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 釣行日:平成15年2月2日(日) 大潮 天候/曇り 

<釣り物> タチウオ
<釣 果>
 タチウオ2本
<船 宿> 金沢八景 太田屋
<釣り場> 東京湾 観音崎沖
<タックル> 竿/Daiwa リーディングXアオリ130、リール/Daiwa ミリオネアCV-Z103(道糸:PE1.5号)、メタルジグ/90〜100g、先糸/フロロカーボン8号1m、その他/アシストフック(がまかつ トレブルフックsize1)
<エ サ> ―
<釣り座> 右舷オオドモ
<同行者> 師匠
<どう食ったか> 刺身、ホイル焼き

<日 記> いろいろな事情から今週もタチウオになりました…。
 しかし、先週とは違いルアーでの勝負。

 それをリクエストしたのは私の尊敬する師匠。

 最近の師匠、土日は仕事で忙しく、平日にしか休みを取れない。
 ところがその肝心な休みの日にいつも強風が吹きまくり、出船中止の連続…。
 ようやく今日が3週間ぶりの釣行。

 そんな不遇の境遇に置かれた師匠の頼みを、例え先週もタチウオを釣り、しかも19本の大漁をブチかましたおかげで食傷気味だからと断るのはあまりにも不憫…。

 仕方ないから私は快く承諾しましたね、ルアータチウオを…。


 「まあ、アレだよな。一人で釣りするのが寂しいんだろうから俺が付き合ってあげないとイジケたりすんだよな、あの人…」

 「大体さ、仕事中に頻繁に携帯にメールとか送ってくるのも勘弁して欲しいよな…。この間も時間があったらしくて…、

 
『今日は午後休、明日は全休ぢゃ、恐れいったか(何故か攻撃的)』
 『土曜日はなんばすっと
 『今、成城の駅前にあるドトールにいる。前に座っているマダムは美人じゃ9時33分までメールする』
 『33分になにが起こるんでしょうか?』


 って人が忙しいのにシツコクメールよこすもんだから
『知らん!潮でも止まるのか!って返信したら

 
『バスが来るのですあなたはオコリンボなのですか?あ!来ました。もう相手はできませんども』

 で、ようやくメールの嵐が過ぎたと思ったら、お昼頃にまた

 『朝方は失礼した。詫びに寿司など馳走したのじゃが

 と送ってきたのはいいけど、こっちはその前にラーメン食べ終わってたからシカトしてやったもんな…」
 こう見えて弟子も大変なんです…


 実はここ最近、私は師匠に対してある疑念が生まれているのです。
 それは…、

 1)友達いないんじゃないか?
 2)実はそんなに釣りが上手くないんじゃないか?


 の2点。

 まあ、項目1については知る由もありませんが、2に関してはシロギス釣りは確かに師匠のが断然上手。ところが、他の釣り物になると案外私とドッコイドッコイな釣果もしばしば…。
 釣り物を師匠に任せるとわざと釣行日の前日にならなければナニを釣るか教えてくれないこともある…。
 それってもしかしたらキャリア2年半の私に対抗意識を燃やしている気持ちの表れ?

 「よし、今日はそれを証明してやっか…」と臨んだわけであります。
 ふん、俺のがたくさん釣っても知らんけんね…。




 師匠が選んだ対決の場所は金沢八景にある太田屋さん。
 ここの午前ルアータチウオにて雌雄を決することになった。

 午前5時前からいつもの待ち合わせ場所に到着していた師匠を待機させ、私はのんびりと5時ジャストに登場し、車に乗り込む。
 前夜も遅くまで仕事をしていた師匠はややお疲れ気味…。

 一方私は予定していた休日出勤を一身上の都合からキャンセルし、睡眠時間はバッチリ。

 「眠い人」VS「眠くない人」
 どう見ても「眠くない人」に分があるのは明らか。
 もうこの時点で私の勝利は7割方決まったも同然。

 5時半には船宿に着き、釣り座の確保にあたる。
 ルアー船は4隻並んでいる船の一番外側。
 その船上に立つと右舷のオオドモ付近が空いていた。

 「どうぞ、オオドモ座って下さい。私は2番目でいいですから…」と私に席を譲る師匠。
 私も私で少しの遠慮もせず、「ではでは…」と竿を挿す。
 「トモ2番目の人」VS「オオドモの人」

 ますます勝利の予感が濃厚なのだ。

 出船時間の7時までたっぷりと余裕があるので近くのコンビニで買い物を済ませる。
 その道すがら

 「そういえばアイナメでもキッチリと勝負つけなきゃいけませんねぇ」と私。
 「そうなんですよ。早くやらないとそろそろ進丸のアイナメ、終わっちゃいますからね」
 師匠とのアイナメ直接対決では過去にダントツの釣果を叩き出し、その後もわははメンバーで良型交じりで絶好調であった私。それに触発されて師匠も平日に臨み、当時としては船宿今期最大のアイナメをゲットしていた。

 私から言わせれば
「ふん、平日の2名しか乗ってない船で良型釣ったってなんの自慢にもならん!
 師匠の言い分
「ふふふ、腕ですよ、腕。アーム!!

