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札幌市


updated 2004/06/16


印鑑登録証明 7月から性別欄削除 (札幌タイムス 2004/06/11)

 第2回定例札幌市議会は9日、一般会計補正予算をはじめとした議案24件を可決し閉会した。心と体の性が一致しない「性同一性障害」の人への配慮として、印鑑登録証明書などの性別欄を削除するために盛り込まれていた「札幌市印鑑条例の一部を改正する条例案」も全会一致で可決した。7月から施行する。

 一般会計は、乳幼児医療助成対象の拡大や豊平区子育て支援センターの設計費など合計13億6300万円を追加、補正後の総額は8253億3543万円となった。

 印鑑条例の改正案が可決されたことにより、7月1日から印鑑登録の証明書、請求書、申請書の性別欄がなくなる。昨年7月、性同一性障害の人でつくる団体から要望書が提出されたのを受け、市が検討を進めていた。

 すでに、条例改正などの手続きがいらない転入・転居届や住民票等証明請求書などの性別欄が削除されている。

  (梅沢律恵子)

一部公文書 札幌市も性別欄削除 来月から転入届など性同一性障害に配慮 (北海道新聞 2004/04/28)

 札幌市は、性同一性障害の人に配慮し、五月六日から転入・転居届など戸籍住民課で取り扱う一部の公文書の性別欄を削除する。削除するのは、ほかに転出届、住民票等証明請求書、国民年金の現況届証明請求書。条例改正が必要な印鑑登録証明書、印鑑登録証明請求書、印鑑登録申請書については、五月下旬からの第二回定例市議会に関係条例改正案を提出する。

 同市には昨年七月、性同一性障害者らの団体から性別欄の削除などを求める要望書が寄せられ、上田文雄市長は同八月に削除を検討する考えを表明していた。

 自治体での公文書の性別欄の廃止は、全国的に広がりを見せており、道内では今年四月から北広島市や千歳市が実施している。

性別記載、一部不要に 証明請求書や届出書−−札幌市、来月から (毎日・北海道版 2004/04/28)

 札幌市は27日、証明請求書や届出書の一部で、性別記載を5月6日から不要にすると発表した。昨年7月、性同一性障害者団体の要望を受けて検討していた。

 性別記載を不要とする書類は▽転入・転居届▽転出届▽住民票等証明請求書▽印鑑登録証明書など。これらは住民基本台帳法などの法定事項に当たらないため、性別記載がなくても該当者を特定できると判断した。住民票や戸籍など、法定事項に指定されているものは除く。

 性別記載が不要になるもののうち、印鑑登録証明書、同請求書、同申請書は市の条例で定められているため、5月28日に開会する第2回定例市議会で条例改正を可決した後に運用される。

 印鑑登録証明書の性別欄削除は埼玉県草加市、東京都小金井市などのほか、道内では千歳市が先行実施している。【清水隆明】

転入届や住民票請求書の「性別」不要に 札幌市決定 (読売・北海道版 2004/04/28)

 札幌市は、異動に伴う届け出や各種証明の申請書に、性別の記入を不要とすることを決めた。道内の性同一性障害者の団体が昨年七月、「性別の記入は精神的苦痛」と、配慮を求めたのを受け、改正を検討してきた。五月六日から実施する。

 性別の記入が不要となるのは、転入、転居、転出届と、住民票、年金の現況届証明、他市町村の住民票請求書。印鑑登録証明書とその請求書、登録申請書は、条例で性別の記載が定められているため、次の定例市議会に改正案を提出。可決されれば秋ごろに実施する方針。

 ただし住民票や外国人登録原票そのものは、住民基本台帳法や戸籍法などで記載が定められており、性別欄の削除はできない。

 市によると、住民票の申請書は、性別の記入欄を設けていない自治体は多いが、印鑑登録証明については政令市では札幌が初めてとなる。道内では千歳市がすでに取り組んでいるという。

進む性別欄の削除 住民票請求の書類も見直し 札幌市来月にも実施 印鑑登録など条例改正へ (札幌タイムス 2004/04/21)

