1.はじめに introduction


 淡水環境 [河川 湖沼 用水路]   淡水魚の移動    淡水生物に関する諸問題 


 淡水環境とは、広義には地下水などを含めた、陸域に存在する水圏環境のことであるといえるでしょう。具体的には、河川、湖沼、さらに小規模のものでは、用水路、水田なども含まれます。世界中の生物圏が入る水圏(hydrosphere)は、その多くが海洋ですが、淡水にも非常に興味深い生態系があって、昔から盛んに研究されています。日本最大の琵琶湖では、カワニナ類、イシガイ類の種分化が多様なことで有名です。世界では、南米大陸の世界一の流域面積を有するアマゾン川では、非常に多くの魚類が知られていますし、世界最大の淡水魚・ピラルクをはじめ、多くの古代魚が生息していることでも有名です。世界一深い湖、バイカル湖では、海産種並に多様化した様々な魚類、貝類、さらには海綿類などもいます。また、熱帯魚の飼育などがブームになったり、夜店の金魚すくいなど、淡水魚と私達の関わりというものは、身近な所にも存在しています。近年では、国民の環境問題に対する意識の変化もあって、こうした河川・湖沼などの環境保全や、外来種による生態系への影響について、関心がもたれています。
 淡水環境といっても、水理学・水質学・生態学・地質学など、多岐にわたる膨大な内容を扱うことになりますので、ここでは、淡水環境の陸水学的な話などを簡単に紹介するにとどめました。

タイリクバラタナゴのつがい
淡水二枚貝・ドブガイとイシガイ


淡水環境 

河川〜上流域1(奈良県)
河川〜上流域2(奈良県)
河川〜四万十川(高知県)
河川〜中流域(岡山県)

A. 河川(River)
 火山列島である我が国の河川は、世界各国のそれと比べると、その勾配は非常に急峻であり、河口までの距離は短く、また、流域面積も狭いという特徴があげられます。
 上流域では、勾配が急で流れも速く、底質も粒径の大きな礫あるいは岩で構成されています。蛇行区間も極めて多く、連続して瀬と淵が出現します。水質は非常に澄んだ綺麗な水で、透明度も高いです。また、森林に囲まれた環境でもあり、日射を遮られることからも、水温は低く、主にイワナ・アマゴといった冷水性の魚類が生息しています。
 中流域では、川幅も徐々に増し、蛇行区間もいくぶん減少してきます。瀬では、流れが緩やかになると同時に砂礫が堆積していきます。透明度も上流域に比べると低下し、水温も上がってきます。ここには、それぞれの場所に応じた多くの魚類が生息します。
 下流域までくると、川幅は広く、流れも穏やかになり、底質も粒径の小さい砂または泥になってきます。生活排水の流入などにより、水中の有機物量も増加し、ここには水質汚染に強いコイ・フナなどの魚類が数多く生息します。また、さらに下流に行くと、海へつながるあたりから海水が混じり始め、汽水域となります。汽水域では、塩濃度の変化が大きいため、浸透圧調節能力に優れた生物が見られます。

以下の分類は、可児藤吉(1944)による、河川形態型によります。これは、河川を1つの蛇行区間で区切った時、そこに存在する「瀬」と「淵」の分布様式に基づいています。
1) 瀬と淵の数
A型:上流域(瀬と淵が連続して出現する)
B型:中・下流域(瀬と淵が1回しか出現しない)

2) 瀬から淵への流れ込み方
a型:滝のように激しく落ち込む
b型:水面が波立つ
c型:水面が波立たない

上記の1) 及び 2)の組み合わせでもって、河川形態型(赤色で表示)が決定します。以下は、日本の河川形態型と、愛媛大学・伊藤(1962)による名称(橙色で表示)です。通常、上流から下流に向かって、Aa→Aa-Bb→Bb→Bb-Bc→Bcのように変化していきますが、中流域に大規模な盆地が存在するような場合、Aa→Bb→(Bc→Aa)→Bbのように一部逆転する例もあります。諏訪湖(天竜川水系)がこれに該当します。