 いまだに軋轢は収まっていなかった…。

 さて、相変わらず好調さを維持している観音崎沖のタチウオ。
 その好釣果に刺激されてか、タチウオ船には次々とルアーマンが乗り込んでくる。

 若いルアーマンあり、若くないルアーマンあり。
 モテそうなルアーマンもいれば、あまりモテそうでないルアーマンもいる。
 一人で乗り込むルアーマンがいると思えば、未来のルアーマン予備軍を従えた親子連れもいる。

 久し振りに乗ったルアー船はやはり乗客がどことなく派手である。
 それに平均年齢も低い。

 私の主観的な判断ではもしかしたら師匠が一番の年長者!?

 その年長者が用意したタックルはアオリイカ竿とカワハギ竿。リールはPE1号と0.8号を巻いた両軸リール。
 私の竿もアオリイカ用でベイトリールを持参。

 相変わらず私らだけは竿の色合いとかリールの形状がビミョーにずれている…
 師匠、
シマノベイゲームの赤。私、ダイワリーディングXのこげ茶…。明け方の船に屹立する赤とこげ茶のコントラストはその一角だけ沖釣りオヤジ臭を放つのに大いなる効果を上げていた…。

 私が燗番娘ふぐヒレ酒を飲んでいるとようやく定刻となり、大勢のルアーマンと少数の釣りオヤジを乗せた船は一路、観音崎沖を目指した。

 航程約40分少々で到着したポイント。
 そこには先週同様にたくさんのタチウオ船が船団を形成していた。
 竹岡・富津・浦安・羽田・川崎・鶴見と湾内の各地から遊漁船が集まり、その間を職漁船が肩を並べる大混雑振りである。

 しばらくして船長から開始の合図が出される。
 私はまずイワシを模した90gのメタルジグを投入。
 水深は70〜75m。タナは底から50mくらいまで。

 師匠は今回、トレブルフックではなくカットウバリを使用するらしい。
 それは細軸なので通常のフックよりも掛かりがいいだろうとの発想からである。

 まずはアクションをつけずにゆっくりとしたタダ巻きから始めた。
 先週はタナが上ずっていたこともあり、私は底から海面下30mまでのワイドレンジで当たりダナを探る。

 リールを巻きながら周辺の僚船の様子を窺うがどの船からも銀色に輝く魚体が上がっている様子が見られない…。なんとなくヤな予感…。

 船中初の1本目は反対の舷で上がったようだ。
 そしてその直後、師匠のカワハギ竿が大きく弧を描いた。

 「おおっ、掛かりましたか!?」の質問に
 「ふっ、カットウバリを下さいなんて言ってもあげませんよ…」と切り返す師匠。

 深場からようやく海面に姿を現したタチウオ、その魚体は太く長かった。
 そして抜き上げようとしたその瞬間、メタリックシルバーに輝くその獲物は海へと戻っていった…

 「いやぁ〜、惜しかったですねぇ〜♪」と私。
 「やっぱりカエシがないとバレるんじゃないですかぁ♪」と何故か笑顔で慰める。

 そしてその直後、今度は私の竿に魚信到来!
 大きく曲がるアオリイカ竿、小型ベイトリールはその強力な引き込みに軋んでいる。食ったタナは前回同様35m付近であった。

 船上に取り込まれたタチウオは長さ90cmのまずまずなサイズ。指4本分は楽勝にある。
 次投でもそのタナを攻めるとこれまた連続ヒット!
 今度のは先ほど以上の引き!
 ライトタックルでやるタチウオ釣りの面白さ、ここに極まれり!!

 「あ〜、今日も絶好調だなぁ俺。冷凍庫にまだタチウオ残っているんだよなぁ。たくさん持ち帰ったらイヤな顔すんだろうなぁカミサン。でも、釣れちゃうんだから仕方ないよなぁ」と心の中で帰宅後の心配をする余裕。

 「エイッ!」と抜き上げてみれば尻尾のシケシケ部分を入れないでジャスト1mのこれまた良型!
 それと同時に師匠も1本抜き上げていた…。

 私は2回ヒットしてその全部を取り込む。
 師匠は3回アタって2回海面でバラシの1回成功。
 
「カエシのない人」VS「カエシのある人」
 これでほぼ先は読めた…。

 しかし、しばらくすると反応が消えたため、ポイント移動となる。


 今から思うとこの一瞬だけが本日のクライマックスであった…。
 最初の流しが今日の見せ場…。
 あとはすっかり右肩下がり…。

 その後は持ち前のしぶとさを発揮した師匠、激渋ながらもポツポツとタチウオを引っ掛け、簡単に私を追い抜く。
 カットウバリで勝負するとか言いながらナニゲにトレブルフックにチェンジするあたりに策略と戦略と欺瞞が見え隠れする…。

 私は巻き上げ速度やメタルジグの色、アクションの有無などいろいろ変化をつけてみたが本日に限っては成す術無し…。

 午前11時10分、
「反応が消えたのでこれで揚がります…」と船長からの帰るコール。
 結局、最終的には師匠5本(細くて短いの多いけど…)の釣果。
 ボウズの人も出た本日の船中で5本はきっとトップクラス。

 やや強い北風と曇り空に、師匠は寒そうな顔だが口元に微妙な勝利の満足感を漂わせていたのを私は見逃さなかった…。

 不出来な弟子の師匠超えはまだまだ当分先のようであります…。


型では勝ったんだけどな…。
<黄色い服着た小僧は外道ではありません>