
特集 〜日本の有機的関係〜 (自己責任論の追記)
三剣「というわけで追記だ」
秘書「いきなり呼び出されて何事かと思ったら。何が「というわけで」ですか!ちゃんと説明して下さい!」
三剣「肝心要なことを語るのを忘れていた」
秘書「何がです?」
三剣「日本人は情の民族だっていったでしょ」
秘書「はい」
三剣「日本人の情についてまったく説明されていなかった。欧米の情と日本の情がどう違うか書かないと、意味が分かりづらくなる。失念していた」
秘書「でもボスが気にするほど不自然さがあるように見えませんけど」
三剣「いや、俺個人がちゃんと解説したいんだ。すぐ終わると思うし、頼むよ」
秘書「ま、ボスがやりたいなら私は付き合いますよ」
三剣「恩にきる。では始めよう」
秘書「了解です」
三剣「我々日本人の情、その最も的確な言葉は「有機的関係」に集約される」
秘書「有機的・・・ですか」
三剣「そ、基本的に日本は他人とのつながりを重視する国家なんだ」
秘書「具体的には?」
三剣「端的な例だが、日本では相手の個人情報を知ることにより親密さを計る傾向がある」
秘書「ふむふむ」
三剣「しかし欧米人は自分の個人情報を他人に知られることに我々では想像もつかないぐらい警戒心をいうのを抱くんだ」
秘書「警戒心?ホントにそんなもの抱きます?」
三剣「信じられないなら一度体験してみることだな。訝しげな顔をされるぞ」
秘書「ボスは体験したことがあるんですか?」
三剣「コレは相手による。他国の人間に普段からふれあっているととりあえず理解してくれる傾向にあるかな、といってもその人の人格によるけどね」
秘書「ボスの場合は?」
三剣「俺が以前世話になったホストファミリーはまさに模範的な家庭でな、いい人だったし、俺自身知りたいことが色々あったので積極的に話しかけたら、向こうも俺に好意を持ってくれたようで最後には「マイフレンド」といってくれたよ」
秘書「ふむ、その点はよかったじゃないですか」
三剣「ああ、その人は色々な国のホストファミリーをしていて慣れている様子だった、外国人の文化の無知による無礼も結構寛大に見てくれたと思う。だが他の連中の話を聞いてみると、あまりいい印象はない場合もあった事は事実、ビジネスとして割り切っている印象を受けたと聞いた」
秘書「なるほど、ビジネスですか」
三剣「ビジネスというと冷たい印象を受けるがな、日本人的感覚でのビジネス関係と捉えて差し支えは余りないと思う」
秘書「そういえばボスは前それ関連でシカコブルズの事を色々話していましたね」
三剣「そうそう、シカゴブルズの移籍騒動が日本と最も違うところだと思ったよ」
秘書「マイケルジョーダンが抜けて、他のメンバーの人たちもとっとと他のチームに移籍してしまったんですよね」
三剣「そうだ、日本なら「ジョーダンが抜けたから弱くなったと言われないようにする」という事を思うが、アメリカ人は勝てないチームに興味はないので、チームそのものに愛着を持つパターンは極めて希だ」
秘書「なるほど、他人と自分をあまり区別を付けない日本人特有の美的感覚に由来するものですね。「袖振り合うのも他生の縁」「同じ釜のメシを喰った仲間」と他人への情への言葉は数多く残されています」
三剣「お前が言った言葉がピシャリだ、他人と自分の区別を付けない。さっき縁といったが、基本的にこの言葉を英語で訳すというのは難しい。キリスト教概念でこういった不確定で無秩序な言葉というのはないんだ」
三剣「だからこそ親しい人間には感情移入が出来、有機的関係が構築される。コレが日本人の有機的関係の特徴だ」
三剣「向こうは「神を介して」他人とつながるという宗教概念がある。これが個人主義といわれる所以なんだ、家族への情を前面に押し出すのもキリスト教が裏付けされている。日本では逆にあまり表に出さないだろ?これもまた日本独特の宗教概念が裏付けされているんだな」
三剣「欧米かぶれのマスコミがそれをみて「日本と比べて家族の情が厚い!」とか抜かしているが、幼児虐待、家族の離散は常に欧米、特にアメリカが先進国であることをお忘れ無く。4人に1人が性的虐待を受けているという報告もあるぐらいだからな」
秘書「神を介して他人と関係を築いているからこそ、個人情報を聞かれることに対しての警戒感を抱くのですね」
三剣「その通り」
秘書「というわけで結論をどうぞ」
三剣「日本人の有機的関係とは「他人と自分の区別を付けないからこそ出来る感情移入により築き上げられる関係」欧米の有機的関係とは「神を介して他人と築き上げる関係」なのだ」
秘書「コレが日本人の情なんですね」
三剣「その通り、というわけで日本人の情に関しての考察は以上だ。ご苦労様」
秘書「いえいえ」
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