尿酸が高いといわれた方へ へもどる


痛風発作を起こさないために〜
●初めに
 人間ドックや健康診断などで、「尿酸値が高い」と指摘され、病院を受診するように指示された方も多いと思います。「そんなにゼイタクしてないけど?」「何も自覚症状はないけど?」「痛風になるの?」等々の疑問にお答えするためにこのページを作りました。次の受診までによく読んでおいて下さい。

●尿酸とは何ですか。
 ご存じのようにわれわれの体は何兆もの細胞で作られています。この細胞一つ一つには、「核酸」と呼ばれる物質が含まれています。細胞が死ぬと、核酸も分解され「プリン体」と呼ばれる物質に変化します。この、「プリン体」はやがて肝臓に運ばれて、最終的に「尿酸」となって尿の中に捨てられるのです。つまり、簡単にいうと尿酸とは、「古い細胞の燃えカス」なのです。

●どうして尿酸がふえるのですか。
 血液を調べて尿酸が増えている場合、次の様な原因が考えられます。
    (1)体内で尿酸が作られすぎている。
   (2)体にたまった尿酸が排泄されない
 (1)の場合には、何らかの原因で尿酸の合成が増えている場合もあります。また、尿酸の材料であるプリン体を多く含む食物を食べた場合もあります。
 (2)についてですが、尿酸の排泄力は個人差が大きく、尿酸のたまりやすい人とそうでない人がいるのも事実です。また、腎炎や高血圧、糖尿病などにより腎臓の働きが落ちると尿酸が排泄されにくくなり尿酸が体に蓄積します。その他、薬によっては(利尿剤など)尿酸が増えやすくなるものもあります。

●尿酸がふえるとどうなるのですか。
 尿酸は血液に溶け込んでいます。普通、血液1ccに約7mgまでの尿酸が溶けることが出来るのですが、尿酸がどんどんたまり、7mg/dlを越えると血液中に溶けきれなくなってしまいます。溶けきれない尿酸は結晶となって固まり、体のあちらこちらに症状を起こすのです。
 最も代表的な症状が「痛風」です。痛風は、溶けきれない尿酸が、足の親指の付け根に蓄積し、激しい痛みを起こすのです。(風が吹いても痛いので痛風といいます)痛風結節といって、耳や手の甲などに固まりを作る事もあります。また、尿酸が腎臓に詰まると腎臓の働きを悪くすることもあります。

●尿酸を増やさないにはどうすればいいのですか
 昔から、痛風はゼイタク病と言われ、美食がその原因であると言われてきました。確かに、ぜいたくな食事には尿酸の材料となるプリン体を多く含む物も多いのは事実です。酸が高いと言われると、まず、肉食を減らそうとする方が多いようです。しかし、実際には肉にはそれほど多くのプリン体が含まれていません。むしろ、同じ量で比べると魚の方が多いくらいです。何よりも、食物から体に入るプリン体は実はそう多くはありません。ですから特別にプリン体の多い一部の食品を除いては、余り食品の種類に神経質になる必要は無いのです。
 むしろ、気にしていただきたいのは食品の量です。体重が増え、肥満になると尿酸は増えますし、減量すると尿酸が減ってくることが分かっています。ですから、肥満気味で、尿酸が高いと言われた方はまず体重を減らしていただくことが大事です。
 また、尿酸を尿からしっかり排泄させるために、尿の量を増やす事も重要です。1日に出来れば2リットルほどの水分をとるように努めて下さい。水やお茶を飲むようにして下さい。ジュース類は肥満の原因になりますし、アルコール類は尿酸を増やす原因になりますのでいけません。もちろん、心臓や腎臓に問題があって、主治医から水分制限を指示されている方は、水分の摂取については必ず主治医に確認して下さい。

