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特集 〜自己責任論〜






三剣「本来コラムをまとめようと思ったが、予定を変更してゲームレビューで行っている対談型式でお送りすることにきめた」

 

秘書「ゲームレビューから出張ですね」

 

三剣「うむ、一人で語るよりも二人の方がいいからな」

 

秘書「了解です。今回はかつて紛糾した自己責任論について語ります」

 

三剣「そもそも自己責任論というのはイラクの邦人人質事件に端を発したんだ」

 

秘書「はい、実際の報道であれだけ危険性を報じられているのだから、被害に遭うのは自己責任ではないかというのが要旨ですね」

 

三剣「ああ、国内世論を巻き込んで当時一大論争となった」

 

秘書「まずは今回の事件に対しての政府の対応はどうでしょう?」

 

三剣「基本的に問題ないと思う。自衛隊撤退無しとしたが、これはあらかじめ予測できた判断だし。だからといって何の策を用いなかった訳ではなく、宗教指導者達に解放を促すように説得したわけだからな」

 

秘書「でも一方で多額の税金が使われて事に関して批判が来ていますよ」

 

三剣「別に問題ないだろ」

 

秘書「問題ないですか?」

 

三剣「確かに臨時の支出であったことは確かだったろうが、そもそも国民を守るために税金をというのは使われるモノだし。もっというのなら金で命が助かるなら安いモノだ」

 

秘書「しかし政治家から「今回の救出費用の一部を請求したらどうか」とまで飛び出しましたね」

 

三剣「正直この発言は支持できないな、俺はそうは思わない。請求するまでは言い過ぎだろ。日本人が被害にあったら政府が助けるのは当然だと思う」

 

秘書「なるほど、外交上の問題点としてはどうですか?」

 

三剣「外交上というがまず大前提としてイラクは親日国家なんだよ。アメリカのイラク戦争支持により過激派は反日に転向したようだが、それでも親日派は根強く存在する。故に外交上の問題としても邦人事件云々よりも、イラク戦争支持の方が重大な問題なのさ

 

秘書「親日ですか・・・ボスはそういいますけど今ひとつピンときませんよ。何でイラクが親日なんですか?」

 

三剣「ふむ、日露戦争は知っているか?」

 

秘書「はい、東郷平八郎が日本海海戦の指揮をして、ロシアのバルチック艦隊を破り、

日本が勝利したというアレですね?」

 

三剣「うむ、余談だが対馬沖で、「皇国の興廃此一戦にあり、各員一層奮励努力せよ」という意味のZ旗をかかげたことは有名だな」

 

三剣「そしてその日露戦争における日本の勝利は当時ものすごい画期的だったんだ」

 

秘書「画期的?」

 

三剣「白人に有色人種が勝ったこと

 

秘書「え?」

 

三剣「結果的にコレがアジア独立の気運をもたらすきっかけとなったんだ。コレは世界史の教科書にも記されている」

 

三剣「故に中東、アジア含めて日本に敬意を持つ国が増えてきた。そして今でもそれは継続しているんだ」

 

秘書「今でもですか?」

 

三剣「ああ、イラク戦争時に日本の国旗を守ってくれたイラク人もいるぐらいだからな」

 

秘書「他国の国旗をですか?」

 

三剣「驚いたと同時に感動したな。普通他国の国旗を守ろうとするか?この人は大使館の日本人と交流があったらしく大使館員が親切で優しい人が多かったんだと。それで日本という国に敬意を持つようになったんだ」

 

秘書「ふ〜む、私は戦争に反対ですけど、そういう事もあったんですね」

 

三剣「そうだな、と話がずれてきたから元に戻そう。まずは日本人拘束の報を聞いても俺はさほど驚かなかった」

 

秘書「それは何故ですか?」

 

三剣「それについては後で語る、ただここで不具合が起きた

 

秘書「不具合?」

 

三剣「被害者家族の対応

 

秘書「被害者家族の対応・・・確かに感情を露わにしていましたけど、実の家族が殺されかけた目にあったら誰でもああいう反応をすると思います。とくに不具合というのはないと思いますが」

 

三剣「そこで自己責任論にもどるのさ」

 

三剣「基本的に日本人は情の民族なんだよ」

 

秘書「情・・・?」

 

三剣「そ、冒頭でお前が言った「危険な地に向かう以上は危険な目にあって当然」という所だ」

 

秘書「・・・そこが情とどういう関係があるんですか?」

 

三剣「分からないか?俺ら日本人というのは欧米式建前というのが苦手なんだよ

 

秘書「?」

 

三剣「疑問に思わなかったか?アメリカ人が「テロを許さない」とかいっていのをみて」

 

秘書「う〜ん」

 

三剣「アメリカがイラクで行った行為を考えてみ」

 

