
The Elder Scrolls Arena
発売時期 : 1994年
機種 : IBM-PC互換機、PC-9821(未発売?)
パッケージ表(CD版):

パッケージ裏(CD版):

発売時からRPG(Role Playing Game)に分類され大きな評価を得た「ARENA」ですが、ネット上での情報によると、開発が始まった頃は全く別のゲームとして企画されていたそうです。
最初はなんとアクションゲーム(!)。
プレイヤーキャラクターが次々に襲い来る敵を武器や魔法で倒して行くという内容で、「ARENA」(闘技場)という題名もそこから来ているらしいのです。
しかしこの案は途中で破棄され、代わりに同じプログラムを下敷きにしたRPGを製作することに方針が変更されました。
実際に「ARENA」を遊んだ事のある方はご存知だと思いますが、「ARENA」のプログラムは、バグの多さ、操作性の悪さ、技術的に未完成な事から、とてもアクションゲームに使えるようなものではなく、RPGへの方向転換は結果的に大成功だったと言えるでしょう。
もしこのままアクションゲームとして開発が進められていた場合、「ARENA」は注目される事も無く埋もれて行ったであろうことは想像に難くありません。
RPGへと生まれ変わった「ARENA」ですが、まだ現在の形とは大きく違います。製品版の「ARENA」はプレイヤーキャラクターは一人ですが、開発途中のものは四人パーティだったのです。
これはネット上に出まわっている「開発途中の画面」を見れば一目瞭然です。
「ARENA」の世界には、「Ultima」のように特別な名前を持ったダンジョン(ヒスロスとかデスタードとかの、アレ)が8つ存在しますが、これと四人パーティであったことを考えると、「ARENA」の目指す所は「Ultima3」または「4」のリメイク版だったのではないかと思えるのです(根拠はそれだけですが)。
「Ultima3」は高い自由度から未だにファンの多い作品ですが、さすがにシステムやグラフィックは古く、物足りなさを感じる事も否定できません。
「ARENA」のスタッフが「Ultima3」を最新の技術で作りなおそうと思ったとしても、何も不思議なことはないと思います。
開発は更に進み、結局は4人パーティ制は廃止され、プレイヤーキャラクターは一人になりました。
この理由は私には分かりませんが、結果として良い方向に向かう事になったと思います。
The Elder Scrollsの「キャラクターを演じている感覚」は、パーティ制のRPGからは得にくいものであり、システム的にも余計な処理が省かれ、矛盾のない簡潔なものになったからです。
リアルタイムのコンピュータゲームで複数のキャラクターを操作する場合、どうしても無理が生じてシステムがウソ臭い妥協の産物になったり、操作が煩雑になりすぎたり、パーティのメンバーの思考ルーチンが悪くて使い物にならなかったり・・・となることは珍しくないのですが、「ARENA」の場合はそういった心配は必要ありません(これ以上バグが増えると大変だし)。
あと残念なのが、前宣伝にあった(らしい)弓を撃つと矢に視点がうつり、怪物を貫く描写を見ることができる・・・が製品版にはなかった事です。他にも削られたものがいっぱいあったのかもしれません。
こうして「ARENA」は発売されるに至ったのです。
―三次元RPGの歴史―
1992年に発売され、全世界から絶賛された作品があります。「Ultima
Underworld」です。
「Ultima」の世界を使った三次元RPGであり、高度なテクスチャーマッピング技術を使用した初めての作品でした。
その技術はまさに驚くべきもので、テクスチャーを貼られたポリゴンで構成されたダンジョンの中を、当時の386や486のCPUを使用した、メモリが数メガバイトのパソコンでも遊べる速度で歩き回る事が出来たのです。
正直にテクスチャーの座標を計算していたのでは、とてもゲームになりません。「Ultima
Underworld」のスタッフは、当時の速くないCPUでも動くようにと様々な工夫を施しました。
まず、テクスチャーの座標の計算が、かなり簡略化されています。特に近くのポリゴンを見た場合、テクスチャーが変な具合にグニャグニャ曲がっていることがわかります。
次にダンジョン表示画面を小さくすることで、計算量を大幅に減らしました。ポリゴンの表示には、320*240画素の画面の更に半分ほどを使用していたため、速度を損なうことなく美しい画面を構築することに成功したのです。
しかしそれだけではなく、「Ultima
Underworld」には素晴らしいゲーム性と操作性も備わっていました。
そのため、いつまでたっても発売されない「Wizardry」の7作目や当時の最新作のBCFと頻繁に比較され、結果「Wizardry」は完敗してしまいました。
完璧な技術とゲーム性、そして人気。他のゲームメーカーが「Ultima
Underworld」の類似作の開発に取り掛かったのは言うまでもありません。
その第1号が、「Legend of Valor」だと言われています。この作品は「Ultima
Underworld」のように三次元で表示される巨大な町とダンジョンを冒険するという壮大なもので、これまた発売時には大きな評価を得ることに成功しました。
しかし「Legend of Valor」は、恐るべき短期間で製作されたようで、せっかく巨大な町が舞台だというのに、何も上演されない劇場、何も飾られていない博物館、医師のいない医者などで埋め尽くされていました。
