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シンフォニック・レイン 前編



三剣「今回はシンフォニック=レインのレビューにいこう」

 

秘書「シンフォニックレインは工藤画スタジオが制作したミュージックアドベンチャーです」

 

秘書「今回の購入のきっかけは何ですか?」

 

三剣「いつもの通りなんだけどシナリオの評価が高くてね、人によっては年度最優秀作品として認定している人も多かったので購入してみた」

 

秘書「シンフォニックレインはパソコンゲームなんですが18禁ゲームではありません。全年齢対象です。これは時世を考えると非常に珍しいですね」

 

三剣「確かに、元々工藤画スタジオはメジャーブランドではあるがやはり質が良ければ売れるというのはあるんだな」

 

秘書「ただ、それが故に認知度は余り高くないようですが」

 

三剣「それと今回はレビューしていく上で少しネタバレが含まれてしまっている。正直「何も知らないでプレイしたい!」という人は見ない方がいいかも。ある程度筋を知っておきたいという人には問題ないけど」

 

秘書「ちなみに今回のレビューは一つ特集を組んでいます」

 

三剣「その通りマイメリーメイのレビューの時にも言ったけどシナリオの部分で「幼なじみ」について本格的に語ってみるので興味がある方は是非見ていただきたい」

 

秘書「それではレビューにいきましょう!」

 

 

<キャラ>

 

 

秘書「ではキャラ紹介にいきましょう。まずは主人公のクリス・ヴェルティン。特殊な才能を持つモノしか演奏できないフォルテールの奏者です。国有数の音楽学校に通っているのですが、余りプロ思考というのがないですよね」

 

三剣「誰かと争うよりも自分の好きなように弾きたい。だからこそプロに対して目をギラギラさせている人間とは肌が合わないんだろう」

 

秘書「楽しく弾きたいだけではプロにはなれないですからね

 

三剣「芸術と商業というのは相反するようで密接にリンクしている。シンフォニックレインの世界でも資本階級の人間に気に入られるというのは重要なことみたいだからな」

 

秘書「この二つがあわさって初めて名作が生まれてきますからね」

 

三剣「時期設定は近年みたいだな。まぁ音楽家が世間に認められつつも貴族からは見下されるなんてしょっちゅうだったみたいだからね

 

秘書「ベートーベンが一時期尊敬したモーツァルトが、貴族の家ではたかが使用人と扱われていたことに対して失望したというのは有名なエピソードですよね」

 

三剣「その商業と芸術で大成した人間といえばハイドンが有名だな」

 

秘書「交響楽の父とまで呼ばれる偉大な作曲家ですよね」

 

三剣「その時の音楽家というのはパトロンなしには成り立たない。当時音楽は主役ではなく単に肴としての役割だったんだ。だからこそお金持ちに気に入られなければならないんだ。その点ではハイドンは非常に世渡り上手だった」

 

秘書「気に入られなければクビにされて無職になりますからね。肴と呼ばれる証拠に当時の演奏会場の客席はステージを向いておらず、お互いに向き合うように設置されていました。談笑をする場を提供するに過ぎないと言うことだったんですよね」

 

三剣「その常識を覆したのはベートーベンだなんだが、そこまで触れると長くなるのでおいといて。当時の音楽家に求められていたのは中間管理職の要素が求められていた」

 

秘書「ハイドンは、部下の面倒見も非常に良く、頼りがいがあり楽団員からはパパハイドンと呼ばれていました」

 

三剣「音楽家に求められているモノが音楽の才能と同じぐらい中間管理職としての要素が求められていたというのは何とも皮肉なモノだがな」

 

秘書「その結果そのパトロンの親戚の女性と結婚したはいいものの、使用人と結婚させられた奥さんは音楽は低俗なモノとして忌み嫌っていて、楽譜を下敷きにしたりとか晩年までハイドンを悩ませていたと聞きますからね」

 

三剣「今作でも貴族であるグラーヴェに気に入られることが重要だと書いてあったからな。本心では見下している相手にある程度の媚びを売らなければならないと言うのだから、辛いだろう」

 

秘書「そういう状況なんですよね。えーちょっと脇道にそれてしまいましたが次にいきましょう、続いてはトルティニタ・フィーネ。通称トルタです」

 