秘書「・・・民間人を虐殺したという記録は残っていますし、捕虜を虐待したということを聞くと許されるモノではないですね」

 

三剣「だがアメリカ人は許してしまうのだよ

 

秘書「!」

 

三剣「無論そこに疑問を持っているアメリカ人はいるだろうがな。でも自分がしたことを棚に上げて他人を非難することを日本は外交上でも得意としない。そういう意味で筋を通したがる。つまり、日本人は建前ではなく情で今回のことを理解してしまう

 

三剣「他国を陵辱した国を支持してしまった以上、反米テロ組織のターゲットになって然るべき事だということを情で理解した。故に感情を露わにした被害者家族に批判が来たのだ」

 

秘書「つまり今の段階でイラクに送るということはそれ相応の覚悟して、実際に被害があっても腰を据えて対応しろと」

 

三剣「そういうことだ、コレが俺の驚かない理由。でココで終われば良かったんだがまた不具合が起きたんだ

 

秘書「ボスの言いたいことは分かります。マスコミの対応ですね」

 

三剣「その通り、特に左系列のマスコミは自己責任論者の枠組みを限定し、その一部を全部のように報道しだした」

 

秘書「枠組みを限定?」

 

三剣「人質の命を軽視するという部分のみをね

 

秘書「!」

 

三剣「被害者家族に誹謗中傷したり、帰国の際に「税金泥棒」「自業自得」といったプラカードを持った輩と自己責任論者を一緒くたに扱ったのさ」

 

秘書「・・・あの人達は自己責任論者とは違うような気がするのですが

 

三剣「お前の感覚が正しいと思うよ。そもそも批判と中傷の区別をつけないからどんどん話がややこしくなってきたんだよ。んで結果的に「自己責任論者は人質に死ねといっているのと同じである」というようにしたのだ」

 

秘書「そこまで限定されますか?」

 

三剣「「された」と俺は見ている。現に朝日新聞は奇妙な論説を掲載していたよ」

 

秘書「奇妙な論説?」

 

三剣「テッサ・モーリス・スズキ氏が自己責任論者に次のように問いかけていた」

 

三剣「1:イラクで米民間人が虐殺され引き回されるというる事件が起こったがそれは「米民間人の自己責任」なのか?」

 

三剣「2:それに伴うアメリカ政府の軍事行動で起きた虐殺に関する費用を自己責任に置いて被害者負担しろというのか?」

 

三剣「3:虐殺された民間人に対して、殺された米民間人の家族が謝罪し殺されたモノについての金銭的保障をしろというのか?」

 

三剣「そして最後に、この質問により「自己責任論の偽善が明らかになる」とまとめていた」

 

秘書「・・・・」

 

三剣「どうした?」

 

秘書「一問目はまだ分かりますが、二問目と三問目の意味が分かりません。というか・・・コレ今回の自己責任論と関係あります?

 

三剣「ないよ」

 

秘書「・・・・」

 

三剣「個人の行動についての論点なのにいつの間にか国家行動にまで論点が発展しているからな。関係あるように見せかけてこのずらし方はさすが大手マスコミだよ」

 

秘書「ははは・・後、私一つ疑問なんですけど」

 

三剣「なに?」

 

秘書「自己責任論の偽善って・・・自己責任否定派の偽善はどのように考慮されているんですか?

 

三剣「さあ?」

 

秘書「さ、さあって(^^;)」

 

三剣「少なくとも書いてなかったよ、だから分からん。あえて省いているのか、自分の意見に偽善なんて含まれているはずが無いという天然かどっちかだな」

 

秘書「それ思いっきり後者だと思っているでしょ?」

 

三剣「うん

 

秘書「だ、断言しましたね(^^;)」

 

三剣「うん、で、自己責任論についてどう思った?」

 

秘書「こうしてみていると、自己責任論という論点以外で紛糾してしまった印象を受けます」

 

三剣「まぁな。自己責任論者の「被害者への同情」を除外しているのがそもそもの発端なんだ。無論全ての人間には当てはまらないが「情による批判」を除外しているのさ」

 

秘書「情による批判ですか・・・ボスの言い分だと海外メディアで日本の情って理解できてるんですか?」

 

三剣「全然、アメリカが傑作な分析をしていたよ」

 

秘書「あ、それ私も知っています「お上に逆らうことが罪となる日本の背景」でしたっけ?」

 

三剣「その通り、日本がお上に逆らうことが罪となる国家なんて初めて聞いたぞ」

 

秘書「コレはヒドいですね(^^;)」

 

三剣「それにお上に逆らうことが罪だなんて日本よりもアメリカの方が強いだろ。イラク戦争反対なんていえないし、こういうのを聞くとプレスコードを思い出す

 

秘書「プレスコード?」

 