Aa型  上流域(山地渓流型)

AaBb移行型 (中間渓流型)

Bb型  中流域(中流型)

BbBc移行型 (中下流型)

Bc型  下流域(下流型)


湖沼〜オンネトー(北海道)
湖沼〜摩周湖(北海道)

B. 湖沼(Lakes and Marshes)
 湖は、大きな水たまりのように見えますが、実際には、河川の一部分とも考えることができます。河川では常に莫大な量の水が流れていきます。湖は、河川とまではいかないものの、湖水は常に流れて、その全体、あるいは一部が交換されています。湖に流れ込む河川のことを、流入河川といいます。流入河川はたくさんありますが、流出河川は通常1本です。この流入水量と貯水量から、湖水の平均滞留時間というものを算出することができます。琵琶湖では、4.85年と算出されています(環境庁, 1990)
 また、湖よりも規模の小さい池・沼は、その殆どがほぼ止水域で、溜池のような人工的な環境では、時に水が干上がることもあります。

1) 成因による分類
a) 造山活動
 日本列島は新規造山帯に入る地質構造から、火山活動・造山活動が活発です。そのため、火山活動による地形の変化によって、窪みが生じやすく、そこに水がたまって湖となります。カルデラ湖、堰止湖などがここに分類されます。特にカルデラ湖は、規模が小さい割には大水深になることが多く、日本で最も深い秋田県・田沢湖(最大水深423m)や、世界一の透明度を誇った記録をもつ、北海道・摩周湖などが有名です。堰止湖は、溶岩流などの流出によってできたもので、北海道・然別湖が有名です。
b) 構造作用
 地質作用による内的あるいは外的営力で、地質構造が変化してできた湖のことです。河川の蛇行によって取り残されてできる、三日月湖や、地層の褶曲・地盤沈下・断層などによってできるものも多くあります。ここには、日本で最も古い琵琶湖なども含まれます。また、海進・海退・さらに堆積作用による砂州の形成が関係して、潟湖(ラグーン)が形成されます。北海道・サロマ湖など、汽水湖として知られる湖の多くは、この中に含まれます。
c) その他
 生物活動による作用で形成するものに、尾瀬湿原などで有名な、地溏があります。また、氷河による作用(氷河浸食・モレーン堆積など)で形成する湖も沢山あります。ヨーロッパの北アルプス高山に見られる湖や、ユーラシア大陸北部・北米大陸北部に多数点在する湖が、これに該当します。砂漠地帯に多い塩湖もあります。またその他、人為的に作られた湖沼として、ダム湖・溜池などもあります。

2) 古代湖
 世界中に多数の湖がありますが、これらの歴史は通常、短いもので数ヶ月のものもあれば、長くて数万年といったところです。しかし中には非常に寿命の長い湖もあり、一般的に、10万年以上の歴史をもつ湖のことを、古代湖(ancient lake)と呼びます。
 古代湖の寿命が長いというのは、湖自体の成長速度が、土砂の堆積作用を上回っており、常に大きくなり続けるため、安定して存在するというものです。さらに古代湖の特徴として重要なのは、生物多様性が大きいことです。一般に、陸水環境における生物多様性は、海洋に比較すると著しく小さいです。これは、非常に長い歴史を持つ海洋と比較して、陸水環境の歴史というものは非常に短いため、生物種が分化していくために必要な時間、湖は存在できないということが一つの大きな理由となっています。古代湖では、数十万年〜数千万年という長い寿命を持つため、そこでの生物種の分化が進むと同時に定着し、様々な生物が生息する興味深い生態系を形成しています。
 ロシア連邦・イルクーツク州にある、世界最古の巨大な湖、バイカル湖は、今から約3000万年前に形成されたと考えられています。最大水深は1637mにも及び、深海ならぬ深湖と呼ぶべき湖です。ここには、1000種以上の固有種も知られていて、淡水海綿、ヨコエビ類をはじめ、普通の淡水環境では珍しい生物がたくさん知られています。また、バイカルアザラシは、唯一、淡水環境に生息するアザラシとして有名です。アフリカ大地溝帯には、タンガニーカ湖、マラウィ湖など、有名な古代湖がいくつか存在しています。タンガニーカ湖では、非常に多くのカワスズメ科魚類(いわゆるシクリッド類)が生息していて、殆どが固有種であることでも有名です。滋賀県にある日本最古で最大の湖、琵琶湖は、およそ400万年の歴史を持ち、最大水深は104mですが、北湖と南湖に分かれており、最深部は北湖に存在します。流出河川は瀬田川で、その後、淀川と名を変えて大阪湾へと流れ込みます。ここは、特にカワニナ類(ビワカワニナ亜属)の種分化が進んでいて、14種にも及ぶ固有種が知られています。琵琶湖-淀川水系などとよく表現されますが、この水系には、他にも稀少種を含む多くの淡水生物が知られていて、その水質保全と生物種の保護が急務となっています。

