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★これもおかしな説明



 M氏の言葉だけでなく、W氏の説明についてももう少し詳しく紹介しておきましょう。

 その説明とは、「1Vの初期ロットのシャッターに使われている部品の一部に不良があり、使用しているうちに変形してしまうことにより、シャッター後幕のバウンドが起こるようになる」というものでした。

 しかし、それをきちんとユーザーに告知していないのは何故かという私の問いに対して、W氏の答えは、「この問題はこちらとしても認識しているが、過去にあったと言っても数例なので、告知までするほどではないと判断している」というものでした。

 矛盾していますよね。

 実は、私がこの件について最初に情報を得た時の解釈は、「シャッターユニットそのものに不良があって、バウンドが起きる」というものでした。しかし、これは少々事実と違ったようです。W氏の説明によれば、「部品に不良があり」、しかも「それが使用していると変形してしまう」もので、それによって「バウンドが起こるようになる」というのです。
 にもかかわらず、「数例だから」という判断は、明らかにおかしいでしょう。症状の説明としてW氏がしているのは、「15万回の耐久テストに合格」とうたっている製品の部品に、「設計強度よりも早く、変形が起こってしまった」ということです。そういうことを認識しながら、「でも数例だから告知しなくても大丈夫」というのは、全く筋がとおりません。仮に、本当に「数例」だったとしても、それはあくまで「今のところ」の話でしかないでしょう。「変形」が起こってしまう部品なのですから、時間とともに被害は拡大すると危惧するのは普通ではないでしょうか?(事実、私が知っているだけでも既に「数例」以上です)
 トラブルが認められた私の個体の製造ロットから見て、市場に流通してしまっている、少なくとも何万台もの1Vが同じシャッターユニットのままのはずなのです。「数例」であるわけがありません。たまたま、保証期間に症状が出れば、保証で直してもらえるかも知れません。しかし、これを買ってしまった人の中には、今「自分のは大丈夫」と思っていても、ある日突然この症状のおかげで、撮れているはずの写真が撮れていない、せっかくのいいショットが台無しになる危険性があるということになるのです。それを「数例」と片付けてしまうのは、あまりにも無責任ではないでしょうか?
 にもかかわらず、キヤノンは未だにこの件について、きちんと発表をしていないのです。

 これがクルマなら、明らかにリコールものです。例えば、ブレーキが効かないことによる事故があり、それが「部品に不良があり、使用しているうちに変形して起こる」などということが判明したら、「まだ数例ですから」などという言いわけはできないでしょう。
 過ぎてしまった事故に取り返しがつかないのは、写真だって同じなのです。キヤノンというメーカーには、写真を愛している人がいないのでしょうか?
 「殿様商売」もいい加減にしてもらいたいものです。



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