説明書に書かれている大きな舞台設定は、急ごしらえのシステムでは完全に生かすことはできなかったようです。
更に「Legend of Valor」は、三次元とは言っても、技術的には「Ultima
Underworld」とは全く違うものです。
「Legend of Valor」の世界はポリゴンとテクスチャーマッピングで構築されているわけではなく、計算量のはるかに少ない「光線キャスト方式」で表示されています。
これは視線を画面の横の画素数分だけ追跡し、最初に衝突した壁を描くというものです。「Wolfenstein3D」を思い浮かべていただくと良く分かるはずです。
この方式では完全な三次元空間を表現することは不可能で、結果として「Legend
of Valor」の舞台の巨大都市も、どこに行っても同じような景色の味気ないものとなっています(使用されているテクスチャーが少なすぎるのかもしれません)。
しかしながら、少々遅いパソコンでも快適に動き、見た目は「Ultima
Underworld」よりもキレイです。
ゲームとしても大味ながら楽しいものとなっています。使われている技術は問題ではありません。結果として表れるものが重要です。それを「Legend
of Valor」は物語っています。
その後いくつかの類似作が発売と発表を繰り返し、1994年になります。ついに「ARENA」の登場です!
―システム―
「ARENA」はLegend
of Valorと同じ光線キャスト方式を使用した、疑似三次元空間を冒険するRPGです。
同じ時期にあの「DOOM」(発展型の光線キャスト方式と素晴らしい効果音再生システムを採用しています)が発表されていたこともあり、技術的に「ARENA」には目立つ所はありませんでした(アクションゲームから方針転換して本当に良かった!)。
それでは何故、世界から注目されることになったのでしょうか?
その理由は、自由度の高さと大きな世界にあると断言できます。
プレイヤーキャラクターは18の職業から選択でき、1度地上に出てしまえば何をしても自由、世界の200の都市や町を好きなように旅できます。
選べる装備も非常に豊富で、アイテム総数は計算不能、魔法も自由に作成可能です。
各都市や町の外には広大な野外地域が広がり、そこには農家や畑が、宿が、民家が、村が、寺院が、森林が、人々が無数に詰まっています。更には恐ろしいダンジョンまでも!
このワクワクする世界で、プレイヤーは旅を、取引を、犯罪を、戦闘を、冒険をするのです。この自由度は前述のUltima3に通じるものがあります。
「ARENA」のルールやシステム自体は、言ってしまえば「「Wizardry」そのもの」です。
似ているとか、そういうレベルの話ではありません。キャラクターの能力値、HP、スタミナ、アーマークラス、アイテムのパラメータなど、「Wizardry」のキャラクターをそのまま使えてしまいそうなほどです。
大きく違うのは魔法システムと、「新Wizardry」にあるスキルが存在しないことでしょうか。
どちらにしてもWizardrtyと似ているということは、覚える事が少なくて遊びやすい事につながります。
RPG(Role Playing Game)・・・役割を演じる遊びに1番重要なのが、「自分のキャラクターにどれだけ感情移入して演じられるか」だと思います。
「ARENA」の人気は、この「キャラクターを演じる楽しみ」からも来ているはずです。
プレイヤーは、ゲームの中のもう一人の自分を、役割を自由に演じ、楽しむ事ができます。
こうして見ると、「ARENA」は「Ultima」と「Wizardry」の良い所を引き継ぎ、更に新たなものを付け加えた作品であると言えそうです。
―グラフィックとBGM、効果音―
「ARENA」がここまで高い評判を得たのは、綺麗なグラフィックとBGMがあったからかもしれません。まずは下の画面をご覧下さい。
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寒くてつらい吹雪の都市 |
暗くて恐いダンジョン |
とっても暑い砂漠の国 |
今の基準で見ても、それなりに美しい画面だと思います。確かに解像度は非常に低く荒いのですが、光りの効果、霧の効果などは、「Quake」の登場まで最高水準でした。
画面に1度に表示されるテクスチャーも豊富で、二次元スプライトもふんだんに使われており(解像度は非常に低いものですが)、「Legend
of Valo」rや「Ultima Underworld」と比べて格段に賑やかです。
BGMもグラフィックに劣らず素晴らしいものです。地域や天候、場所により様々に変化し、プレイヤーを楽しませます。
効果音は同時にひとつしか鳴らず、プログラム的に問題が多いものです。しかしその迫力は続編のDaggerfallを上回るほどで(特に攻撃を受けた時)、十分な効果をプレイヤーに与えていると言えるでしょう。
―都市と民家―
都市には武器店、魔術師ギルド、寺院、宿(酒場)、宮殿、そして民家が無数に存在します。
マスの目上に区切られた疑似三次元空間で構成されているにも関わらず、都市毎の構造や施設の比率を大きく変えることで都市や町の特徴を上手く表現しています。
NPCもたくさん歩き回っていて、更には「Daggerfall」には見られない”建物の外にいる”固定NPCも存在します。