用水路〜(岡山県)
用水路〜(岡山県)

C. 用水路(Irrigation Canal)
 幼少時代には、多くの方が魚採りなどをして遊ばれた経験をお持ちだと思います。それだけに身近な淡水環境です。工業用水・農業用水・灌漑用水など、用途によって様々な形態がありますが、構造的にはほとんど変わりません。両側が土砂など、自然な形状を持つものから、コンクリートによる護岸工事が施されたものなどがあり、生物多様性の面では、前者の方がより多様な環境であることからも、様々な生物が見られます。植物の種類が豊富で、底質も岩や砂礫〜泥というように、変化に富む場所ほど、生物相は濃くなります。またこの場所は、冬季など水位が低下したり、時には干上がることもあるため、そこに暮らす生物にとっては、不安定な環境でもあります。また、生活排水の流入や、ヘドロ化などによって著しく水質が汚染された場所では、汚染に強いタニシ類、移入種のサカマキガイなどが見られる程度です。近年では、生物多様性の保全という観点から、護岸設置の方法等が見直されたり、農薬の使用規制等、水質環境面での配慮も、少しずつではありますが真剣に取り組む機会が増えてきています。

淡水魚の移動 

淡水魚の中にも、様々な回遊をするものがいます。サケ・マス類は特に有名です。

A. 目的別分類
1) 幼期回遊(larval migration)
仔稚魚が海流によって生育場まで運ばれる、受動的な回遊。ウナギ、ニシン、アユ、ヨシノボリなど。
2) 索餌回遊(feeding migration)
若魚が成長あるいは発育のために行う、能動的な回遊。日本近海では、海産魚が北方へ回遊することが有名で、春から夏にかけて、水温20℃ラインを目指して回遊するカツオ、さらにマグロやサケ・マス類などが含まれます。
3) 生殖回遊(breeding migration)
産卵のため、沿岸域(@)、河川、南方海域(A)へ移動する、能動的な回遊。特に@は、向岸回遊(onshore migration)と呼ばれ、産卵基質となる藻場や砂礫底に富んだ沿岸域を目指すものです。Aは、南下回遊(southward migration)と呼ばれ、謎の多いウナギの産卵回遊が有名です。

B. 場所別分類
1) 海洋回遊(oceanodromous migration)
外洋表層を回遊するもので、マグロ、サバ、イワシなどが該当します。
2) 河川回遊(potamodromous migration)
河川と、その周辺に付属する一時水域(水田やワンドなど)の間を回遊するもの。フナ、タモロコ、ナマズ、メダカなどが該当します。一時水域は、日本をはじめとする温帯モンスーン気候帯の特徴で、年間降水量はそれほど多くなくとも、雨期に該当する6〜7、9〜10月には、上述したような淡水環境が出現するというものです。
3) 通し回遊(diadromous migration)
海洋と河川の往復で、これには以下のようなタイプがあります。
a) 降河回遊(catadromous migration)
海で産まれて、河川で生育・成長するもの。ウナギ、アユカケ、ヤマノカミなど。ウナギについては、葉形幼生(leptocephalus)と呼ばれるものが海で変態をとげ、その後、沿岸域でシラスウナギとなり、河川へ移動。ここで約10年間生育し、その後、銀毛化(smoltification)したウナギは、海の産卵場(マリアナ諸島西方海域)へ向けて移動する、とされています。
b) 遡河回遊(anadromous migration)
河川で産まれて、海で生育・成長するもの。サケ・マスの類が特に有名です。これらの幼魚は、浸透圧調節能力を高め、銀毛(スモルト)と呼ばれる状態になって海へ向かいます。餌の多い海洋では、体が非常に大型となり、その後、産卵のために河川を遡上します。
c) 両側回遊(amphidromous migration)
河川で産まれて仔魚で川を下り、稚魚で再び川を遡上し、そこで成長するもの。アユ、ヨシノボリ、ウツセミカジカなど。


