逞しくなりました」(40歳・主婦)

 
 などの感謝のメールをたくさん頂戴した。
 これほど多くの方に喜んで頂けたかと思うと管理人として、また一個の人間として非常に嬉しく思う次第です。
 私のビシアジ釣行記にてたくさんの人を勇気づけることができ、励まし、励まされた現実。ビシアジというのはやっぱり究極の釣りなのだと痛感したものです。

 さて本日は、かねてから長谷山釣り道場長よりお誘い頂いていた今期最後のオニカサゴ釣行日。
 先週に引き続いてわはは爆釣隊のメンバー、TAKEさんが参加して下さることになっておりました。

 午前6時ジャスト。
 いつもの船宿、ながつか丸さんに到着した私たち。
 私は浜辺に立ち、空を見上げ、雲はなく、風もそよとも吹いていないことで今日一日、絶好の釣り日和になると確信していたのです。
 「今日こそはキロオーバーのオニを釣るぞ!!」と静かなる闘志を燃やしておりました。

 ところが、長谷山釣り道場長から、
 「今日は南西の風が強くなるみたいだからもしかしたら早揚がりするかも知れないよ」との忠告。
 「早揚がり」。この言葉は即ち、「短期決戦」を意味します。限られた時間内で一気呵成に攻め込まなくては勝機を逸してしまう懸念がございます。

 ところが、そんな戦術を密かに練っていた私たちのそばに船長が来て、
 「洲ノ崎や剣崎あたりはもうかなり強い風が吹いてるらしよ」と一言…。
 そんな話をしていると誰からともなく、
 「この調子じゃオニはムリだな。アジでもやるか!!」という声が聞こえてきた…。

 ポイントその1、「オニはムリ」
 ポイントその2、「アジでもやるか」

 それを聞いて自分が子供の頃、当時住んでいた借家の1階の窓から身を乗り出しているうちにバランスを崩し、頭から下の地面に落っこちた時くらいの衝撃が走りました。

 我が耳を疑うとはまさにこのこと。今現在の伊勢町の海岸ではまったく風など吹いておりません。海況だってベタ凪です。なのにどうしてアジなのよ!?
 先週の土曜日だってアジだったのに!!
 家の冷凍庫にはまだアジがゴロゴロしてるんだから!!
 毎晩毎晩、アジばっかり食わされているんだぞ!!
 「アジ地獄」そんな言葉が私の中に閃きました…。

 しかし、ビシアジへの気運はますます盛り上がってきたのです。逃れようのないビシアジの呪縛…。

 相棒のTAKEさんを見ると、明らかに途方に暮れた様子。
 その顔には「アジなら俺、帰る」とマッキー極太マジックで書かれてます。
 私は彼のそんな気持ちが痛いほど理解出来ました。

TAKE 「タカギーさん、どうします!?」
「ボクは帰ってもやることないし、覚悟を決めてやろうかな…」
TAKE 「ウチにまだたくさんアジが残っているしな…。来週はメバル釣りに行くから今日ムリしてやることないしな…」
「ボクのことなら気にしないでいいですよ。帰りは電車を使うから」
TAKE 「やっぱり今から帰って関口宏のサンデーモーニングでも見ようかな…」


 TAKEさんの気持ちが9割方「帰る方向」に傾いていたそのとき、彼は現実の厳しさ、どうすることも出来ない自らの運命を知ることになったのです。

 「うげっ、車が出せない!!」
 そうなのです。長谷山氏に続いて2番目に宿に到着したTAKEさんの車の周りはそのあと来た車で囲まれていたのです。
 しかも、その車の持ち主たちは皆さん渡し舟に乗って本船へと移動中。ああ、万事休すか!?

 「仕方ないからやりますよ、
ビシアジ…」とTAKEさん。
 彼の目が潤んでいたのはきっと砂が目に入ったからでしょう…。今日のビールは涙の味か…。

 長谷山釣り道場長が私たちのために左舷トモ2・3番目をキープしてくれており、オオドモより長谷山・私・TAKEの順で座る。
 そして午前7時、やや風が強まってきた沖へと向かった。

 航程約10分で走水沖にて船は速度を落とす。
 海上は思っていた以上にウネリがあり、この調子だと湾口部あたりならかなり時化ているだろうと納得する。

 船長は丹念にポイントをリサーチし、アジの魚影を探してくれる。
 そして7時20分、本日第一投目の合図が出された。
 水深約50m。船長の指示どおり、タナ3mでアタリを待つ。

 ところが今日は先週のように朝からアジが食ってこない。
 仕掛けを回収するとハリ先に付いているのは可愛いトラギスばかり。
 さすがの長谷山氏にもアタリは訪れずすぐにポイント移動。

 そして来ました今週も。おなじみ観音崎沖です。最近、ここら辺ばっかりです、ブッチャケ…。

 最初に上げたのはもちろんアジプロ長谷山氏。中型のアジをポツポツと取り込んでおります。
 そして次に来たのが皮肉にもTAKEさん。これまた旨そうなサイズの中型をゲット。
 スタート1時間後、ようやく私にも本日初の本命が。

 今から思うとそれが第1回目の好調タイムでありました。
 私などは抜き上げの際や巻上げの途中で何度もバラしているのに依然TAKEさんは絶好調!!
 ダブル、トリプルでバンバンアジを上げている。さっきまで「俺、帰る」と顔に書かれていたのが「俺、今結構楽しい」に書き換えられておりました。

 しばらくして食いも治まり小移動を何度か繰り返す。
 南西の風は強いものの空は晴天、釣果はまずまず。私たちのいる左舷は陽射しを浴びてポカポカ陽気。
 「では、そろそろ…」とワンカップを開けだす私とTAKEさん。
 先週以上の釣果に私たちは満足し、「まんざら悪い日でもないかな…」と思えてくるのは釣り人のサガでしょうか?

 そしてお昼過ぎからまたの入れ食いタイムに突入した。
 キッチリとタナに合わせるとすぐにアジの嬉しいアタリが訪れる。
 TAKEさんも私も絶好調。電動リールが故障して途中から手巻きになった長谷山氏から「俺の分のコマセもばんばん撒いてくれよ!!」と檄が飛ぶ。

 午後2時。闘いは終了した。
 長谷山氏は手巻きながら50尾以上。TAKEさんは奥さん泣かせのジャスト30尾。
 船中では20〜30cmくらいのサイズがたくさん上がり、竿頭で68尾。

 「そんなに釣ってどうするの!?」の私の問いに満足気な笑顔で答えるTAKEさん。
 奥さんからは「走水がそんなに好きなら住んじゃえば!!」と言われるTAKEさん。
 出船前、家に電話して「オニカサゴが中止になったから帰ろうと思ったけど車が出せないからアジ釣ってくるよ」と言うやいなや「ガシャン!!」と電話を叩き切られたTAKEさん…。

 「俺のせいじゃないからな…」と胸の内で何度も反芻する私だったのです。アーメン…。

笑っている場合ッスか、TAKEさん!!
<TAKEさん&初登場、ミスター長谷山オニ道場長>

しかし…。
<我家も家内は泣いてました…>