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今般、わはは爆釣隊員の皆様に対して、お仕事中にもかかわらず非常に不愉快で腹立たしいメールをご送付申し上げたこと、心よりお詫び申し上げます。しかも、そのメールにマダイの写真を添付するといった余計なパケット通信料を支払わせる愚行を犯したことに関しては言い訳のしようもありません。これにより一部の方には労働意欲の欠如、管理人への殺意、「一人だけいい思いしやがって…」等の怨嗟、「オマエなんかリストラにあって路頭に迷え!」との嫉(そね)みなどの暗黒の激情を抱かせ、管理人は深く反省しております(ホントはしてないけど)。
今後は本日の一件を人生の糧教訓としてさらなるハッピーフィッシングライフを満喫してゆく所存であります故、関係者各位にはより一層の叱咤激励・ご指導ご鞭撻をお願いするとともに変わらぬ応援を賜れば心より幸甚に存じる次第であります。わはは。
<日 記> コマセダイ、私の中では鬼門の釣り物です。
釣れる気が全然しないのです。
それはコマセを振って数メートルも先にあるハリに付いている小さなオキアミにタイが食うというイメージがどうしても沸かないから。
現に今まで釣ったタイはシャクリマダイやウイリーを使った釣法のみ。
しかし、沖釣り師として避けて通れない釣りであるのもまた事実。
いつかはコマセダイで本命を釣ってみたいと思っておりました。
そして今日、かねてからKOBUさんより平日釣行のお誘いを受けており、綿密な打ち合わせの結果、釣り物はこのコマセダイに決定。
KOBUさんにとっては初挑戦の釣り物です。
過去、この2人の平日釣行ではブリやヒラメを上げた実績があり、相性の悪いコマセダイでも型を見れるような気がしてました。
その反面、隊内で私たちは「とほほスソ隊」と呼ばれており、2人が訪れると前日まで好調だった釣果もいきなりガクンと落ち込むこともめずらしくなく、船長連に忌み嫌われているとの噂も流布しております。
がしかし、それは週末釣行のこと。平日になると俄然その実力を発揮するのです(あるのか実力!?)。
さあ、吉と出るか凶と出るか…。
仕事を棚上げにしてまで休んだことを後悔するのかしないのか…。
乗っ込んでくるのかこないのか…。
それはマダイのみが知っていることなのです。わはは。
朝の5時に自宅マンションの入り口まで迎えに来てくれたKOBUさんの車に乗り込む。
その車内、「出るとは思いますが一応船宿に電話してみましょう」とKOBUさん。
今日の船宿は葉山あぶずりのまさみ丸さん。
マダイも釣れるがメダイも上がっているらしい。それに乗っ込み時期も間近だし良型が釣れそうな予感。
「すいません、今日はタイ出ますか?」
「えっ、で、出な…。わ、わかりました…」
「風が強いので出ないそうです…」KOBUさん…。
「仕方ないからシロギスでもやりますか…」と悲しそう…。
こんなこともあろうかとKOBUさんの車にはキス用のタックル・仕掛けが積んである。
そこで、車をUターンさせ、私のマンションまで戻ってもらう。
タイ用の道具一式を持ち、自宅に引き返す私。
家に戻ると家内と子供たちは口を開けて気持ちよさそうに寝ている…。
こっちなんて楽しみにしていたマダイ釣り中止という不測の事態が発生したというのに…。
「おい、今日の晩メシはタイの刺身じゃなくてキスの天ぷらだかんな!」と家内を蹴飛ばしヒトコト言っておこうと思ったその瞬間、急にお腹がゴロゴロ鳴りだしトイレへ駆け込む…。ラッキーな女である…。
「う〜ん。途中まで行ってタイ中止って言われ引き返して今、家のトイレで唸っている俺って一体…。う〜ん…」と今日の行く末を案じていると携帯に着信が…。
「今、どこにおいでですか?」とメールが届く、師匠からだった。
「家のトイレで自分の将来を憂いております」と返信しようかと思ったが今は手が離せない、カタルシスな佳境を迎えつつあった…。
用を足し終わり、カバンの中の仕掛けを替えている途中、KOBUさんから電話が入る。
「太田屋に電話したらタイ船出るそうですよ!」と弾んだ声が耳に届く。
そこでバッグから出したタイ用仕掛けセットを再度納め、キス竿をタイ竿に持ち替え、玄関へと向かう。もちろん家内の見送りなどあるはずもない。ったく寝ている最中にダンナが帰宅してお腹下してまた外出したことも知らないで…。
再度車に乗り込み、一路金沢八景を目指す。
その途中、師匠への返信を忘れていたことに気付き、太田屋に向かっている旨をメールする。
今日、師匠も代休で釣行予定だったのだ。
すると、「私も太田屋に向かいます。席を取っておいて下さい」と電話が入った。
前日からの強風で、予定していた外房のヒラメをあきらめた師匠にとって、私たちの八景でのマダイ釣りは渡りに船だったのだろう。
午前6時、太田屋さんに到着。
駐車場に置かれた座席札はしっかりと四隅は取られていた。仕方ないので左舷胴の間の3人分をキープ。平日だというのに最低4人は同船するらしい。仕事はどうしたんだろ!?
