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茶碗の鑑賞


   
 
茶碗の鑑賞すすめ

茶碗の文字は、中国はもちろんのこと、我が国でも、室町期以前にはなかった文字ですが、新興の茶道に最もふさわしい文字として桃山時代に新しく生まれたものだと解されます。小堀遠州の箱書には多く茶境の文字が用いられていますが、これは古文字でしゃれたものです。茶碗といえば普通は飯茶碗や湯のみ茶碗のことですが、ここでは茶遣具としての茶碗のことです。そして茶道具類の最高の地位を占め、名のある茶会に使用される茶碗のほとんどは何百万円以上もするものばかりです。

名碗の条件とは

茶碗にかぎらず、芸術品の最大の要件は、崇高な品格を有することです。名碗には少なくとも品格、佗び(わび)、およぴ量感、力感、浄感の五条件が要求されます。
品格 品格とは品位や雅味を感じ、犯しがたい風格をいいます。
佗び 佗びとは渋味、寂の覚味をさします。茶碗が心に触れて思いを起こし、空間の美的趣味を感ずることです。
量感 量感とは拡張感をいいます。つまり小さい茶碗でも大きな尊重感を覚えるもので、『広さ』『深さ』『大きさ』の威厳を感ずることです。
力感 力感は積極的な圧力感を覚えるもので、その力強さや威圧感をさします。
浄感 浄感とは、清浄感のことで、茶道でいう、和敬清寂(わけいせいじゃく)に合致する茶碗をさします。
 
お茶の飲み方には三通りあります。

第一は中国の唐時代に盛んであった団茶です。つまりお茶の葉を蒸して茶臼でついて団子にかためておき、必要な時にこれを削って煮てその汁を飲む方法。第二は抹茶というものです。精製したお茶の葉を茶日でひいて粉末にしておき、来客の際、茶杓で少量取り出し、茶碗に入れて湯を注ぎ、茶筅(ちゃせん)でかきまぜあわて、泡だたせて飲む方法です。第三は煎茶といわれて、現代の家庭で食事の際や、来客の時などに行なっている飲み方です。第一の団茶は日本ではほとんど行なわれず、第二の抹茶の飲み方が茶道とよぱれて、芸道にまで発展し、風流な道として高級な茶道具を用いて盛大な茶会が現代でも行なわれています。この茶の湯の作法の基本を中国(宋)からわが国に伝えたのが、鎌倉時代に禅宗の一派である臨済宗(りんさいしゅう)を導入した栄西禅師です。

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