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<手 紙>
愛する息子たちへ
今日、父ちゃんはお前たちにウソをついてしまったんだ…。
もちろんウソをついてはいけないよ。ウソつきはボウズの始まりです…。
釣りから帰ってきた午後3時、お前たちはまだ昼寝をしていたよね。
父ちゃんを迎えてくれた母ちゃんの一言はもちろんお決まりの「釣れた?」でした。
だから父ちゃんは「ああ、クーラーが重いよ…」と言ってフタを開けたんだ。
その中身は船宿の女将さんが父ちゃんとKOBUさんにだけくれた残念賞の各種魚の干物と下船後に買った「サバの干物」「マグロのカマ」「締めサバ」「刺身用冷凍イカ」だったんだ…。
母ちゃんは心得たものでなにも言わずに冷凍イカを真水に浸けて解凍したんだよ。
しばらくして目を覚ましたお前たちも「どう、今日は釣れた?」と訊いてきたよね。
だから父ちゃん思わず「台所に行ってみな、美味しそうなイカがあるから」と言ってしまったんだ。
そう、あのイカは父ちゃんが釣ったイカじゃないんだよ…。
あれは船宿の近くにある長井水産で買った冷凍イカだったのさ…。
本当は晩ご飯のときに白状しようかと思っていただけどお前たちが「おいしい、おいしい!!」と喜んでいる顔を見たらついつい言いそびれてしまったよ。ごめんな…。
しかもバカな父ちゃんは
なんて言っちゃったりして…。
父ちゃん、しばらくはイカと距離を置くことにするよ…。
どうも相性が良くないみたいなんだ…。
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| <この頃はまだ笑顔が…> |
一緒に行ったKOBUさんも同じことを言っていたよ。
でも、KOBUさんは父ちゃんと違ってイカを釣ったんだよ。1杯だったけど…。
「タカギーさん、やっぱり私たちは東京湾で小物を釣っている方が合っているんですよ…」
「そうですよね。外房とか相模湾とか行ってもロクなことないですもんね…」
「今度は是非、東京湾でイサキかアジ釣りませんか…」
「ええ、そうしましょう、是非…。ところでこの際だから隊名変えませんか?とほほスソ隊に…」
帰りの車でそんな会話をしてたんだよ…。
栃木丸の船長が船を降りた父ちゃんに向かって「あいにくだったね…」と言って困った顔で笑っていたのが印象的だったよ。
女将さんも逃げるように帰ろうとした父ちゃんたちに「あの、顔を?」と訊きながらお土産の干物をくれたっけ…。でも、そのあとに続く言葉は「見れなかったダメな二人ですよね?」だったのは明らかさ。
やっぱ、これからは父ちゃん、ゴルフ始めようかな…。とほほ…。
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| <バックの「一撃」が皮肉である…> |
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