宿にお邪魔し、船代を支払う。
そのとき女将さんが「マダイ放流基金にご協力お願いします」というのでKOBUさんと一緒に本日の豊漁を願い100円増額の300円を投入。
船に乗り込みトモ側からKOBUさん・私の順で座る。まだ来てない師匠にはミヨシ寄りに座ってもらうことにした。
KOBUさんの竿は以前の釣行でヒラメ3枚という輝かしいデビューを果たしたDaiwaの潮流デッドムーチング。道具の縁起性はバッチリ。
片や私はいまだ本命を釣る悦びを知らないDaiwa食わせ真鯛X。リールは一日手持ちで誘うことを考慮した結果、手返しよりも軽さに重点を置いてミリオネアを選択。
しかし、船中を見渡せば私以外の人は全員が電動…。
KOBUさん曰く「手巻きの方が釣りが上手に見えますよ」
それもそうだと思わず納得(タックルだけはいっちょ前…)。
タックルの準備も整い、朝ゴハンを食べながら缶チューハイを飲んでいると師匠登場。
「いやぁ、今日はどこも船が出ないと思ってあせりましたよぉ」と苦笑い。
午前7時30分、総勢8名を乗せた船は昨日のウネリが残る海へと出発した。
航程約1時間の間、船内で仮眠を取るが沖へ出るに従い、ウネリは高くなり、海水が船体を叩く。
最初のポイントは限りなく剣崎寄りの久里浜沖。
出船前に船長からタナは上から取ると指示があり、ハリスも8mだと教えられていた。
「仕掛け無ければ言ってね。あげるから!」と言ってくれる。
ちなみに今日の私の仕掛入れには6mのそれしかない。
KOBUさんはその場でハリスを結んだが、私はそのまま6mで勝負することにした。まあ、2mの違いなど気にしないのだ(いい加減な性格です、オイラ…)。
投入オッケーの合図とともに仕掛けを海に沈める。
サニービシの上窓は1/3ほど開け、下は3mmにしてみる。
「タナは50mです」と船長からアナウンス。
ハリス分6mをプラスした56mで糸の出を止め、2mごとにコマセを撒き、きっちり50mのマーカーでストップ。
するとすぐにアタリが到来。
しかし、マダイのアタリではないことは明白…。
巻き上げてみるとピンクハリスに結ばれたオキアミカラーのハリ先にアジが食っていた。
師匠を始め、他の方にもバタバタとアジが掛かる。
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| <そのときKOBUさんには何故かイワシが…> |
ところが、その一瞬だけでアタリは遠のき、1時間程は船中沈黙状態に突入…。
手持ちで果敢に攻めの釣りをしようと思っていた私だったが、常連さんを始めとした皆さんが置き竿にしているので付和雷同でそれに従う(って、これじゃ手巻きにした意味がないじゃん…)。
時間を持て余した師匠は会社から支給されたJフォンで富士山を撮影していた。
今まで使っていたドコモの携帯は自前だったのだが、これからは会社の支払いで通話が出来る。
しかも、カメラ付き携帯が嬉しくて手当たり次第に写真添付のメールを送ってくるようになった…。
例えば…、
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03/04/06 14:54
「今日は花見ぢゃ」 |
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03/04/05 09:07
「今日はやはり中止でしょう、ざーんねん。オイラは今から仕事でやんすシェー」 |
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03/04/04 08:12
「明日の釣りは残念ながら雨雨雨ですね。まあ、あちきは仕事だけんね関係ないけんね」 |
など…。
「おっ、これが新しい携帯ですね!」と私。
「ええっ、いいでしょ!?」
と、会話を始めたその瞬間、
「この竿、あたってるよ!!」と船長。
そのあたっている竿とは…、私の竿だった…。
急いで席に戻り、竿を手に持ち、やり取りを始める。
こんなこともあろうかとドラグは緩めに設定しておいたので道糸が魚の引きでズルズルと出る。少しずつドラグを締めながらゆっくりとリールを巻く。
竿尻をお腹に当てて竿を45度の角度に立てる。
「しっかり竿を立てといてね!左手はリールの上のグリップを持つといいよ!魚が引いたら巻くのをやめて竿先を下げて!大丈夫、3kg位までならドラグ締めておいても竿でかわせるから!締めないといつまでたっても魚が弱らないよ!!」と船長。
その言葉には掛かっている魚がマダイであることに確信を持っているのがありあり。