淡水生物に関する諸問題 

A. 環境保全
ようやく環境問題への関心や意識の高まりが広まり、行政の協力も得られるようになってきました。どんな環境問題を考えるにも、政治・経済・産業・文化など、多岐にわたる分野が絡んできますので、これら多くの課題を解決するのは、そう簡単な事ではありません。しかし、昔から私達の生活とともに歩んできた美しい淡水環境・風景というものは、次の世代、さらには未来へと永続的に残していかなければならない貴重な財産でもあります。

1) 水質要因
水質を決定するファクターは、水温・塩濃度・電気伝導度・水素イオン指数・透明度・浮遊物質・濁度・溶存酸素・BOD及びCOD・光合成色素濃度・窒素濃度・リン濃度といったように様々ですが、ここでは汚染の指標とも関係が深い要因についてを簡単にまとめてあります。物質循環、数値モデルなど、他にも紹介したい内容はたくさんありますが、興味のある方は、他の専門書等を参考にしていただくとして、割愛しました。
・BOD 生物化学的酸素要求量(Biochemical Oxigen Demand)
水中に存在する有機物は、それらが酸化(つまり酸素を消費)することによって分解されていきます。BODは、そうした酸素消費の一つの指標として、水質測定項目や水質汚濁の指標としてよく利用されます。具体的には、好気性微生物による酸化分解に伴う酸素消費量で、一定容積の瓶の中に、曝気した酸素飽和の試水を入れ、暗条件(遮光)、20℃、5日間静置した際の酸素消費量として算出します。次に示すCODとともに、消費量が多ければ多い程、水中の有機物量が多いということになります。単位はmg/l
・COD 化学的酸素要求量(Chemical Oxigen Demand)
BODと基本的な考えは同じですが、上述のBOD値では、植物プランクトンによる呼吸にともなって酸素が消費されることも考慮しなければならないため、これを除いた酸素消費量を算出する方法として、化学薬品(普通、過マンガン酸カリウムを用いる。ニクロム酸カリウムはCrイオンを含むため、廃液処理の面で扱いにくい)を使用して強制的に有機物を酸化させて算出します。単位はmg/l
・DO 溶存酸素量(Dissolved Oxigen)
水中にとけ込む酸素量のことです。この要因は特に重要で、水中の酸素量が低下(つまり貧酸素化)すると、生態系の均衡を乱したりします。ウインクラー法による滴定によって測定しますが、具体的な測定方法はここでは省略します。単位はmgO2/ml

2) 富栄養化と淡水赤潮
 富栄養化(eutrophication)とは、湖沼などに流れ込む窒素・リンなどの栄養塩類の濃度が増加し、自浄作用を逸脱した状態です。湖の変遷と関係がありますが、形成初期は、栄養塩類に乏しく、貧栄養湖です。これが次第に栄養塩類の流入量が増加してくると、中栄養湖を経て、最終的に富栄養湖になります。富栄養化した水域の表層では、植物プランクトンが著しい増殖を行い、その結果、表層に存在する酸素を消費し尽くし、溶存酸素が極めて少ない貧酸素水あるいは無酸素水状態となります。こうなると、有機物の分解も進行せず、湖底では有機物が堆積し、嫌気的分解を受ける結果、硫化水素を発生したり、ヘドロ化するといった過程もあります。
 富栄養化した水域では、このような急激な植物プランクトンの増殖が発生し、時には淡水赤潮(水の華)と呼ばれる状態も起こります。特に滋賀県・琵琶湖南湖では、そういった富栄養化による淡水赤潮の発生が頻繁に起こり、これを飲料用水として用いるために、多くの塩素添加が必要となったりします。富栄養化は、いくつかの要因が関係していまして、水の滞留・栄養塩類の流入・気象条件など様々です。この現象は、水域の物質循環・水循環と関係が深く、個々の植物プランクトンの生態などともからめて、今後の研究課題とされています。

