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ポリスノーツ 前編



三剣「今回はポリスノーツのレビューに行こう」

 

秘書「ポリスノーツですか、これはまたずいぶん前のゲームを持ってきましたね〜。確かコレは94年、今から10年前に発売されたPC98がオリジナルの作品ですよね」

 

三剣「うむ、パソコンというと今はどの家庭にもあるモノだがほんの10年ぐらい前は持っているだけで「ハードユーザー」として見られていたモノだ

 

三剣「もちろんこのころから「18禁ゲーム」というのは存在していて、イヴを作ったシーズ、ランスシリーズのアリス、ユーノを作ったエルフといった今となっては老舗と呼ばれる所ばかりだな。今は18禁メーカーは参入が比較的容易なこともあって飽和状態だったが、このころはバグもほとんど無く、良質なゲームがいくつもリリースされていた」

 

秘書「懐かしいですね〜、それにこのころは非18禁も良作であるのならば人気は得てしましたよね

 

三剣「ああ、そういう意味で共存していた節がある。今は当たり前のように18禁だし、需要もそれに偏っているが」

 

秘書「で、その中で発売されたポリスノーツ小島秀夫さんが「監督」として制作されたアドベンチャーゲームです」

 

三剣「小嶋秀夫と名前だけではぴんと来ない人が多いと思うから補足すると、メタルギアソリッドを作った人と言えば理解する人も多いと思う」

 

秘書「全世界で大ヒットを飛ばした作品ですから、その原点とも言える作品、それではレビューに行きましょう」

 

 

<キャラ>

 

 

秘書「最初は主人公のジョナサンイングラムです」

 

三剣「元ポリスノーツのオリジナルコップの一人だ」

 

秘書「ポリスノーツというのは簡単に言えば、宇宙警察の最初のメンバーと言うことなんですよね」

 

三剣「そうだ、スペースコロニーを建設する上で、治安維持が必要となってくる、その時に選出されたメンバーだ」

 

秘書「ジョナサンはロス市警で敏腕デカとして名を挙げて推薦されたんですよね」

 

三剣「うむ、裏設定として、米日露共同プロジェクトで行われた「火星有人探査計画」に参加。4人の宇宙飛行士と共に火星表面に7日間の滞在に成功、「人類初の火星の土を踏んだ男」として宇宙史に残る経歴を持つ、アームストロング船長の火星版というヤツだな」

 

秘書「しかし訓練中で事故に遭い、コールドスリープ、そしてそのまま25年間さまよい奇跡的に救出されたモノの、極度の宇宙恐怖症になってしまい、今ではオールドロサンゼルスで探偵まがいのことをして生活しているんですよね」

 

三剣「25年も彼は年をとらなかった、その絶望感というのは相当にあったと思う」

 

秘書「何かを拒絶している印象を受けました」

 

三剣「俺も以前似たようなテーマで小説を書いたが、ジョナサンは健全だよ。きちんと自分で自活しているから」

 

秘書「でも性格はスケベですよね(^^;)

 

三剣「「でも」という逆接の接続詞は的確ではないぞ!とにかくスケベさをユーモアに転化している、この部分の力量というのはたいしたモノだ」

 

秘書「はいはい、とはいっても25年の歳月は長く、かつての仲間も色々な処遇で暮らしています」

 

三剣「ま、その部分はシナリオの部分で語るとしておいておこう」

 

秘書「そういえばジョナサンの声優は田中氏が当てていますね」

 

三剣「小島監督は、声優も一定のメンバーを起用するからね、田中さんといえばジェームスボンドの吹き替えの声も担当している

 

秘書「むむむ、ボス、今ワザとボンドの声を持ってきましたね?」

 

三剣「さすが我が秘書、分かるか」

 

秘書「当然です。田中さんはゼノギアスのシタン先生ゼノサーガではジンの声を担当されています、っていうか外し技が地味すぎて誰も分かりませんよ(−−)

 

三剣「すまん、ちなみにシティーハンターの香のお兄さんの役もこなしているのだ

 

秘書「続いてはもう一人の主人公のエド・ブラウンです。ジョナサンの刑事時代の相棒で功績を挙げていて、そこからポリスノーツに推薦されました」

 

三剣「親友を失ったエドは悲しむが、だからこそこの仕事を続けたいと、BCP、つまりスペースコロニーの警察の設立に尽力した」

 

