釣行日:平成16年4月17日(土) 中潮 天候/晴れ 

<釣り物> シロギス
<釣 果> シロギス33尾、クラカケトラギス1尾、メゴチ多数、イトヒキハゼ無数、ヒトデ2星
<船 宿> 横浜山下橋 広島屋
<釣り場> 東京湾 中ノ瀬
<タックル> 竿/東作 まごち竿&Daiwa リーディングXFキス1(160穂先)、リール/Daiwa ミリオネアCV-Z103(道糸:PE1.5号)&SHIMANO BIOMASTER1000(道糸:PE1号)、仕掛け/ヤマシタ 鱚(ハリ6号・ハリス0.8号・幹糸0.8号・全長90cm)、テンビン/夢の天秤(キス・ハゼ用0.8-20cm)、オモリ/夜光15号、先糸/フロロカーボン3号1.5m
<エ サ> アオイソメ
<釣り座> 左舷トモ2番目
<同行者> TAKE氏、KOBU氏
<どう食ったか> 刺身、しゃぶしゃぶ、骨せんべい、マリネ

<日 記>  おかげさまでこの「毎週釣り日記」も今回で200話目を迎えることが出来ました。
 これもひとえにわはは爆釣隊の皆様を始め、いつもご贔屓にして下さっているファンの方々や友人・知人・同僚・家族等の協力があってこそ成し遂げられたことだと深く感謝致します。

 さて、この記念すべき200回目の釣行の釣り物には何が相応しいかと考えました。
 めでたい釣行でありますから、出来れば釣れる釣りにしたいと思うのは決して贅沢なことではないハズです。

 つまり、私が苦手としている
赤物系の魚はパスしたいところ。
 じゃあ、
青物系の魚がいいかと訊かれるとこの時期、思い付くのはアジしかありません。
 まあ、以前から「ビシアジは人生の基本」と吹聴している私にとってアジでも全く問題ないのですが、他にも相応しい魚がありそうな気もします。

 一般的に
「赤」「青」と続けば次にくるのは「黄」ですが、あまり黄色い魚は食べたくないのがホンネです(っていうかどんな魚だよ…)。

 今回、同行してくれるKOBUさんの意見として「イサキ」が候補に挙がりました。
「茶」という地味な色ですが、久し振りにやるイサキにはかなりの魅力を感じます。
 ところが、お世話になるはずだった伊戸にある海老丸さんは既に予約で満員。私たちは余儀なく釣り物の変更をすることに…。

 こうなると残された色は「白」以外に考えられません(どうしてそう色にこだわる!?)。
 私にとって白物系で200回目を記念するにピッタリな魚といえばやっぱりシロギス。
 釣りを始めた頃、頻繁に臨んでいたシロギス釣行。キスで釣りの楽しさを知り、その面白さにハマったものでした。

 そして船宿はもちろん「我が釣り人生の原点」「新山下の良心」「安らぎとくつろぎの宿」、広島屋さん。

 今回はTAKEさんも参加してくれるとのことで、久し振りの「わはは三馬鹿シロギス対決」と相成った次第なのです。


 越えられない壁

 私が釣りを始めた当初から掲げている目標に「シロギス40尾」というのがある。
 ところが、どう頑張っても超えることの出来ないのが40の壁。
 その金字塔を打ち立ててこそ、ようやく本当の沖釣り師として世間様から認められるような気がしてならない。

 しかし、ただ漫然と40尾釣るだけでは自分の中で達成感が得られないのも事実。
 自らにルールを定め、それを遵守して初めて納得するものだと思う(なんだかカッコいいぞ、俺!)。

 その条件としては…、

 1)対決の場所は東京湾
 2)竿は一本
 3)仕掛けは同じ仕様の物を使う
 4)クラカケトラギスなどの外道系キスはノーカウント
 5)ピンギスでも一尾は一尾


 以上の5点。
 項目「5」あたりに私のセコさが滲み出ている気がしなくもないが、ええい、構うものか…。

 さて、そんな崇高で孤高な掟(どこがよ…)に従い、自身を律して臨むシロギス釣行のお迎えに来てくれたのはTAKEさん。
 もう一人の同行者、KOBUさんからは午前6時前にメールが入り、すでに船宿に到着済みで左舷のオオドモから3番目までを押さえてあるとの連絡が届いていた。