3) 護岸工事等
 河川改修や用水路の護岸整備などによって、それまであった自然環境は著しく変化します。特にコンクリートで護岸された場所では、河川の流速は増大しますし、底砂の流出、岸辺の植物、あるいは水生植物相にも変化が起こり、生物相は極めて単調なものとなっていきます。また、堰の存在は、河川を遡上するサケ・マス類に対して影響が大きいため、魚道を設けたりすることで、それら生物に対する配慮がなされています。河川改修に伴う話では、特に大阪府の淀川水系では、城北周辺に点在するワンドと呼ばれる一時水域の減少と、そこに生息する生物の減少とが深く関わっていることで有名です。ワンドは、魚類の仔稚魚の生育場であったり、産卵場であったりと、極めて重要な役割を持っているのです。現在では、天然記念物であるイタセンパラの保護活動によって、少しずつではありますが、その生息数を回復しているという明るい報告もあります。こうした淀川の河川敷に関する問題や、ダムによる堰止など、人為的な構造変化による生態系への影響は、ようやく認識されはじめ、環境保全とその対策が検討されるようになってきています。

B. 外来種による生態系撹乱
 この問題は、移入種であるブラックバス・ブルーギルの話が定着するとともに、有名になりました。琵琶湖を例にとりますと、ここには昔からモロコ類、ニゴロブナなどのフナ類が多く生息していましたが、近年になってブルーギル・ブラックバスなどの北米原産種が入り込み、生態ピラミッドの非常に高い地位に割り込みました。元々、アメリカでは、こうしたサンフィッシュ科(淡水スズキ)が50〜60種ほどいて、そこでは潜在的なニッチ(生態的地位)を発揮できずにいるのですが、日本では、他のサンフィッシュ科のような競争相手がいなかったため、基本ニッチを発揮しているというわけです。最近、ブラックバスの資源量は一定またはやや減少傾向であるようでして、もう一つのブルーギルの増殖による生態系への影響が特に危惧されています。
 ブルーギル(学名:Lepomis macrochirus 英名:bluegill)は北アメリカ南東部原産で、1960年に現在の天皇陛下にシカゴ水族館から贈られたものが最初で、伊豆の一碧湖に試験的に放流され、これが西日本を中心に爆発的に広まったといわれています。大きさは体長で15〜30cmが一般的で、鰓蓋の後ろに青い突起があるのでこの名が付いています。この魚は生活史の中で最も危険にさらされる卵や仔稚魚を親が保護する習性や、ほとんど何でも食べるという食性から、環境変異にも極めて強く、生息域が拡大している原因だと考えられます。また、他の魚の卵を食べることや、体高が高く背鰭の鋭い棘のおかげで他の魚に捕食される危険も少ないことから、同じ外来魚のブラックバスよりもその増加は著しく、他の淡水魚に対する生態学的影響は計り知れないと言われています。
(橿原水族館報告書「ブルーギルの利用法,2001」より一部改変)

C. 稀少種の保護
非常に残念な事ではありますが、多くの生物が既に絶滅、あるいは生息数を激減させているという事実も無視できません。淡水生物では、天然記念物にも指定されている、ミヤコタナゴ、イタセンパラの他、ネコギギ、アユモドキなどがいます。また、何らかの保護策を講じなければ、将来的に生息数が減少するであろう種として、ウシモツゴ、アカメ、オヤニラミといった淡水魚があげられると思います。
1) レッドリストと天然記念物
2) 分子生物学的手法を用いた種の保存
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