三剣「今作では一番気に入ったキャラだった」

 

秘書「どういう所が気に入ったんですか?」

 

三剣「弱くもあり強くもある所。そしてその弱い部分に対して必死で戦おうとしている姿勢が評価できる。しかし良くあそこまで出来るモノだな。関心はするけど、ちょっと怖いかもね(^^;)」

 

秘書「私は分かりますよ。古来より女は男が絡むと豹変する生き物ですから

 

三剣「豹変するのか?」

 

秘書「三角関係において男二人と女一人の場合は男はその後も友情を継続する場合が多いですけど、逆の場合はほぼ関係は断絶します

 

秘書「女同士は出会ってすぐに親友になれるんですよ。でも離れたら数年会わなくても大丈夫なんです

 

三剣「ホントに自分第一主義だな(^^;)」

 

秘書「それが女の本性ですよ。まぁ普段はそれを隠していますが。その点男は分かりやすいですね」

 

三剣「そこまで演技する必要はないし、何より疲れるなそれは・・・」

 

秘書「続いてはファルシータ・フォーセット。通称ファルです。先生の信頼も厚く生徒会長も務めた優等生です」

 

三剣「キャラ的には二番目に好きなキャラだ」

 

秘書「理由はトルタと一緒ですか?」

 

三剣「そうだ。彼女の場合はトルタとはベクトルは全く違うけど同じ執念を持った女の子だ。俺は基本的に男にしても女にしても現実から逃げないで戦っているヤツが好きなのだ。でも俺が好きな現実の戦い方をしているヤツって全部女キャラなんだよな(^^;)

 

秘書「基本的に男性向けの男はヘタレが多いですから。でもこれって男ウケしますか?」

 

三剣「さぁ?でも他の所のレビューを見る限りではこの二人に対して萌えという単語を使っている人は見あたらなかったな」

 

秘書「基本的に媚びませんからね」

 

三剣「そして声優は浅野氏だ。巷では元気な女の子役というイメージがあるが俺はスパイラルの結崎ひよのがイメージなのでドンピシャだなと思った

 

秘書「確かひよのもボスの好きなキャラでしたよね(^^;)。続いてはリセルチア・チェザリーニです。大人しく人見知りで人との交流を持たない女の子です」

 

三剣「定番といえば定番なんだがな。しかしこのキャラだけ妙に印象が薄いというか、余りインパクトはのこらなった感じがする」

 

秘書「基本的に彼女のルートに入らないと本筋に絡んできませんし、かといってファルほどのインパクトもないですしね」

 

秘書「続いてはフォーニです。手のひらほどの妖精、とっても可愛いですね。一匹欲しいです」

 

三剣「匹って(^^;)えー彼女は何故かクリスにしか見えない謎キャラだ。この部分に関してはシナリオの部分で触れるとして、作中では彼女に萌えた人も多かったそうだ」

 

秘書「私も好きですよ。羽をぱたぱたさせて、しかも声が良いですね。媚びを売るような声じゃなくて、最初外見からしてそういうのを連想していたんですが違いました。とはいっても普通ではなく透き通った声をしています。これは声優である笠原氏の賜物だと思いましたよ」

 

三剣「それに関しては俺も同意見だ。ちなみに笠原氏はエバー17の茜ヶ崎空を担当している人でもある。人ならざるモノにあるいい意味で綺麗な部分というのを良く表現できていたと思う」

 

秘書「続いてはアーシノです。クリスの数少ない友人ですね」

 

三剣「基本的にこの手のゲームについては男の友人が一人はいるモノだけど、それ以外に何か欲しかったなと思った」

 

秘書「続いてはコーデルです。クリスとアーシノの指導教員ですね」

 

三剣「頼りがいのあるキャリアウーマンという感じだな。よく雰囲気を出ていたと思うぞ。声優も浅葱氏だし

 

秘書「さりげない気配りも出来ますし、厳しいですけど会話の節々に生徒への思いやりを感じさせることが出来るというのは凄いと思いますよ」

 

三剣「優しいと甘いを混同してしまうのは何処にでもあるからな。俺も人のことはいえんが想像以上に人は見える所だけで判断してしまうモノなのだよ

 