秘書「でも、そのお人好しなところと、出世部分での立ち回りの悪さから、窓際に追いやられ、今では定年を待つだけの漠然とした日々を送っています。どこか哀愁が漂っていますよね」

 

三剣「ちなみにエドの声は飯塚昭三さんだ、イヴのグレンの役を務めていた」

 

三剣「そういや最初エドとジョナサンのビジュアルを見たときには笑ってしまったよ(^^)」

 

秘書「びじゅある?」

 

三剣「そうそう、小島監督はこういう事をするの好きだなぁと思った」

 

秘書「あの、何の話しです?」

 

三剣「ん?この二人のモデルって分からない?」

 

秘書「普通に分かりませんよ」

 

三剣「ジョナサンはメル・ギブソン、エドはダニー・クローバー、この二人といえばリーサルウエポンシリーズだよ

 

秘書「ああ、なんかボスが好きな映画で聞いたことがあります」

 

三剣「リアクション薄いな(^^;)4までリリースされた後音沙汰が無くなってしまったが、ハリウッドのシリーズモノも「宿命」があって作品を重ねるに連れて駄作となるが、逆に作品としてのおもしろさが上がってきたのって珍しいと思う」

 

秘書「映画・・小島監督自身も映画大好きで映画評論家をしているみたいですから、それを組み込んだのかもしれません」

 

三剣「ロス市警であること、二人がコンビ、敏腕刑事、エドは子持ちで何処か所帯じみていて、ジョナサンは少し遊び人、おそらく間違いないと思う」

 

秘書「続いてはトニー・レッドウッドです。APのEMPS乗りの中では一番のエース・パイロット。「FROZENER」ですね」

 

三剣「FROZENERとは白い人口血液で構成された人造人間だ。製造目的は過酷な宇宙環境に耐えるために作られたモノなんだ。APとは簡単にいえば空飛ぶパトロールの機械だ」

 

秘書「どこかいけ好かないというか、公式設定では「鋭い眼光、能面のような中性的な顔、冷酷無比、は虫類を連想させる」と書いてありましたがそれにぴったりの印象を受けます」

 

三剣「最後まで喰えなかったな、なんというのだろう。嫌なヤツだが背景事情も色々あるからね、何となくそんな印象を受けた」

 

秘書「ちなみに彼の声を担当しているのは故塩沢兼人氏です。塩沢氏は小島監督のひいきの声優の一人で、スナッチャーでもランダムハジルというキャラを担当しています」

 

三剣「メジャーなところでいうと名探偵コナンの白鳥刑事役をつとめていた」

 

秘書「続いてはゲイツ・ベッカー、元ポリスノーツ、ビヨンド警察の本部長。左遷されたエドと違って警察権力の頂点に立っています」

 

三剣「洗練されたルックスからポリスノーツのスポークスマンの役割も果たした人物。仕事も出来る男でBCP創設に伴いEMPSの性能を警察機構に取り入れたり、ビヨンドでの警察組織の方向性を示したり、日系贔屓のトクガワの管理下でありながら要職に上り詰めた人物だ

 

秘書「今は中年となっていますが、それでもダンディーな容姿をしていますね」

 

三剣「風貌からいってプレイボーイだと見た。独身で離婚歴ありというのもそれに付随したモノだと思われる」

 

秘書「続いてはトクガワグループ総裁でありISPA(宇宙推進開発事業団)理事長を務めるビヨンドの最高権力者、ジョセフ・サダオキ・トクガワです」

 

三剣「ここで興味深いのが有色人種でありながら人種差別主義者というところだ

 

秘書「本来こういう役は白人が担いますからね。人種差別は白人が有色人種を差別する意味で使われることがほとんどですから。でもどちらかというと差別主義者というより選民主義者という方がしっくり来るかも知れないですね

 

三剣「日系人がビヨンドの全てを動かしているという世界観は非常に興味深い、俺的にはそこら辺も小嶋監督のユーモアの一つかもと思っている。プレイしていてありがちな欧米コンプレックスにより自虐史観は感じられなかったし」

 

秘書「基本的に白人のジョナサンと黒人のエドが黄人のサダオキ。おそらくこの部分は意図して配置したと思います」

 

三剣「ちなみに時の権力者、その風貌から想像できるとおりトクガワは遺伝子操作による女優のコピー人間をハーレムとしている。全くいい趣味しているよ」

 