 心と体の性別が一致しない性同一性障害の人に配慮した取り組みが全国で進む中、札幌市は、近く住民票の請求書類などから性別欄を削除する方針を固めた。印鑑登録証明書など様式が条例で定められている書類についても、条例を改正して削除する予定。1月には選挙の投票所入場券(案内はがき)の性別表記が記号化されており、今後も各部局で動きが加速しそうだ。(梅沢律恵子記者)

 昨年7月、性同一性障害の人でつくる団体が、公文書の性別欄削除などを求める要望書を札幌市に提出した。これを受け、市の各部局は9月ごろから検討を開始。施設の使用申込書や区役所にある意見記入用紙など、性別欄がなくても支障のない書類から順次削除していった。

 市選管でも、1月の西区市議補欠選挙を機に、それまで「M」(メール、男性)「F」(フィメール、女性)と表記していた投票所入場券の性別欄を記号化し、一般の人には分からないようにした。

 今回新たに性別欄を削除するのは、住民票等証明請求書のほか、転出や転入の際に必要な書類。市は変更の時期について「内部の最終決定を経てから」(市民局戸籍住民課)と明示していないが、早ければ5月に実施する可能性もあるという。

 一方、印鑑登録証明書は市の条例で性別欄の表記が定められているため、5月末以降の議会の議決を経て条例を改正する。住民票自体については、法令で性別欄の表記が定められているため、札幌市が独自に削除することはできない。

 道内では、千歳市が1日から印鑑登録証明書の性別欄を削除したほか、北広島市や登別市、恵庭市などで削除の動きが進んでいる。

北海道中央バスへの財政支援は暫定措置−−札幌市長 (毎日・北海道版 2004/03/02)

 4月に札幌市営バスの新川、東の2営業所を引き継ぐ北海道中央バスに同市が行う財政支援について、上田市長は1日、「今回の支援策は、民間バス事業者との協議会と(学識経験者や市民などからなる)検討委員会での議論を踏まえた『新たな枠組み』ができるまでの暫定的な措置」と述べた。

 民主党・市民の会の藤原広昭市議(東区)の代表質問に答えた。また、2営業所用地について「(営業所を既に移行した)2社との均衡を考慮し、引き続き買い取りを求めていく」と述べ、公平性を基本に対応する考えを示した。

 一方、心と体の性の不一致に苦しむ「性同一性障害」に関して、田中賢龍助役は、区役所窓口での証明請求書など身近な書類を中心に、できるものから性別欄の見直しをするよう指示したことを明らかにした。【野本みどり】

[ 平成15年第 4回定例会−12月02日-03号 ] (2003/12/02)


[ 平成15年第 4回定例会−12月02日-03号 ]

○副議長(西村茂樹) これより,会議を再開します。

 代表質問を続行します。

 三宅由美議員。

 (三宅由美議員登壇・拍手)

◆三宅由美議員  私は,民主党・市民の会を代表して,2003年第4回定例市議会に上程されました諸議案並びに当面する諸課題について,順次質問をしてまいります。

(中略)

 次に,女性への暴力と性暴力犯罪についてです。

 本市においては,男女共同参画推進条例がことし1月1日から施行され,条例を具現化するための男女共同参画さっぽろプランが4月に策定されました。男女共同参画を推進する枠組みはできましたが,条例を形骸化させないためには,条例中の課題の進捗状況について,たゆまぬ検証が必要です。とりわけ,男女の不平等な関係から生じる女性への暴力や性暴力犯罪は,いまだに被害者にも悪いところがあるといった見方がされがちですが,女性への重大な人権侵害であることから,早急に対策を講じることが必要です。

 まず,女性への暴力のうち,ドメスティック・バイオレンスについて触れます。

 国においては,2004年,通常国会での,配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律,いわゆるDV防止法改正に向けた論議がされているところですが,全国の民間シェルターから多くの問題点が指摘されております。