 早速、TAKEさんの車に乗り込み、通い慣れている新山下へいざスタート。
 生麦から高速に入り、よせばいいのに私がナビゲートを開始。
 ところが、予想どおりに私のナビは超ド級のいい加減さを発揮して、間違った出口を指示…。

 周囲の景色はどう見ても新山下のドンキー付近ではない…。
 どちらかといえばバース付近。そうです、ここは本牧埠頭…
 これからシロギスの金字塔を打ちたてようとしているのに目的の宿にも案内出来ない俺って一体…

 どうにかTAKEさんのプロドライバーの勘で広島屋さんにたどり着く。
 店先でKOBUさんが出迎えてくれる。

 いつもお世話になっている石井晃船長に挨拶をして、取り急ぎ船上に荷物を運ぶ(別に急ぐ必要はないんですけど…)。
 釣り座は左舷オオドモからKOBUさん・私・TAKEさんの順。

 出船まで1時間弱あるので私たちはコンビニで買い物を済ませる。
 新山下にある船宿の環境は私やTAKEさんなどのリカー系アングラーには非常に都合がいい。
 クーラーが空のまま宿を訪れ、出船までの時間を利用して近所の店で酒やおつまみ、そしてタバコまで調達出来るのだ。

 その後、船上に戻った私たち。
 今日一日暑くなりそうな空模様を眺め見て、これから始まるシロギス釣行への期待に胸を脹らませ、各自タックルのセッティングを行う。

 私が用意した竿はいつものKT関東のキス竿ではなく、東作のまごち用和竿とダイワのキス竿。
 東作のそれはいくぶん硬め、逆にダイワの竿は若干柔らかめ。その調子の違いを楽しみつつ、交互に使ってみようと考えていた。

 TAKEさんやKOBUさんも2本の竿を用意。
 特にKOBUさんは私と同様、今日こそ40尾の大台突破に意気込みを見せている。そう、私たちは3人とも40尾越えをしたことがないのだ…。
 そこでKOBUさん、手持ちと置き竿のダブル攻撃に出るとのこと。手返しの早い彼ならではの戦法である。

 午前8時。多くのシロギスファンを乗せた船は一路、中ノ瀬を目指して出帆した。
 待ってろよ、パールピンクの憎いヤツめ!


 予想外の右肩下がり

 航程約30分でポイントに到着。

 とりあえず私はまごち竿で船下を狙ってみることにした。
 するとすぐに「ククン」と本命らしい小気味よいアタリ。
 一拍置いて軽くアワセを入れると幸運にもハリ掛かりに成功。

 約20mの水深から巻き上げる過程で何度も竿先を震わすシロギスの魚信。
 それと同時に手元へ伝わる元気溢れた嬉しい手応え。
 私にとってこの瞬間こそがキス釣りの醍醐味なのだ。

 サイズは20cm弱とやや小振りだが、それでも一投目から食ってきたことに思わず頬が緩む。

 「はい、今、型だけ出ましたからね」と晃船長。

 ふふふっ、どうやら船中初の一尾目はこの私らしい。幸先がいいのである。

 そして、そのすぐ後にKOBUさんも手持ちの竿に本命がヒット。
 彼はオオドモの利点を活かしキャストして、さびいてきたときに食わせたらしい。「釣った」という実感に満足気な満面の笑み。

生きたままカジられるシロギス…。
▲良い子のみんな、魚は捌いてから食べましょう

 TAKEさんは手持ちのみで丁寧に海底をリサーチ。
 時おり訪れる外道からの猛攻に苦戦しながらも、シロギスをゲット。

 キスはTAKEさんにとって苦手な釣り物であるとのことだが、根気よく誘う姿は右舷にいる初心者集団の範となったことだろう(多分、見えてないけど…)。

 と、感心していたら。
 スタートして30分が経過した頃…、

 「タカギさん、飽きた。帰りたい…

 とTAKEさんお得意の「帰りたい発言」が飛び出す。

 私はそんなTAKEさんの言動に慣れているので放っておくことにした。
 しかし私は知っている。彼が釣りを途中で投げ出すような弱虫クンじゃないことを。

 出だしの好調さが一段落して、やや食い渋り期に突入。

 晃船長は、
「タラシを3〜4cmにしてオモリが底を離れないようにして下さい。ときどき50cmくらいで誘うと食うみたいです」と船中にアドバイス。

 そんな状況でもKOBUさんは置き竿を交えて好調な釣れっぷり。
 次々とキスを食わせ、数を伸ばしていった。

釣りのセンス、爆釣隊でトップクラス!
▲ダブルを達成したKOBUさんの勇姿!