秘書「ボスは共感できないんですか?(じとー)」

 

三剣「できるか!俺が権力者でもこういうことは絶対にしないぞ。なんというか生理的嫌悪感みたいなのがあるし、実際おまえだって遺伝子操作による俳優のコピー人間で逆ハーレム作りたいと思うか?」

 

秘書「う・・・・それはちょっと・・・」

 

三剣「だろ?不思議とこういう部分は禁忌を司る部分だけに嫌悪感を感じてしまうわけだ」

 

秘書「でもボスも書いた小説で電気羊の夢をモチーフにはしていますよね」

 

三剣「それにはちゃんと考えて書いてるのだが、それを語ると全く別物になってしまうので割愛、次の登場人物にいこう」

 

秘書「了解です。続いてはサルバトーレ・トスカニーニ。元ポリスノーツオリジナルコップの一人。トクガワ月面工場保安責任主任という地位にはついていますが要は僻地の番人ですね

 

三剣「家庭でも二回も失敗し、多額の借金も抱え仕事でもゲイツの指揮下の中でふるわず、没落した人生を送っている」

 

秘書「この世界では歴史に名を刻んでいるポリスノーツのオリジナルコップに選ばれながらもこういう部分ですごく現実的なんですよね。かつてのヒーローが没落。実際の世界でもありますから」

 

三剣「SFモノでここまで人物像がすごく現実的に描かれているというのは俺はこの作品でしかであったことがない。まぁ俺自身が見た作品というのはたかが知れた数だと思うけど、基本的にゲーム含めた物語というのはヒーローであって人間ではないから。この作品に惹かれたのものこういう現実的な部分を多く描いているのも大きな要因だったりするんだよ」

 

秘書「続いてはメリル・シルバーバーグ。BCPの風紀課の刑事、元軍人のパワフルな女性ですね」

 

三剣「体内から摘出された弾丸をイヤリングにしているという設定も彼女の背核をよく表している部分だと思うよ」

 

秘書「ちなみに同名のキャラがメタルギアソリッドに登場していますが全くの別人だそうです

 

三剣「これに関しては小島監督がよくやる手法なんだよな、ファンにはお馴染みだね」

 

秘書「続いてはデイブ・フォレストです。この人もエドの部下でメリルの相棒です。地球に憧れていて地球へ帰ろう運動の支持者だそうです。やっぱりこういう運動であるモノなんでしょうか?」

 

三剣「故郷への回帰願望というのはどの人間も持っている不変なモノだからな

 

秘書「続いてはクリス・ゴドウィンです。BCCH(ビヨンド中央病院)の女理事長。

元トップモデルで医学博士号を持つ才色兼備なキャリアウーマンですね」

 

三剣「ビヨンドのマスコットガールをつとめていた経歴もありポリスノーツとの面識もある。彼女はアイドルとしての枠にとどまらず「宇宙臓器配分ネットワーク」「臓器調達機関(BOPA)」の顧問を務め、「精神療法看護婦(サイキアトリック・ナース)」として臓器配分コーディネーターとドナー、レシピエントの間に立ち活躍するという非常に有能な女性だ」

 

秘書「しかしそれだけの容姿と能力を持っていながらどこか幸が薄そうというか、幸せでない感じはするんですよね」

 

三剣「ここもよく表現されていると思う。数々の恋愛経験は持つが結婚には至らないというのはそのせいかもな。あまりに優秀すぎて男が妻としてはみれないのかも知れない

 

秘書「男はどこか女には下でいてほしいというのはあるみたいですからね」

 

三剣「差別している訳じゃないけどね。たぶん男のこういうところは女に母性を求めている部分があるのかも知れない」

 

秘書「母性?」

 

三剣「男は女に帰る場所で待っていていてほしいモノなのだよ。「ただいま」といってほしいのさ。相互リンクをしていただいている女性の方がいるんだがその人の知り合いが「男は料理の出来る女の所に戻ってくる」という事を言っていたそうだ。出迎えるというのはやはり実際の行動が伴ってな事だと思うし、頷く部分はあったような気がする」

 

秘書「はー男ってヤツは(^^;)」

 

三剣「バカでガキな男を賢く大人な女が支えるのさ

 

秘書「男に都合がいいセリフですね〜

 

三剣「女だって母性本能をくすぐる男に弱いだろ」

 