 主なものとしては,被害者が自立した生活を再建できる支援策が不十分,被害者の子供たちが健やかに生活していける環境と相談体制が整備されていない,保護命令の対象や期間,範囲などが実態に即していないため,被害当事者の近辺にいる人々が危険にさらされている,住民基本台帳法で被害者の安全策がとられていないため住民登録ができない,健康保険法,年金法,学校教育法,生活保護法,外国人登録法,出入国管理法などが被害者支援の制約となっている,都道府県と市町村の役割分担が不明確などが挙げられています。

 DV防止法は,加害者ではなく被害者が,自分の地域でのつながり,仕事,暮らしてきた家などすべてを失い,相手に見つかるかもしれないという不安におびえながら,見知らぬ地で生活再建しなければならないという被害者に不利益をもたらす法律です。このような法のもとでの被害者支援とは,一時的にシェルターにかくまえば済むものではなく,シェルター退所後の自立の過程に手を差し伸べるものでなくてはなりません。

 道立女性援助センターにおける昨年度の電話相談の内容内訳を見ると,総数4,870件中,1位は夫・恋人からの暴力1,507件,30.9%,2位は一時保護退所者のアフターケアで756件,15.5%となっています。シェルター退所後も離婚問題,借金問題,子供の問題などを抱え悩んでいる実情と,センターと何らかのかかわりを持ち,安心感を得たいという,孤独な生活実態が伺えます。

 こうした現行DV防止法の限界を,民間サポートグループが丁寧にフォローしている実態があります。退所後も,行政手続の同行,離婚手続などの司法支援,引っ越し手伝い,被害者や子供へのカウンセリング,家庭教師ボランティアの派遣,病院への付き添い,生活保護費内での暮らし方のアドバイスなど,日常生活のさまざまな事柄で支援を行っています。長い方では,5年,10年とおつき合いが継続しています。ぎりぎりの補助金で緊急一時保護事業を行っている民間シェルターにとって,補助金からの対象外の自立支援は大きな経済的負担になっているところです。

 そこで,1点目の質問ですが,DV被害者に対する自立支援策についてお伺いいたします。

 緊急一時保護施設を退所したDV被害者の中には,医療的,精神的ケアを要する方々もおり,そのことが自立を妨げる要因ともなっております。

 札幌市には,現在6カ所の母子生活支援施設があり,幼い子供がいるなど,自立が困難な母子家庭に対する支援の長い実績があります。母子生活支援施設が行っている生活支援や施設内保育などの自立に向けた支援は,DV被害者にとって大変有用なものです。

 しかし,離婚による母子家庭の増加により,施設の入所率は高く,希望どおり入所できないケースもあると伺っております。

 そこで,市内の母子生活支援施設の増築や増設により,DV被害者を積極的に受け入れ,公的責任により自立に向けた支援を行うべきと考えますがいかがか,お伺いします。

 2点目は,DV被害者支援の拠点としての中核的機能を持ち,かつ総合的なDV被害者支援センターの設置についてです。

 DVは,女性への人権侵害であり,犯罪であると同時に,社会に多大な損害を与えます。暴力は支配するために最も容易な方法であることを示し,強い者の暴力が許容される社会をつくり,暴力の連鎖を生みます。また,子供にとって暴力を目撃することも虐待ですし,子供自身が暴力を受けていることも多いのが実情です。

 これらのことから,DVとは,被害者女性を救済するだけの問題ではなく,社会全体で根絶に向けて取り組むべき課題と言えます。DV相談,関係機関との連絡調整,相談窓口への情報提供や研修機会の提供,DV問題の調査研究などを行うほか,多種多様な自立後の相談や支援などに対応できるDV被害者支援センターの設置が必要と考えますが,ご所見をお聞かせください。

 3点目は,札幌市女性への暴力対策関係機関会議の今後の役割についてです。

 札幌市は,DVに対する社会的認知度が低かった1997年に,全国に先駆け,対策関係機関会議を設け,縦割り行政と制度の壁にぶつかる民間シェルターと連携をとりながら,手探りで解決の道筋をつけてきました。