三剣「戦後GHQが施行したモノ。GHQへの批判記事を一切禁止したんだ、つまり報道管制をおこなっていたのさ」

 

三剣「それにパールハーバーと同時多発テロを混同している輩がいるんだぞ、ちょっと信じられない」

 

秘書「欧州のマスコミについては?」

 

三剣「ダメだ、アメリカと同レベル。アメリカよりもっと人種差別が露骨だから、在住の日本人が白い目で見られるケースが続発しているらしい」

 

秘書「しかし、イタリア人の人質があったときには同情的に報道していたそうですね。日本人の人質についても同情的に報道していたとか・・これもやはり・・」

 

三剣「そう・・「欧米式建前」だ。といっても前者と後者はちゃんと分けるぞ。それに踊らされた日本人が朝日の投稿で「自己責任とかいっている日本人は冷たい!」とかいうのを掲載していたな。泣きたくなったよ。欧州にかぶれて炎症起こしたな」

 

秘書「とはいっても、問答無用で建前と切ってしまうのはどうかと思いますよ」

 

三剣「いや、俺が言いたいのは日本人的な情で他国の情を理解してはならない。とそういうこと、コレは覚えておいた方がいいぞ」

 

秘書「国が違えば文化が違いますか・・・」

 

三剣「そうだ。だがなかなかこういう事を経験する機会は滅多にないのが残念だな。これはあらゆる国に適用されることだけどね」

 

秘書「マスコミの報道といえば当初、自作自演や被害にあった方々が左翼の市民団体だと報じていたメディアがありましたね」

 

三剣「市民団体だと決めつけたのは産経系列のメディアだ。朝日と手法が全く一緒だな」

 

秘書「実際後に普通に一般人だということが証明されています

 

三剣「だが一般人にせよ、今回のことで市民団体に入ることがなければいいんだが・・・イデオロギーに取り込まれる危険性がある」

 

秘書「私もそれが心配です。個人の印象ですが被害者か家族の裏側に市民団体が関与していたように見えました」

 

三剣「う〜ん、確かに人員集めたり、会場を取ったり、宣伝したり、そういう手法は市民団体の方が手法が長けていることは事実なんだよ、プロだし。こういう言い方はアレだがあくまでも距離を取った上でビジネスとして活用して欲しい

 

秘書「自作自演に関してはどうでした?」

 

三剣「拉致されたことは自作自演ではないが、やはり撮影をする上で作為はあったみたいだな」

 

秘書「みたいですね。テロリストが紳士的な対応をしてくれたと、スパイではないと分かった時点で生命の保障はかなり早い段階からしてくれたと発言されていましたね」

 

三剣「補足となるが、スパイと疑われるのは無理もない事なんだ。色々なカバーをつけてくるのは常識なんだ。外交官は層宣伝しているようなモノだし、ジャーナリストもカバーとしてメジャーとなってしまった。なので今ではボランティアや牧師、神父などもカバーに使われるようになっている。だから始めはスパイと疑いをかけるんだ」

 

秘書「被害者の方の証言によると、蹴ったり叩いたり、ナイフや銃を突きつけたみたいですが撮影が終わると、「ソーリー、ソーリー」と何回も謝罪していたそうですね」

 

三剣「よくよく調べてみると、拉致をしたテロリストは正確には過激派には分類されていないらしい。そういう意味でも運が良かったかも知れない」

 

秘書「そういえば声明文も「親愛なる日本」とタイトルを付けていましたね」

 

三剣「その声明文で一つ興味深い描写があった」

 

秘書「どの部分でですか?」

 

三剣「「日本もアメリカの核実験の被害者ではないですか」というところ」

 

秘書「核実験・・・・という描写は興味深いですね」

 

三剣「アメリカの核投下を「実験」と他国の人間が、それもテロリストが持っていたというのは心にとどめておいていいと思うぞ」

 

秘書「最後に何かありますか?」

 

三剣「とにかく被害者の方々には心の傷をいやして、それでもイラクに行って活動したいなら俺は応援する。わがままを言えばその際には今回の事態を覚悟した上で一筆書いて欲しいけどね。実際そうした日本人はいたし」

 

三剣「それと自分の意見を達観する姿勢を身につけることが大切だというのも強く思った事だな」

 

秘書「自分の意見を達観?」

 

三剣「そう、俺の場合は早くから「マスコミが展開している自己責任論と俺の自己責任論は違う。一緒のカテゴリーに入らない」と思っていた」

 

三剣「俺は被害に遭うことのみにおいて自己責任だからな。その他は一切含まれない。救出費用を出す必要もないし、助かって欲しいとは思っていたし」

 

秘書「ふむ、自己責任論者だからといってマスコミの自己責任論に同調されたり、惑わされたりする必要はないと」

 

三剣「そういうこと、当たり前のことだが結構難しいんだ。もちろん俺含めてね」




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