~~~an academy of the another side of modern football~~~
スタジアムにおける |
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[タオルマフラーの使い方] |
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日本のサポーターの底力を見せつけるために! |
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主宰●大岡まさひ 副宰●高井ジロル 絵師●龍野宏幸
■学会主宰より前口上 |
現代サッカー様式学会へようこそ。諸君はマフラーを用いて日本代表やらJ各チームやらを応援する場合、いかなる具合にそれを掲げ、あるいは振り回しているだろうか。あのマフラーというのはまあまあ値段も安いし、かさばらないし、冬はあったかいし、夏は汗も拭けるし、
実に実用度の高いすぐれ応援グッズだ。だからこそもっと新しい、気の利いた応援スタイルを提案&実践したい。W杯はとっくに終われど、サッカーシーズンはこれからだもんっ。
■報告一 |
欧州でもスタンダードな横広げ型掲示法
【イキイキサポーター遺伝子】
マフラーの端を両手で持ち、横に広げる。これがサポーターとしての伝統的スタイルだ。先の大会では、対スペイン戦でずっと国際映像に映されていたアイルランドサポのオジサンがこれやってたのがあまりにも有名。真上に掲げすぎると、微妙にかっちょ悪。
■報告二 |
手首結びつけ&ぐるぐる回しコリアン風
【オレたち回綿隊】
あらかじめマフラーの片端を手首に結びつけておき、コブシと一緒にマフラーをぐるぐると回す。先の大会ではテーハンミングッの韓国で流行。手首結びつけは、さよならを言うためにマフラーを振ってるわけじゃないのよというエクスキューズなのかもしれない。
■報告三 |
横ではなく縦に持ち、掲げる勝訴スタイル

【勝訴の国の人だから】
縦だ。横にして掲げるのではなく、縦。この違和感。この唐突さ。それは裁判の判決結果を息せききって知らせるときの「勝訴」と書かれた紙の掲示にも似て。そう、彼はひいきチームの勝ちを訴えているのだ。でも裁判のアレは「敗訴」のときもあるけどな。
■報告四 |
紙吹雪ではなくマフラーを投げる布吹雪

【布吹雪は汚れない】
新聞紙などを切って作った紙吹雪をまくのは見た目ゴージャスだが、散らばりすぎてピッチ上などを汚すのが見苦しい。そこでマフラー投げ。これを一斉にやれば帽子を放り投げるUSA卒業式風に盛り上がること必至。落ちて踏まれたりするとマフラーは汚れるけど。
■報告五 |
共同作業で作るマフラーによる組み文字

【パイル地のパイル字】
よおく見るべし。サポーターが思い思いにマフラーを掲げているようでいて、実はそれは組み文字になっている。まさにサポーター同士の「意思の疎通」が生み出したイメージシンクロによる見事なパイル字。有機的な「マフラー連鎖」の集合体。いや、素晴らしい。
■報告六 |
顔を隠して宮本にあやかるシャイな応援

【マフラー仮面、あやかる】
バットマンだ。いや、正しくはロビンだ。つーか最初の頃はゾロだったよね。とかいう風に諸外国含めて強烈なビジュアルインパクトを与えた宮本仮面をリスペクト。マフラーに穴を2つ穿ち、顔を覆うだけ。アディダス社製マスクが入手できなかった人も手軽に満足。
■報告七 |
さざめくマフラー手渡しニューウェーブ

【手渡せ! ブルーJウェーブ】
観客席で何かがうごめいているのです。アレは何? とよく見たらマフラーでした。みんながマフラーを手から手へと渡してる。何のために…。マフラーリレー? ウェーブとはまた違う、連帯感を具現化するための新しい運動? 同じカマのメシ食ったっつーの!?
■報告八 |
スタジアムに現れし超巨大魔法陣の伝説

【極東の巨大青魔術】
その者たち幾多のマフラーをつなぎ合わせ、青く長きロープを作りし。やがて長大なるそのロープはさらなる意思に操られ、ピッチ上空に巨大なるいにしえの図形を現出させん。おお、あれこそは魔世界に棲む者を呼び寄せる魔方陣なり。ギャアア! 青い悪魔、降臨。
■学会主宰より総括 |
ちなみにタオルマフラーはスタジアム内のショップなどで普通に売っている。その際は間違ってただのフェイスタオルなどを買ってしまわないよう注意。さて、ここでは上に挙げた各報告の有用性を改めて検証していく。
報告一はよくも悪くも王道。しかし欧州の真似っこしーなどと思われるのもシャクなので、そろそろほかのスタイルを模索したいところ。
報告二も実在スタイル。悪くないが、ぐるぐる回す様子がややチャイルディッシュに見えるのが気がかり。あと「オレたち」ときたら「族」ではないのか。
報告三はアジアの縦書き文化にも呼応している点は好感が持てる。でも裁判とサッカーはやはりあんまし関係ないよねと言わざるを得ない。
報告四は紙吹雪の弱点を見事に解決…と言いたいところだが、強風が吹いていたらしょせん同じという気もしないでもない。
報告五は論外だ。なぜなら実際のところサポーターのみんながマフラーを持っていたら、一部の人間が組み文字を作ったところで判別不能に違いない。
報告六は穴付近のほつれ具合などがかなり貧乏くさいだろう。
報告七はわかりにくいです。だから何なの? と詰問されたらぐうの音も出ない感じです。
報告八は不可能だ。いや、しかし、でも、ひょっとしたら可能かもしれない。仮に可能だとしたらすごいことになるだろう。何しろサポーターの力がピッチの様相をガラリと変えてしまうのだ。こんなことはサッカー史上かつてなかった(はず)。
というわけで今回の推奨スタイルは、スカパー!のタクティカル映像で見たい報告八【極東の巨大青魔術】としたい。以上。

■学会副宰よりあとがき |
●冬がサッカーシーズンである欧州の応援マフラーはウール。綿パイル地のタオルマフラーは、高温多湿のクソ暑い夏場にもサッカーをする珍しい国・日本の誇るサッカーアイテムなのだ!
●報告五の絵は、「イケ」と読む。なお、文体は湯浅健二氏をリスペクトしていることに注意。
**「現代サッカー様式学会」はフロム・エーで発表したものです(初出〜2002年8月)**
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