 しかし,DV防止法の成立とともに,法律万能主義の傾向も見え始め,被害当事者本位の議論が進みにくく,機関会議の形骸化も起きています。情報交換と顔合わせから一歩進んだ今後の対策機関会議は,どういう方向がよいと考えるか,お伺いします。

 次に,子供への性暴力防止のための,加害者をつくらないことに重点を置いた性教育について質問いたします。

 1994年,エジプトのカイロで開かれた国際人口開発会議において,初めて,女性の性と生殖に関する健康と権利がうたわれ,女性が安全な性生活を営み,子供を産むか産まないか,何人産むかを決める自由を持つことが確認されました。また,相互に尊敬し合う対等な男女関係を促進し,特に思春期の若者が,自分のセクシュアリティーに積極的かつ責任を持って対処できるよう,教育とサービスのニーズを満たすことに最大の関心を払わなければならないともうたわれました。翌年,北京で開かれた第4回世界女性会議では,性行動における平等,性暴力を受けない権利,性感染症の予防と治療を受ける権利など,幅広い権利が保障されました。

 このように,女性の性的自己決定の権利がうたわれたのは,わずか10年前のことでした。いまだ男性と女性の性的役割や性にまつわる男性本位の神話が根深く残っていることから,セクシュアルハラスメントや性暴力犯罪が多発している現状があります。

 1999年11月1日に,児童買春,児童ポルノ法が施行されました。北海道においては,この法に触れる検挙数が2002年度35件でしたが,2003年度は70件と倍増しております。このうちの半数以上が札幌市で起きています。この数字は,氷山の一角にすぎないと思います。札幌市は,子供たちにとって危険な街と言えます。

 また,特に幼児期に受ける性虐待や性暴力は,被害者の人間観,世界観,性に対する考え方に多大なダメージを与えます。自分の体と心を大切にできないことから,思春期に入ると,自傷行為や拒食を繰り返したり,再び被害者になってしまうケースもあります。本来であれば,生き生きと青春を謳歌する年代です。このように一生涯にわたり残酷な傷を残す子供への性暴力に,私は強い怒りを感じてきました。性犯罪を根絶することは,私たち大人の責任であると思います。性暴力犯罪防止対策の一環としての性教育が必要なのではないでしょうか。

 そこで,1点目の質問です。

 性は,人格を形成する最も基本的なものであり,特に,思春期の性教育は重要なものと考えます。いまだに,性にかかわることを下半身のことと人格から切り離し,背を向ける傾向があります。しかし,性に関する情報があふれ,誤ったメッセージを受ける機会の多い今,科学的な性教育や,男女が互いに対等な立場で尊重し合うことを基本にした性教育が必要と考えます。

 また,女性の持つ,性と生殖に関する健康と権利の理解や,女性の権利を侵害しないという観点から,性感染症予防と避妊の方法をしっかりと教えることが必要と考えますが,学校教育,生涯教育,地域保健での性教育の取り組みの実態についてお伺いします。

 2点目は,子供たちの性の実態を踏まえた性教育の強化・充実についてです。

 性教育を進めるに当たっては,まず,性教育を受けたことのない大人が,特に,日常,子供たちに接している親や教師が,みずからの性意識について謙虚に見詰め,どうすれば,抑圧的でもない,暴力的でもない,対等なコミュニケーションとしての性を生きられるかを問い直し,恥ずかしがらずに子供たちと向き合うことから始めなければいけないと考えます。

 家庭,地域,学校が連携した性教育を進めるために,教育委員会,保健福祉局,男女共同参画室,学校の教師,産婦人科医,民間の研究グループ,親,また当事者である子供たちなどとプロジェクトチームをつくり,調査研究を行い,年齢に応じた実践的な教育プログラムをつくることが必要と考えます。

 今後,本市は,性教育についてどのように取り組もうとしているのか,お考えを伺います。

 3点目の質問は,人権に配慮した性教育の実践についてです。

 9月14日,札幌市内において,性的少数者が,多様な性のあり方を認め合おう,偏見や差別をなくそうと訴えたパレード,レインボーマーチが行われ,約900名が参加しました。このパレードには,自治体の首長としては全国で初めて上田市長が参加しました。