秘書「続いてはニンナですね。トルタとアルの祖母です。一見おっとりとして感じなんですがさりげない存在感を見せてくれています」

 

三剣「真相が分かるに連れてニンナの行動が肝が据わっているというか、さすが年月を重ねているだけあってその落ち着き様は凄いと思った

 

秘書「続いてはグラーヴェです。音楽界の重鎮。資本階級であり貴族でもあります」

 

三剣「といっても、イタリアに貴族制度はもう無いけどね」

 

秘書「あ、そうなんですか?」

 

三剣「第二次世界大戦の時に敗戦し、国民投票により共和制に移行したのだよ。詳しく言うと長くなるから省くけど、簡単にいってしまえば自称という表現が正しいかな

 

秘書「自称・・」

 

三剣「しかし誰でも名乗れるというわけではない。資本階級の地位についていなければならないし、先祖が貴族であるということも重要だ。原則として自称である以上特権階級としての位置づけではなく一般国民としての位置づけなのだよ。他に収入を得ている場合もあるし」

 

秘書「へぇ〜、そういえばグラーヴェの音楽技術は相当な腕前ですよね」

 

三剣「その部分で得ている収入というのは大きいと思うぞ」

 

秘書「性格も尊大というか何というか・・」

 

三剣「まぁ貴族というと特権階級のイメージがあるし、特権階級についていて人柄もいいなんてのはキャラ付けとして難しいだろうな」

 

秘書「というわけでキャラをレビューしてきましたけど全体を見て如何でしたか?」

 

三剣「うむ、久々に好感の持てる女キャラを見たな

 

秘書「さっき述べたトルタとファルですか」

 

三剣「そうだ。さっきもいったけどギャルゲーの女キャラというのはどうしても好きになれなくてさ、余りにキレイ過ぎて、妙に現実に戻されてしまうのだよ」

 

秘書「ていうかボスの好きな女キャラって独特だと思うんですけど、法条まりな(EVEシリーズ)とか真賀田四季(すべてがFになる)とか桜田忍(此花シリーズ)とか、凡庸な男では手に負えない相手だと思うんですが」

 

三剣「だからこそその相手を自分のモノにしたいという感情が働くのだよ。今は勝てないかも知れないが得られる部分はドンドン取り入れていつか越えるってね」

 

秘書「ボスはそういう所は非常にアクティブですね」

 

三剣「ま、根が楽観主義者だからな」

 

秘書「はは、でも男性ユーザーの支持を得ますかね?」

 

三剣「まぁ女は怖いなと思ったのは事実だからね(^^;)」

 

秘書「んー、怖いですか?」

 

三剣「って誤解しないでもらいたいのだがこれは褒め言葉だ。繰り返すけど男性ゲームの女キャラはどうしても都合のいい女が多すぎて辟易していたので余計に新鮮さがあった」

 

三剣「男が描く「都合の良くない女」というのは性格悪いだけのキャラになるからな。性格が悪いとの都合が良くないは一致しないのだよ」

 

三剣「だからこそトルタとファルを推したい。執念を感じさせるキャラ造形は非常に見事だと思う」

 

秘書「執念ですか、んーと言っても、別に普通だと思いますけど」

 

三剣「そうなの?」

 

秘書「まぁ一つのことに全てを捨ててしまうのは男には理解できないのかも知れないですね。だから余計に怖いと感じるのでしょう」

 

三剣「男も一途といえば一途なんだがなぁ。男の浪漫という言葉はまさにそれを体現した台詞だし」

 

秘書「一途とは違います。本気で白馬の王子を信じる一方でソロバン弾くのが女ですからね

 

三剣「なるほど、夢と現実を剥離して捉えるのか、潔いな」

 

秘書「男は現実が無いですからねぇ」

 

三剣「それは見方だ。女は夢と現実を別物として考えるが男は夢から派生するモノを現実として捕らえる生き物なのだ。だから夢に向かう課程で現実を見て対処するのだ。我に返るというのは余り無いのだよ」

 

秘書「ではキャラの評価をどうぞ」

 

三剣「キャラの評価はAだ。どのキャラ造形も見事で違和感を感じることはほとんど無いと思う」

 

秘書「続いて中編からはシナリオのレビューにいきます」

 

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