これらNPCは、一般人から怪しいものまで豊富で、都市の活気をうまく表現しているように見えます。
NPCに対してとることのできる行動は、会話、盗み、攻撃です。会話では「あなたは誰ですか」「何か面白い噂はありませんか」「仕事はありませんか」「***はどこですか」を選ぶ事ができます。
相手が誰かを聞けるところが「Daggerfall」にはない面白さで、NPCを単なる辞書以上のものにしていた大きな特徴だと思います。
武器店では武器や鎧の売買や、修理ができます。
お店によって売っている品物は大きく違い、特定のお店でしか見られない強力な武器も存在するため、良いお店を探す楽しみもあります(こちらが売った品物も保存されるようです)。
更に面白いのは、店主とプレイヤーが値段の交渉を直接行えるというところです。
続編の「Daggerfall」では、自動で交渉が行われるようになってしまったため、「ARENA」のように交渉自体を楽しむことはできません。
「ARENA」では、プレイヤーは希望する値段をキーボードで直接入力し、相手の反応を見て、値段を下げたり上げたりして有利に交渉が成立するように試みます。
逆に金貨10枚の商品に金貨1000枚を払うこともできますし、貴重な魔法の品物を無料で譲ることもできるのです。
そしてこちらが値段を告げるたびに相手の面白い反応が見られ、これだけでも楽しめます。
魔術師ギルドでは、魔法を作成・購入したり、魔法の品物や秘薬を購入できます。
続編のDaggerfallと違い、誰でも自由に利用できるため、使い勝手は大変良くなっています。
「ARENA」の戦闘はかなり厳しいので、ここで秘薬や品物を買っておくことが必須となるでしょう。売っている商品の値段が高いため、泥棒にとっては1番盗み甲斐のある施設です。
寺院では、寄付を行ったり、治療をしてもらったりします。
「Daggerfall」ほどの意味は持たない施設ですが、時には頼らなければならないこともあるはずです。
宿(酒場)は「ARENA」の大きな楽しみと言えるでしょう。「Daggerfall」と違い、吟遊詩人の奏でる曲は2種類だけですが、他の楽しみでは大きく上回ります。
「ARENA」の宿(酒場)は、お酒を飲む場であり、酔っ払いをからかう場であり、マスターとの交渉を行う場であり、休息をとる場所であり、犯罪を行う場でもあり、戦闘(ケンカ?)の場であり、強力なアーティファクト(村正や君主の法衣のようなもの)を入手するきっかけとなる場です。
安い値段で美味しいお酒を気の済むまで飲めて、部屋は値段別に細かく分かれています。
危険な冒険で稼いだお金をたっぷりと使うのに、これほど適した場所はありません。
しかし逆に1番安い部屋を更に値切ったり、部屋に無断で忍び込んで休息をとったりもできます。
グラフィックも暗くて怪しく、酔っ払いNPCの数々も態度が冷たくて雰囲気出てます。
そして・・・宿にも敵の刺客が現れます。「夕飯前に軽くやっつけてしんぜよう!」などと油断することなかれ。任務中は油断召されるな!!
宮殿は、その地方を治める君主が住む場所です。時には君主から任務をもらうこともあります。
英雄を目指すのならば、1度は君主達の困り事を解決してあげましょう。
施設としても興味深いものなのですが、警備も格段に厳しく、立ち入り禁止の場所に足を踏み入れると警備兵に追われることになります。
民家・・・実に素晴らしい。
まさに都市の富であり、戦場であり、犯罪と冒険の場です。
民家には全て鍵がかかっていて、中に入るにはそれなりの技能が必要になります。武器を使って扉を壊すこともできますが、衛兵に追いまわされることになるのでお勧めできません。
1度中に入ってしまえば、お楽しみの始まりです。中には住人が汗水流して貯めた財産が隠されています(床に落ちています)。
更には無断で休息をとることもできます。なかなか居心地の良い場所です(侵入BGMもいい感じ)。
「一般市民の家で、そんな犯罪行為ができるか!!」とお思いの方は、貴族の屋敷に忍び込む事をお勧めします。
広い屋敷に財産はたくさん。お風呂やベッドもいっぱいです。
しかしご注意を!!民家は同時に、とても危険な場所でもあります。
というのは、プレイヤーキャラクターが侵入すると、住人やペットや他の侵入者が必死になって反撃してくるからです。
外ではコブシの一撃で死亡(気絶?)する一般市民達ですが、ひとたび家に帰ることで強烈な威力を発揮し、武器と魔法をもって侵入者を排除します。
極端な内弁慶・・・というよりも、「ARENA」の世界では「家を守る」事が非常に重要とされているのでしょう。
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台所だな、これは |
すわ、見つかってしまったか!? |
倉庫にはお宝がいっぱい |
夜の都市ほど恐ろしいものはありません。
ボロボロになって町に辿りついたと思いきや、時は真夜中。深夜の都市は犯罪者と怪生物、野良動物が支配する場です。
夜道を歩く時は、背後に気をつけてください。必ず誰かに狙われているはずです。しかも暗くて状況把握すらも困難。そこに安全などないのです。
文字通り必死になって宿を探すことになります。
しかし万全の準備ができているのであれば、夜の都市は、ちょっとした冒険の場にもなるでしょう。美しい夜道を徘徊し、貴方も獲物を狙う犯罪者気分を味わうのも悪くはない・・・かも??