 ここで,この集会に寄せた上田市長のあいさつの一部を述べさせていただきます。「皆さんが勇気を持って晴れやかに自己表現していることに感動し,それを温かく見守る市民が札幌にいることを確認でき,うれしく思います。家族の方々,自分たちの娘,息子が少数者であることを決して恥じることはありません。生き生きと一人一人の自己を実現しようとする姿こそが誇りです。それを見詰め,見守るのが,私たち親であり家族です」とのメッセージに,涙ぐむ参加者もいました。

 性同一性障がい者,同性愛者などの性的少数者が,自分はみんなとは違うのではないかと感じたときの動揺と悩みははかり知れないものがあり,世の中の差別や軽蔑を一身に受けるのではないかという恐怖に身がすくむのではないでしょうか。

 そこで,性的少数者である子供たちにこのようなつらい思いをさせず,みずからを否定的にとらえないで済むように,また,性的少数者に対する偏見,差別を解消するためにも,教育の中で,性的少数者に関する正しい知識を教えるべきと考えますがいかがか,お伺いします。


(中略)

 以上をもちまして,私の代表質問のすべてを終わります。長時間のご清聴,どうもありがとうございました。(拍手)

○副議長(西村茂樹) 答弁を求めます。

 上田市長。

◎市長(上田文雄) ご質問をいただきました項目のうち,行財政改革について,それから今後の組織のあり方について,福祉問題について,そして平和行政について,私がご答弁申し上げます。その余は,担当助役及び教育長がご答弁させていただきます。

(中略)

◎助役(田中賢龍) 私から,女性への暴力と性暴力犯罪についてと住宅防火対策の推進につきましてお答えを申し上げます。

 1点目の母子生活支援施設におけるドメスティック・バイオレンス被害者の受け入れと自立支援策についてでございます。

 母子生活支援施設では,DV問題が社会的に顕在化する以前から,DVが原因で離婚された女性と同伴する児童も受け入れ,世帯の自立に向けた支援を行ってきており,今後とも,そうした世帯に対する自立について積極的に支援していく考えであります。

 ただ,施設の増築や増設につきましては,近年で最も利用の多い今年度上期の利用率が90.9%であり,現時点で,年間を通じてその定員が不足しているとは認識しておりませんが,今後の入所希望者の推移を見守りたいと考えております。

 次に,2点目のDV被害者支援センターの設置についてでございます。

 配偶者からの暴力を受けた被害者が抱える,さまざまな問題に対応するための機能を有するセンターの設置につきましては,その必要性を認識しているところでございますので,配偶者暴力防止法の改正内容や他都市の動向などを見きわめながら研究してまいりたいと考えております。

 次に,3点目の札幌市女性への暴力対策関係会議の今後の役割についてでございます。

 この会議は,平成9年に,国や北海道を初め,民間シェルターなどの民間団体,あるいは,市の関係部局などさまざまな関係機関が一堂に会して,女性に対する暴力の予防から救済までのサポート体制を総合的に検討するために設置したものでございます。

 なお,この会議では,個別・具体的なケースにつきましては,その都度,専門部会を設置し,被害者の救済に向けて迅速に対応しているところでありますが,昨今のDV問題の複雑かつ深刻化に伴い,その解決に当たってはきめ細かな取り組みが必要となってきておりますので,今後は,関係機関相互の連携をより一層強めながら,会議の効果的な運営を図ってまいりたいと考えております。

(中略)

 以上でございます。

(中略)