 イトヒキハゼの不憫

 中ノ瀬の魚影は濃い。
 キスもいるが、トラギス・メゴチ・ヒトデも同じ場所に生息している。
 その中でも群を抜いた個体数を誇るのがイトヒキハゼ(学名:パックンチョ
←ウソです)であろう。

 肌に張りと弾力があり、ヤル気と生気に溢れたアオイソメを選び、クネクネするそれをハリに真っ直ぐに刺した釣り人の苦労の結晶を無遠慮にパクパクしやがる。

 その被害に一番遭っているのがTAKEさん。
 3本バリにトリプルで掛かったそれを見て、苦々しい表情をこちらに向ける。

 「コイツだけで軽く50匹は釣ってますよ…」とこぼしているTAKEさんの眼差しは潤んでいた(これもウソです…)。

 私は以前からこのイトヒキハゼの存在を疑問視していた。
 海に棲息する数多の生き物の内、ヒトデとイトヒキハゼが担う存在意義が皆目分からないのだ。
 まあ、釣り人の観点から見てそう感じるだけであって、他の水棲動物からしたらヤツらは貴重な存在なのかも知れない。

 だが贔屓目に見て、コイツらが絶滅しても東京湾の生態系に問題が生じると思えないのも事実。

 「んだよ、またオマエかよ…」
 「ったく、もうぉ!」
 「チッ…」


 このように、釣り人のイトヒキハゼに対する態度は冷淡だ。
 平素、小さい動植物に対して湧き上がる感情は
「可愛い」である。しかし、イトヒキハゼに関しては間違いなく「憎たらしい」なのだ。

 なんの罪もないのに釣り人から疎まれ、蔑まれるイトヒキハゼ。
 ただ、ピュアな気持ちで目の前のエサを食っただけなのに軽んじられ、放棄されるイトヒキハゼ。
 正当な理由もなく嫌悪され、無下にされ、不当な扱いを受けるイトヒキハゼ。

 彼らがその無念の思いを込め、我々釣り人の指先を噛んだとして、一体誰が責められようか…。


 KOBUさんのイチ抜け

 後半、どうにか食いが上向いてきた。
 そしてサイズも次第に大きくなってくる。

 相変わらずKOBUさんは好調を持続し、ついに念願の40尾超えを達成!
 私は、
「先を越されたか…」と思う反面、果敢に攻め、クレバーな釣りを展開した彼に敬意を表する。

 目標を完遂したKOBUさんは釣ったシロギスを捌きだした。
 まさに釣った者にだけ許される王者の余裕。勝者の下処理。

 残された私とTAKEさんは最後まで諦めずに闘った。
 それに応えるかのように晃船長は納竿の時間を30分も延長してくれる。

 午後3時30分。無情にも終了の時を迎えた。
 最終釣果。KOBUさん堂々の竿頭で42尾、私33尾、TAKEさん12尾。
 それぞれがシロギスと真摯に向かい合い、持てる技能を駆使した結果であった。

 シロギス釣行を終えたあとには決まって清々しい気持ちになる。
 それは全力で健闘したスポーツに通じるものがあるからかも知れない。

 200回目を迎えて改めて思う。
 どんな魚釣りが好きかと問われたら私は間違いなくシロギスと答えるであろうと。
 よぉし、今年こそは目標を達成するぞ。待ってろよ、パールピンクの憎いヤツめ!わはは。

お刺身サイズですぅ♪
▲アナタのハートにパックンチョなTAKEさん

KOBUさんが教えてくれたキスのしゃぶしゃぶが美味です!
<一体、新山下の出口はどこなんでしょう…>