ちなみに夜になると、少しずつNPCは家に帰り、すぐに町には誰もいなくなります。逆に言えば、まだNPCがウロウロしているようであれば、安全だと判断できます。
―野外―
普通のコンピュータ用RPGであれば、野外は怪物を探し倒して経験値とお金を稼ぐ場所、または目的地への移動に必要な場所です。
しかし「ARENA」にはその常識は当てはまりません。
「ARENA」では都市やダンジョンへの移動は自動で行われますし、野外には滅多に敵は出てきません。
「ARENA」における野外とは、歩き回って景色や雰囲気を楽しむ場所です。付け加えて、様々な場所・・・農場、村、ダンジョン、墓地・・・の数々を巡って探検する場所でもあります。

上は冬の畑です。農地には農夫の家や納屋が必ずあります。今は冬なので誰もおらず、農作業も行われていませんが、春になればきっと作付けが始まる事でしょう。

先ほどの畑とは違い、今度は大農場です。雪が降っているというのに人々が行き交っています。NPCに何を仕事としているのか尋ねてみるのも一興です。

こちらは春の農場です。緑の景色も目に良いものです。ちなみに、ほとんどの納屋にも侵入することができます。

森を抜けると寺院があらわれました。寺院の周りには、お墓もたくさん立っています。きっと近くの村の方達が通う場所なのでしょう。
野外には寺院のほかにも、民家、納屋、宿、地下墓地、地下牢獄、遺跡、悪者の隠れ家、そして巨大な地下迷路が存在します。
いくら歩き回っても飽きる事はありません。
―ダンジョン―
「ARENA」のダンジョンがプレイヤーに与える恐怖は計り知れないものがあります。
地下に広がる深い暗闇・・・一歩足を踏み入れただけで、そこから直ぐに立ち退きたくなることでしょう。
この暗闇には無数の怪物が潜んでいるのです。彼らが正面から戦いを挑むことはほとんどありません。常に獲物の背後を狙っています。
いつ、どこから襲われるか分からない恐怖。回廊に響く怪物の鳴き声。回転しデータを読み出すCD。腕に覚えのないものは、透明になる魔法の薬などがなければ、歩くことすらままなりません
できることならば近づきたくないダンジョン。しかしここには名誉と富、力の全てが隠されています。冒険者を名乗るのならば、ダンジョンのひとつは制覇したいものです。

地下墓地。左のプレートには、「RIP」の文字が確認できます。
ダンジョンには、墓地や地下牢獄などの小規模なものと、本格的な大規模のものの2種類があります。
小規模なものは、はじめから地図を持っているので迷う事はありませんが、その恐怖、得られる財宝は大規模なものにも劣りません。
大規模ダンジョンは、何階層にもわたり、地図も歩いた所しか表示されません。ここの探索は、まさに命がけの冒険となります。
数多くの強敵に対抗するためには、プレイヤーが自由に作成できる魔法の数々が役に立ちます。
魔法の力は無限です。いかなる敵を打ち倒すことも、相手の行動の自由を奪うことも、姿を見えなくする事も、暗闇を照らす明かりを作ることも、鍵を開けることも、敵の魔法を防ぎ、吸収し、弾き返すことも、相手の体力を吸収することも、もちろん自分の体力を回復し、治療を行う事もできます。
驚くべきことに、ダンジョンや民家などの施設の壁や床を壊し、作り出すこともできるのです。マスの目状のマップを最大限に利用した独特な魔法です。