秘書「まぁ「こいつちょっとここがなぁ」と思わせる方が魅力的に映る時もありますけど、でも強さというかそういう部分はないと困ります」

 

三剣「ふ〜ん、そんなものなのか、でも確かにそういわれてみるとそうかも・・ってレビューの本誌からはずれてしまっているので元に戻そう」

 

秘書「はいです、ここからのキャラはババッと紹介していきましょう」

 

三剣「そうだな、最初はカレン北条だ。ロレイン北条とケンゾウ北条との娘。BCCの人気ニュースキャスターだそうだ」

 

秘書「勝ち気な女性なんですが、後天性の二次性再生不良性貧血という不治の病に冒されているのですよね」

 

三剣「両親のケンカが絶えず、その種であるジョナサンを恨んでいるんだな。でもそこまでの絡みがあっても彼女自身は本筋には絡んでこなかったような気がする」

 

秘書「続いてはビクトル・ユルゲンスです。BCP(ビヨンド警察)の鑑識官です」

 

三剣「かなり有能な検死官らしくビヨンドに移り住んだのも宇宙の遺体状態に興味があったからという純粋な好奇心からだ」

 

秘書「続いてはロレイン北条です。ジョナサンイングラムの元奥さんですね

 

三剣「最初は関係良好な夫婦だったのだが、ジョナサンの仕事中心の生活に不安を不満を抱き、ノイローゼになってしまったんだ

 

秘書「こういう時に損をするのはいつも女ですよね(じー)

 

三剣「何故俺を咎めるような目で見るんだよ。仕事をしないとお金が稼げないし、それに仕事そのものに熱意を傾けられるんだよ」

 

秘書「でたでた男のセリフ。仕事に熱意は大いに結構なんですがだからといって妻を不安にさせていい道理にはなりませんよ。ジョナサンはそういう意味でのフォローが全く出来ない人だったんでしょうね」

 

三剣「ふ〜む、夫婦というのはまた特殊だからな。ジョナサンのそういう部分は確かに悪いとは思うがロレインに問題がないといえばそうじゃないだろうし、実際ロレインは今でもジョナサンを愛している部分はあるみたいだからね

 

秘書「続いてはアナ・ブラウン。エドの娘です。大学では生命倫理を専攻していて、「無重力新体操」ではビヨンド大会で二年連続優勝と文武両道の女の子です」

 

三剣「ちなみにリーサルウエポンでダニーも実際に同じ年頃の娘がいるという設定になっている。んでエドと同じく「ドラッグをやるな」「煙草を吸うな」「あまり遊ぶな」とどこに出もいる普通の口うるさいエドを親として認めながらもうざったく思っているみたいだ」

 

秘書「でも仲がいいほうだと思いますよ。それにあの年頃はそうですよ。父親が何故かとても不潔に感じられてしまったり、嫌いじゃないんですけど交流を持ちたいとは思わなくなってしまったり

 

三剣「年頃というヤツか(^^;)」

 

秘書「続いてはマークブラウンです。エドの養子ですね。ある事件がきっかけで口が利けなくなってしまい、絵で自分を表現している男の子です」

 

三剣「ある事件となっているのが麻薬中毒の父親をエドが射殺してしまった事なんだ。妻を殺害し、息子であるブラウンをも手にかけようとしてしまっていたんだ。この事件以降彼を引き取ったんだ。彼なりの贖罪だったんだろう」

 

秘書「続いてはケンゾウ・北条です。ロレイン北条の現在の夫です。トクガワに認められ開発チーフと研究所所長を務めているエリートです」

 

三剣「基本的にはこの人を捜すという事を軸にして話は展開していくんだが、基本的に存在感というのはそこまで無かった」

 

秘書「というわけでキャラを語ってきましたけど、全体から見てどうですか?」

 

三剣「どのキャラもとても魅力的になっている。どのキャラクターも個々に存在しているところに違和感はない

 

秘書「先程も語りましたけど、キャラがすごく現実的なんですよね」

 

三剣「そう、ある人間は栄光をある人間は怠惰をある人間は没落を、とにかく人物描写が優れている。この部分は大井に評価したい」

 

秘書「それではキャラの評価をお願いします」

 

三剣「キャラの評価はS、物語のキャラクターでここまで現実性を描写したモノは相はないと思う」

 

秘書「では後編からシナリオのレビューに行きます」


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