○副議長(西村茂樹) 松平教育長。

◎教育長(松平英明) 私から,教育に関します2点の質問につきましてお答えを申し上げます。

 まず,子供への性暴力防止のための性教育についてお答えをいたします。

 1点目の性教育の取り組みの実態と2点目の性教育の強化・充実につきまして,あわせてお答えをいたします。

 現在,札幌市では,生命や人権など人間尊重の精神に基づき,関係部局が連携して性教育の取り組みを行っているところでございます。

 学校教育におきましては,保健体育科の中で性感染症などを取り扱うほか,道徳,特別活動などで,性に関して生理的,心理的,社会的側面から総合的に指導しております。また,生涯学習におきましても,PTAと連携した家庭教育学級事業の中で,思春期における性教育などを内容とした講演会や学習会を開催いたしております。

 さらに,地域保健におきましては,学校教育との連携により,思春期ヘルスケア事業を実施し,保健師や助産師などの専門職が,思春期の心と体の発達や健康管理などについての健康教育を行っております。また,保護者や地域の人々に対しましても,講演会や研修会を開催しているところでございます。

 今後とも,性教育の重要性にかんがみまして,各関係機関との連携協力のもと,これまで以上に多様なニーズに対応した場や機会を設定するなど,より一層の強化・充実を図り,科学的な性教育や男女が互いに対等に尊重し合う教育を進めてまいりたいと考えております。

 3点目の人権に配慮した性教育の実践についてでありますが,性教育は,子供の人格形成に極めて重要な意義を持つものであり,成長過程に応じた性教育を積極的に進めることは大切なことであると認識いたしております。

 ご指摘の性的少数者のことも含めて,性についての偏見,差別は人権にかかわる重大な事柄でありますことから,関係機関とも連携を図りながら,人間尊重の精神に基づいた教育を進めてまいりたいと考えております。


(後略)

男女別の張り紙廃止 「性同一性障害」に配慮 (札幌タイムズ 2003/11/04)

 札幌市選挙管理委員会は、9日投開票の衆院選で、これまで男女別に分かれていた投票所の受付窓口を一本化する。心と体の性が一致しない「性同一性障害」の人たちに配慮したもので、投票所の受け付けに張られていた性別の表示も廃止する。当事者からは投票所入場券(投票所案内はがき)にある性別欄そのものの廃止を求める声もあがっているが、とりあえず一歩を踏み出したといえそうだ。 (梅沢律恵子記者)

 「私たちの仲間は選挙に行かない人が多い。本人かどうか怪しまれるんです」。性同一性障害の人たちでつくる非営利団体「gid.jp」(山本蘭代表)の日野由美さん(仮名、48)はこう語る。性同一性障害の人たちは、戸籍上の性と外見が異なる場合がある。札幌市の投票所入場券には「M」(メール、男性)「F」(フィメール、女性)と性別が記載されているため、投票所の職員がけげんな目で顔とはがきを見比べ、本人かどうか繰り返し確認することがあるという。

 日野さんらは7月末、上田文雄札幌市長あてに要望書を提出。戸籍の性別変更を認める法律の制定や、性同一性障害の治療に対する健康保険の適用などの要望とともに「性別によらない本人確認」を求めた。

 これを受けて市選管は9月ごろから検討を開始。「統計をとる上ではがきへの性別表記はどうしても必要だが、せめて入り口で分けることはやめよう」と、各区選管に受付の男女別表示を廃止するよう指導した。市選管の高橋道孝選挙課長は「要望書が提出される前から、投票所で嫌な思いをされる性同一性障害の方がいることは耳に入っていました。今回から、ほかの人がいる前で本人確認をしたり、あからさまに性別を聞くことはやめるように各区選管に指導しています。どんな人でも気兼ねなく投票してもらえるように、今後もよりよい方法を探していきたい」と前向きな姿勢を見せる。

 日野さんは「今回の選管の判断は大きな一歩だと思います。はがきの性別表記の廃止についても、来年7月の参院選までにはよい対応を期待したい」と話す。

 一方、全国の自治体では、はがきの性別欄をなくす動きが少しずつ進んでいる。東京都の世田谷区では、今回の衆院選から男女の記載を廃止。はがきのバーコードを読みとり、パソコンで名簿対照をする方法を採用する。ほかにも、豊島区や神奈川県藤沢市などが廃止した。

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