●富野伝説(とみのでんせつ)
「ガンダム」の富野御大将は色んな意味で「伝説的」な方でいらっしゃいます(笑)
まずどんなところが「伝説的」かというと「作ってる作品」が伝説的です。
「こころならずも敵側の一般市民を皆殺しにしてしまったことを知り愕然とする主人公」(トリトン)とか、「敵に人間爆弾に改造されて主人公の目の前で爆死するガールフレンド」(ザンボット3)とか、「最終回で発狂する主人公」(Zガンダム)とか、「主人公のお母さんの生首が飛ぶ」(Vガンダム)とか「宇宙全体が滅亡して、全滅した登場人物たちが幽霊になって宇宙空間を飛びまくる」(イデオン)とか、どれをとっても御大将でなければできない(やろうとも思わない)素晴らしく「個性的」なストーリーテーリングです。
また、出てくる登場人物たちも実に「伝説的」なほどに「個性的」です。
「ロリコンのマザコンのシスコンの独裁嗜好が強い革命家」や「情けない男に過剰に思い入れしたがために年下の男を嬲りつづける少女」、「妻を文学崩れのパン屋に寝取られたために自らをサイボーグ化し、触手ウネウネのメカに乗って『家庭の問題だからな』と実の娘に襲い掛かる仮面男」など、ほとんどホスピタル直行なまでに個性的で魅力的なキャラクターたちが所狭しと暴れ回る・・・・それが富野ワールドです。
それだけじゃありません。
なにより監督本人が圧倒的に「個性的」です。
私が最初に御大将の肉声を聞いたのは、1997年の3月、当時北海道ローカルで放送されていた「サンライズラヂオ」というそのものズバリサンライズの宣伝番組のスペシャルででした。
そこに出演なさった御大将はいきなりパーソナリティの駆け出し女性声優に「声の出し方がダメだ」と御説教を御たれになり、その場を凍りつかせました。
更にその後の「監督に質問コーナー」では、
「初代ガンダムの最終回で、アムロがフラウに『僕の好きなフラウ・・・』と呼びかけますが、アレって告白なんですか?」と無邪気に尋ねた中学生の女の子に、
「そういうこと聞く人、大嫌いです。観れば分かるでしょ!!」
と突然お怒りになられ、事態は御大将登場5分を経ずしてもはや収拾不可能な情況に突入してしまいました。
後はもう御大将の独壇場。
「(Vガンダムの後、降ろされた時は)関係者全員の家に火をつけに行こうと思った」
「そういう下らない質問は読むな!(既に命令口調)」
「エヴァをつぶすぞ〜」
「全員ブン殴ってやる!!」
・・・・・これが生放送でなかったらおそらく半分もオン・エアされなかったでしょう。
他にも御大将には「逆襲のシャア」の打ち合わせのとき、キャラクターデザインの北爪宏之に「こんなクエス・パラヤのオ××コで舐めたいと思ってもらえんのか!!」と怒り狂ったとか、庵野秀明の提出したνガンダムのデザイン案(ほとんど初代ガンダムそのまんま)を観て「庵野なんか嫌い、死んでしまえばいいのよッ!!」と用紙を破り捨てたとか、様々な伝説があります。
ああそういえば「∀」の時も「人口が多すぎるから減らすべきだ、シートベルトは廃止しろ」とか書いてたなあ、しかもスタジオ・ヴォイスで(日本一頭の悪い自称文化人予備群が読者率が高い雑誌・・・と誰かが言ってたなあ)。
講演でも「大量虐殺は肯定せざるを得ない、老人は殺せ」とかおっしゃってたし。
ケーブルTVのアニメチャンネル「アニマックス」の「日本のアニメベスト100」でファーストガンダムが一位になったときも「アニメ業界に居ると原作者なんてみんなブッ殺したくなる」みたいなことを言っていたらしい、松本零士とか会場に居るのに(笑)
よく、それなりにアニメに通じてる人が「富野監督の人気は監督としての長嶋茂夫のようなもの」と言うことがあるが、あの富野作品のいろんな意味で魅力的なキャラクター(電波、とか変態とか言われるが、目がでかいだけの美少女キャラよりよっぽどマシだと思う)はこういった御大将御本人の真に「個性」と呼ぶに値する特異なパーソナリティの発露ではないかと思うのは筆者だけでしょうか。(文責・黒澤)
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