魔術に不可能はありません。上は私の自慢の魔術師Dorotheaです。
いかなる攻撃をも防ぐ魔法の盾(HP数千)で防御し、あらゆる魔法を吸収し魔力を取りこむ結界を常に張っています。
物理的にも魔力を持ってしても、彼女を傷つけることなど不可能です。
更には相手に数千のダメージを与える爆発型攻撃魔法も修得しています。爆発のエネルギーを取りこみ、魔力をすぐに回復できるため、この恐怖の魔法の連射も可能です。
しかし完全に無敵のはずの彼女を演じていてさえ、「ARENA」のダンジョンからは恐怖を感じます。この世界に絶対などあり得ません。何が起こるかわからないのです。

突然背後からゾンビの奇襲を受けたDorothea。
ゾンビがいくら殴ったところで彼女のシールドを破ることは不可能、痛くもかゆくもありません。
しかし、なんと!彼女はゾンビに病気をうつされてしまいました。
シールドは破られていないのに!?そう、ダメージを受けずとも毒や病気におかされる事があるのです。

強敵、鉄のゴーレム。無敵のはずのDorotheaが唯一敗れた相手です。
鉄のゴーレムには、必殺の火炎爆発が全く通じません。
怯んだDorotheaは剣で攻撃しますが、相手に傷をつけるどころか剣の方がボロボロになって行きます。
逃げるDorothea。しかし相手は素早く、通路の行き止まりに閉じ込められてしまいました。
鉄のゴーレムの文字通りの鉄拳を受けるうちにシールドは破壊され、ひ弱なDorothea本体はあっという間に叩き潰されました。
「魔法の力があれば強力な武器など要らぬ」と、武装の強化に手を抜いていた事が敗因です。また、様々な属性の攻撃魔法を用意しておく必要もありました。

敵魔術師。敵として登場するNPCは、なんと装備によって姿が違います。同じ職業のNPCでも、武器や鎧によって見た目が異なるのです。
更に敵NPCはPCと同じように、ゲームが進むにつれて成長します。見た目で能力を計り知ることはできません。1番の強敵と言っても間違いではないでしょう。
悪の総本山もBttlemage(「ARENA」の職業のひとつ)です。

トロール。強靭な生命力を誇り、常に回復しているようです。倒した後、死体もピクピク動きます。麻痺させた後に倒すと、死体の形が異なるのも特徴です。

バンパイア。麻痺させた後に倒すと、原型を留めたままの死体になります。
通常のキャラクターでは太刀打ちできない強敵なのですが、続編のDaggerfallでは更に強力な古代バンパイアが出現します。
石のゴーレム。魔力のこもった岩石を投げて攻撃します。
ゲーム中には、稀少種の氷のゴーレムも登場します。氷のゴーレムは、倒すと解けて水溜りになります。死体への強いこだわりは、Daggerfallを上回ります。
ちなみにゴーレムは、続編のDaggerfallでは「Atronach」という名前に変わりました。「Morrowind」以降はAtronach自体が見られなくなりました。
ダンジョンのもうひとつの恐怖・・・それは、時々構造が大幅に変わってしまうという事です。
突然ダンジョンが崩れ、形が全く変わってしまいます。
通路は塞がれ、玄室は崩壊し、ダンジョンと外との境界は無くなることに・・・。
言ってしまえば単なるバグなのですが、「ARENA」のダンジョンをより面白くしている要因です。暗闇、強敵、奇襲、崩れるダンジョン・・・夜中に一人でトイレに行けなくなってしまう恐さです(冗談ではなく)。
本筋の任務を進める上で、ダンジョンでは数々の謎かけに遭遇します。
「Wizardry」で多くのプレイヤーの行く手を阻んだ”なぞなぞ”です。
真面目に考えて答えるのも良いのですが、中には難解なものも多数存在します。
しかし心配しないでください。謎かけを解かずとも先に進めるように、必ず配慮がされているのです。
それは玄室への地下からの裏口だったり(「ARENA」のダンジョンは1レベル2階層)、壁を壊しての侵入路だったり、魔法で簡単に開く扉だったりします。
本来の謎かけよりも、回避策の方が凝っていて、ちょっとしたパズルのような感じです。