「どうします、サメだったら?」とKOBUさん。
「いや、サメのわけないよ!タイだよ、タイ!!」船長。
「みんなが集まって注目してますよ!」またKOBUさん。
「う〜ん、緊張しちゃいますねぇ」呑気な私。
その引きは力強く逞しい。
そしてときおりズズンと下に突っ込む。
「そーかそーか、これがいわゆる三段引きってやつなんだな…。そーかそーか、俺の愛しいマダイよ、三段でも四段でも好きなだけ引いておくれ…。ああ、なんていい日…」私はすでに取り込んだつもり。
ようやく見えてきたテンビンを回収し、ハリスを手繰る。
海面に現れたのは紛れもなくマダイ…。
タモを手にしたKOBUさんのアシストで無事にネットイン。
我が人生の中では一番の良型のマダイが今、目の前に横たわっている。
輝かしくも嬉し恥ずかしの船中第1号。
尾びれの先は紛れもなく黒い縁取り。
目の周りは黒ずみ精悍な顔付きをしていた。
私は感無量の思いとともにいきなり一人だけ釣っちゃって申し訳ない気持ちに…。
「ゴメンなさい、ゴメンなさい、一人だけ釣ってゴメンなさい…」と出来るだけ笑顔にならないように誠意ある態度で皆さんに謝罪をする。
KOBUさんや師匠の目を恐くて見れない。
目が合ったら私の目尻は間違いなく下がっているはずだから…。
その船上の人間関係を壊しかねない元凶のマダイを血抜きし、クーラーにブチ込み友好関係の修復をはかる。
| ■迷惑メール全容■ |
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| 「キロ級マダイゲット!ああ、なんていい日♪」 |
私はそのとき、
「まあ、今日の釣りはこれで終わったな。いいやもう釣れたし。わはは」と私は思っていた。
釣った者だけが味わえる優越感、クーラーに本命が安置されている安心感、まあキミたちも頑張りたまえと鷹揚になる高飛車感はまさに甘美な味がした。
その後も反対側の右舷でポツポツとマダイが上がった。
しかし、私たちのいる左舷ではミヨシの方にバラシがあったくらいの沈滞ムード。
ポイント移動をしたお昼頃、今度はサバの活性が高まり、仕掛けを下ろせば大中小様々なサイズのサバが食い始める。
だが、サバは食ってもタイは食わない…。
そんな状況で時間だけは確実に経過していく…。
途中で私にマダイらしきアタリが訪れるがこれは良型のハナダイ。
「ったく、空気を読んで下さいよ!」とKOBUさん悶絶…。
今日の私はついていた♪
ふと、時計を見ると午後2時30分。納竿まであと30分しかない…。
先ほど、オオドモの方が良型のタイを上げていた。
また食いが上向いてきたのかも知れない。
KOBUさんと師匠には焦燥感が漂う…。
すると突然KOBUさんが竿を立てた。
船長はKOBUさんに対してやり取りのアドバイスを始めた。
ときおり下に突っ込む潮流デッドムーチング。
これはもしや本命か!?
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| <今回も初挑戦で本命を手に…> |
慎重なやり取りの末、師匠の差し出すタモに収まったのは私のと同等サイズのマダイ。
つらく苦しい闘いが続いていただけにKOBUさんは今日の太陽のように眩しいほどの笑顔を見せた。
私も正直に嬉しかった。
そして私たちはお互いに叫びあった。
「もう、スソ隊なんて言わせないぞ〜ッ!!」と。
しかしあと一名、型を見てない人がいた…。師匠である…。
時間はすでにラスト15分…。万事休すか…。
ところが、さすが私の師匠!最後の最後で渾身の一枚をゲット!!(まあ、サイズ小さいんですが…)
これでようやくみんなに笑顔が戻った。
各自一枚ずつのマダイを手にし、感動と安心のフィナーレを迎えることが出来た。
午後3時、ついに納竿。
素晴らしい一日が終わった…。
私は今日の有休を取ることの理由として父親を使った。
上司に「父親がガンで手術することになったんです。明日、その立会いをしたいので休みます」と申告していた。
「そうか、それは大変だな…」と鬼常務は心配してくれた。
「ええっ、タイしたことなければいいのですが…」私も深刻な顔をした。
話の流れ上、次回の平日釣行は親を鬼籍に入れなければならないのだろうか…。
「釣りバカも 親を殺せば 一人前」
常務、お父様、ウソつきで親不孝な私をお許し下さい。でも、おかげでマダイを釣ることが出来ました。
ああ、なんていい日。わはは。
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