●尿酸が高いときにはどのような治療が行われますか。
 何回か測定した血液中の尿酸が値が高い時にはお薬を使うことになります。
 今までに痛風の発作を起こしたことの無い方は、だいたい 8mg/dlを越えたらお薬を使うことが多いようです。もちろん、減量や尿酸のもとになる食品を控える努力は続けなくてはなりません。
 今までに痛風発作を起こした事のある方は、尿酸値がもっと低いうちからお薬を使います。

 お薬には、尿酸が作られることをおさえる薬、尿酸の排泄を増やす薬、尿酸を尿に溶けやすくする薬など色々な種類があります。患者さんそれぞれの高尿酸血症の原因と、その他の病気、全身状態などを考えて使う薬を選択します。尿酸は急に下げすぎると、かえって痛風を起こすこともあります。その為、尿酸はゆっくりと減らしていくことが重要で、お薬も少量から飲み始めます。

●尿酸の薬は一生のみ続けなくてはならないのですか。
 尿酸が増えた原因(肥満、尿酸の多いものの食べ過ぎなど)が取り除かれたら、お薬も不要になることも少なくありません。また、体質的に尿酸が高くなりやすい人でも、お薬を徐々に減らしたり中止できることもあります。ただし、お薬が不要になったとしても節制は生涯続ける必要がありますし、お薬を再開したり、量を増やしたりする事も必要になることもあります。


あなたの痛風危険度チェック
    
●次の1〜13の項目について、点数を合計して下さい。
1.血清尿酸値(mg/dl)は?
   6.9以下0点 7.0〜7.91点 8.0〜8.94点 9.0〜9.97点 10.0以上10点
2.痛風発作を起こしたことがあるか?
   ない0点 1回ある5点 2回以上ある8点
3.血縁に痛風患者がいるか?
   いない0点 いる3点
4.尿路結石と診断されたことがあるか?
   ない0点 ある2点
5.20歳時より体重が10kg以上増えているか?
   いない0点 いる2点
8.高血圧であるか?
   ない0点 ある1点
7.中性脂肪値が高いと指摘されているか?
   いない0点 いる1点
8.アルコール飲料は飲むか?
   まったく飲めない−2点 あまり飲まない0点 よく飲む2点
9.ビールは飲むか?
   あまり飲まない0点 大好き1点
10.過食傾向があるか?
   ない0点 ある1点
11.サウナ愛好者であるか?
   ない0点 ある1点
12.マシントレーニングや激しい運動をしているか?
   いない0点 いる1点
13.精神的ストレスがあるか?
   少ない0点 多い1点

判定
●0〜5点 :正常です
●6〜10点 :日常生活で少し注意が必要です
●11〜15点 :治療が必要な可能性が高く、専門医の受診をお勧めします
●16点以上 :絶対に治療が必要です」


色々な食品と1人前の分量に含まれるプリン体の量
たまにしか食ベないがプリン体が極端に多い食品(たべないで!)
   
 アンキモ(酒蒸し)   50g 199.6mg
 イサキの白子   50g 152.8 mg
 牛焼肉レバー  120g 122.2 mg
プリン体の多い日常食品
   
プリン体の比較的少ない日常食品
   
牛肉ヒレステーキ  200g 84.6 mg 鶏肉ささ身  30g  20.1 mg
豚ロースステーキ  200g 79.8 mg 干し樵茸5個  10g 18.6 mg
カツオ切身   80g 72.2 mg 大豆  20g 16.8 mg
クルマエビ   80g 68.6 mg かまぼこ  4枚  9.8 mg
アジの干物   60g 65.3 mg 精白米  65g  8.2 mg
サンマ切身一切れ   80g 54.4 mg カズノコ  60g  6.3 mg
マグロ切身一切れ   80g 53.8 mg ウインナーソーセージ  30g  5.9 mg
タラバガニ  100g 47.4 mg えのきたけ  20g  4.9 mg
ヒラメ切身一切れ   80g 46.0 mg プロセスチーズ  25g  0.7 mg
マダコ   80g 45.8 mg      
           
           


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